CINEMA EOS SYSTEM

フラッグシップモデル、EOS C700の実力をテストする

EOS C700

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本体左上部に有機EL電子ビューファインダー(EVF-V70)、下部にはショルダーサポートユニット(SU-15)が装着されている。
撮像素子:スーパー35mm相当CMOSセンサー(EFモデル=約1072万画素、GS PLモデル=約1015万画素)/マウント形式:EFモデル=EFマウント、GS PLモデル=PLマウント/大きさ:EFモデル=約167×154×327mm、GS PLモデル=約167×154×336mm/本体質量:EFモデル=約3,440g、GS PLモデル=約3,600g

ProResコーデック記録に対応

img_products_eosC700_01_02.jpg 中央上が本体。クランプベース、マイクホルダー、ハンドルユニットなど、全て新開発したモジュール構造が特徴。複数人で撮影するシネマ撮影スタイルやワンパンオペレーションのEFP撮影スタイルなど、撮影用途やロケーションに応じてフレキシブルに構築できる。

キヤノンはCINEMA EOS SYSTEMシリーズのフラッグシップモデル「EOS C700」を12月下旬発売。発売未定だが「EOS C700 GS PL」も発表。EOS C700は、EFレンズとEFシネマレンズが装着可能。一方、EOS C700 GS PLは、アナモフィックレンズを含むPLマウントレンズが装着できる。自社開発のスーパー35mm相当CMOSセンサー(有効画素数4512×2376 ※EOS C700時)を搭載。4K 60P/50Pの内部収録に対応。動きのあるシーンや被写体をコマ落ちせずくっきり鮮明に写し取る。

キヤノン製カメラとして初めてApple ProResコーデックの内部記録に対応。記録メディアにはCFastカードを採用。2枚のメディアに同時記録も可能。オートフォーカス(AF)対応(EOS C700のみ)。Dual Pixel CMOS AFを搭載し、画面内縦横比80%の範囲内で高速ワンショットAF、コンティニュアスAF、顔検出AFを実現し、4K撮影時のフォーカスのストレスを軽減。GS(グローバルシャッター)センサーモデルはローリングシャッター歪みやフラッシュバンドもなく、VFXやライブ中継のニーズに応えている。

厳しい条件を盛り込んだ

EOS C700のポテンシャルを確かめるためにキヤノンでは独自の検証項目を元にサンプルムービー「A Day in Kyoto」を制作した。もともとはカメラの性能を確認するために作った映像のため、全カットに難しい条件が入るように想定。何気ないシーンの中にカメラの検証条件をすべて盛り込んでいる。例えば太陽光下での着物の表現を見るために発色のいい晴れ着のような着物は選ばず、薄くて淡い色の着物を選択。控えめな色の着物でどれだけグレーディングでいじれるのかをテストした。

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また、上の写真で紹介している細かい石の階段。横のラインが岩で画素数の限界を超えるくらいピッチが細い。深度的には奥まであるが、解像感とピクセル解像度がどのくらい表現されるのかを検証。結果、ギザギザになったり、ブロックパターンにもならず、合格点の画が撮れている。シャープネスのチューニングも最適なことがわかる。階段の上の屋根瓦も光が当たっても白く飛ばずに残っている。検証映像として制作したが、EOS C700に興味を持つ全てのユーザーに参考になる映像ができたことで公開された。

「A Day in Kyoto」

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企画制作=グループエム・ジャパン+P.I.C.S. SCD=安岡憲一 Pr=上野克洋 Dir=Yuki Saito DP=小川ミキ ステディカムオペレーター=永森芳伸 L=前田尚寛 Gaf=大上麻美 PM=西村大気 T=中井さくら ST+和文化Crd=森荷葉 HM=坂田菜穂美 ED=杉江良/増田靖 MP=堤裕介 CG Pr=飯尾明良 Colorist=北山夢人

Interview 小川ミキ(シネマトグラファー)

img_products_eosC700_01_05.jpg おがわ・みき
TVCM、ショートフィルムなどの撮影を担当。最近の主な仕事:トヨタ自動車 グローバルニュースルーム、同 PHV、アサヒビール アサヒドライZERO、任天堂2DSほか。キヤノンの8K60Pプロトタイプカメラでの撮影も担当。
http://triforce3.com/

EOS C700は拡張性があるので
作品に合った使い方ができます

EOS C700の徹底検証を行なった映像「A Day in Kyoto」。この作品の撮影監督、小川ミキさんにEOS C700の画作りについて解説してもらった。

小川 この作品は映像を楽しんでもらうことと同時に、機材の検証の目的もあったので、全部のカットに画質評価上の意味を持たせて撮影に臨んでいます。

作品はまず暗部から始まります。手前が京都特有の土の壁、ノイズが載りやすい暗部のディテールをテストしたかった。女性は適正光量にして奥の中庭は光が入るのでオーバー気味です。フィルムだったらラチチュードがあるので大丈夫ですが、ビデオ撮影でこれほど難しい条件はありません。Canon Log2(15STOP相当)のダイナミックレンジがどのぐらい効いているのか。ハイから暗部までどのくらい表現できているのかをテストしました。波形モニターを見ても飛ばないしつぶれも少ないし、ノイズも問題ありませんでした。

硯と墨のシーンも黒で表現される画なので暗部のノイズと墨の金箔はどうか。金色は白く飛ぶと色が残らないのですが、そこも色が深く表現できているのは露出が収まっている証拠だと思います。色域が広くなっていますね。


撮影時の様子。ステディカムと三脚撮影を併用している。※この作例はEOS C700 PL(サービス対応)にて撮影。

アナモフィックレンズに対応

──アナモフィックレンズはEOS C700 GS PLまたはEOS C700のマウント交換(有償)にて対応しています。

小川 アナモフィックレンズ(以下アナモ)の独特なボケ味が人気で今使う現場が増えています。EOS C700 GS PLはアナモ対応していて、ディスクイーズでビューファインダーに出るので使いやすいですね。レンズやMON.OUT比率が1.3倍・2倍とメニューを選べばディスクイーズされてモニタリングできます。アナモレンズを使いたい現場では必ず選択肢にあがってくるカメラになると思います。冒頭の部屋のシーンでも後ろの緑の部分とか、直線状に格子があって難しい状況もクリアに表現されています。PLマウントにできることでレンズの選択肢が広がりました。

──4K収録した画はどうでしたか。

小川 現場で24インチの4Kモニターで見ていますが、ナチュラルな発色でカラーグレーディングしやすい色のりですし、日本人の肌に合いやすい自然な画が表現されています。着色していないというか、自然に出た色をそのままセンサーが自然に捉えている印象を持ちました。一方、作品によって濃くてがっちりした画にしたいという場合は、センサー自体は感じているので、カラーグレーディング時に調整可能だと思いますし、変な色付けがされない分、あとでの調整の幅があると思います。

──カラーグレーディングも問題なかったそうですね。

小川 画がナチュラルでしかも破綻がない。広いラチチュードがあります。地味な対象物も地味なりに抑えられる。派手なものを抑えるのは簡単だと思うのですが、地味というか少ないゲインのものでも上手く受け取れるのがいいですね。

HDRのカラーグレーディングもしましたが、表現領域さえ見つけてしまえば、問題ありませんでした。夕日のカットにしても無理なカラーグレーディングをしなくてもナチュラルな肌感が得られているのでポストプロダクションの時間が節約できます。撮れた素材に破たんがないので後の選択肢も増えます。

img_products_eosC700_01_10.jpg 「別売のビューファインダー(EVF-V70)が綺麗で、モニター環境が悪い現場では役に立ちますね」(小川)。

──操作性はどうですか。

小川 オプションでサイドパネルをつけられて、感度やシャッタースピードを変えられるので助手も操作しやすいですね。よく使う設定が表に出ているのでメニューの深いところに入る必要もなくダイレクトで使いやすいですし。

ボディデザインが箱型になっているので、ステディカムなどの機材でも使いやすくなりました。トップハンドルや本体上面にたくさん穴が開いているのでオプションパーツも付けやすいです。

ファインダーとは別に設定項目を確認できる液晶が付いているので安心感がありますね。拡張性があるのも特徴ですね。グリップのユニットもあるし、手持ちもできるし、マイクも付くし、ワンオペでも使えます。カメラが狭いところに入る時に不都合なものがあれば動かすこともできます。EOS C700は拡張性があるので、その人なり、その作品に合った使い方ができるのがいいですね。


協力:キヤノン(株)/キヤノンマーケティングジャパン(株)
CINEMA EOS SYSTEM ホームページ canon.jp/cinema-eos


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