一眼ムービーなんて怖くない!

長時間勝負のタイムラプス撮影で愛用する機材

解説:鹿野宏

常用のカメラがフィルム交換の必要がないデジタルになったことで、圧倒的に身近になったのが「タイムラプス撮影」です。筆者もこのところライフワークのように、星空や自然風景を中心に取り組んでいるわけですが、今回は筆者がタイムラプス撮影で愛用する機材を紹介したいと思います。

掲載する多くのネタはナイトネイチャーカメラマンの竹本宗一郎氏にアイデアをいただきました。タイムラプス撮影のための周辺機材とその使い方ですが、通常の動画でも活躍しそうです。

タイムラプス撮影は大概の場合、時間が掛かるので、カメラ1台で失敗してしまった時のショックはとても大きい。筆者の場合、通常3台のカメラとレンズのセット、それらを乗せるための三脚を持ち歩きます。

カメラ3台で撮影

通常、タイムラプス撮影ではカメラを3台持って行く。しかし荷物はできるだけ減らしたい。竹本氏から教わった「一番軽くコンパクトにして効果があるのは三脚」という言葉に従い、三脚はBenroのフラット三脚A2190T。このコンパクトさには脱帽したものの、現在は生産終了。ネットオークションで探しまくって手に入れた。

img_products_dslr_nofear71_01.jpgこの撮影ではクルマで現場まで行けたので、カメラ3台、三脚3台、テーブルとフル装備。

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コンパクトさが魅力のBenroフラット三脚。

もちろん「カメラが絶対に動かないようにセットする」必要があるため、本来は重量のある三脚が正解ですが、星空や風景の撮影はクルマで行けないところも多く、電車、もしくはクルマを降りて徒歩移動なんて場合は、ギリギリまで荷物を圧縮する必要があります。

その上で三脚や機材を固定させるために、スートンバッグやベルクロ(面ファスナー)のバンド、ケーブルワイヤー、結束バンドも必ず持って行きます。

自作カメラ2台用プレート

1台の三脚に2台のカメラを取り付けるためのプレート。使用する際は、2台のカメラの撮影開始と完了をほぼ同じタイミングに設定する必要があるため、万能ではないが、たとえば1台は魚眼で、もう1台は50mmを付けて銀河などを撮影する際には、持って行く三脚を1本減らせる。
無駄に長く重いのは嫌なので、必要なギリギリの長さ、厚さのものを自作した。

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ねじれに対する強度も充分で軽い。雲台接続部と三脚接続部に回転止めストッパーも付けている。

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プレートにカメラをセットした状態。カメラを並べて動かせる必要最小限の長さ。

三脚固定対策

ストーンバッグ
昔から三脚を安定させるために活躍してきたストーンバッグは、カーボン製三脚が主流になった今こそ注目のアイテム。これも自作。3片に「ハトメ」を打った布とカラビナ。それと輪になった紐で構成。布は雲台などを包むことに役立ち、紐はカメラストラップとしても使えるようになっている。

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自作ストーンバッグ。

img_products_dslr_nofear71_06.jpg三脚にスートンバッグをつけた状態。

ベルクロバンド
ベルクロバンドは3種用意。7センチのものはケーブル固定、12センチのものはモバイルバッテリーなどを固定、30センチのものは何かに三脚を巻きつけるという用途で活躍する。そのほかに結束バンド、アルミ針金などを常備。また盗難防止用巻き取り式セキュリティワイヤーケーブルも持って行く。
ただし柵などの公共物に針金やワイヤーで三脚を固定すると、「場所取り」「長時間の占有」と見なされるので、ご用心を。


ベルクロバンド、結束バンドなど一式。撮影終了後には、固定用針金を切断するためのニッパーなど工具も必要となる。

img_products_dslr_nofear71_08.jpg盗難防止セキュリティーケーブルで三脚を固定した状態。

大容量のモバイルバッテリーもマストアイテム。カメラだけでなくスマホ、PC、夜間照明器具、レンズヒーターなど給電が必要な機材は沢山あります。

レンズヒーターは、夜露、結露防止のために用意。レンズが曇っているのに気がつかず、何度、素敵な星空を逃してきたことでしょう。川辺など湿気の多い場所、昼から夜間にかけての撮影、雨上がり、結露対策が必要な状況は数えればきりがありません。そのため撮影に持って行くカメラセットの数だけ揃えています。

モバイルバッテリー/レンズヒーター

電源周りは複数の小型モバイルバッテリーを使用。メインとなるのMixMart KR-899はAC出力×2、USBポート出力×4、DC出力×1という多機能で、タイムラプス撮影だけでなく、最近はこれがないと外に出られないくらい。レンズヒーターも電力が必要だが、上記モバイルバッテリーがあれば安心。セットするカメラの台数分、用意しておく。

モバイルバッテリー
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中央の黒い筐体がMixMart KR-899。

レンズヒーター
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レンズにヒーターを装着した状態。

その他、長時間の野外撮影、夜間撮影に対応するため、ライトや防虫対策、椅子なども、荷物になりますが、いざ撮影が始まるとかなり重宝します。

ヘッドライト/虫刺され対策

夜間撮影は少しの光でも撮影に影響が出るため、ライトは小出力かつコンパクトで身につけられるものが良い。赤い光は消灯時、暗闇への目の順応が早く、視認性も高いので、照明用赤フィルターを貼り付けている。

ヘッドライト
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COB(面発光) LED のヘッドライト、GENTOS NR-004R。発光面に赤フィルターを付けてある。

虫刺され対策
撮影機材ではないが、春から秋にかけては虫刺され対策も重要。「着る防虫素材」フォックスファイヤースコーロンを愛用。「アース製薬」「帝人フロンティア」が共同で開発した虫を寄せ付けない繊維特殊加工のウェアだ。

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スコーロンを着て、「防虫」臨戦態勢の筆者。 

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月明かりでの撮影風景。




※この記事はコマーシャル・フォト2019年11月号から転載しています。


鹿野宏 Hiroshi Shikano

デジタルカメラの黎明期からほとんどの一眼レフタイプのデジタルカメラを遍歴。電塾塾長としてデジタルフォトに関する数多くのセミナーを開催。カラーマネージメントセミナーも多い。写真撮影では2億画素の巨大な画像を扱い、2009年から動画撮影をスタート。WEB上の動画、デジタルサイネージ、社内教育用などの「ミニマル動画」を中心に活動している。

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