キヤノン EOS-1DX Mark II の実力

EOS-1D X Mark II × 末吉保乃香 Shooting Review

末吉保乃香(フォトグラファー)

約14コマ/秒の高速連写機能を実現したキヤノン EOS-1D X Mark II。前モデルのEOS-1D Xより高画素でありながらノイズ特性に優れた約2020万画素のフルサイズセンサーを搭載し、 暗部のレタッチ耐性や高感度画質も向上しているという。EOS-1D X Mark IIで作品を撮りおろしたフォトグラファーの末吉保乃香氏に話を聞いた。

高感度でもノイズが少なく、AFの性能も含めて暗いところに強いカメラ

img_products_eos1dx2_2_1.jpgEOS-1D X Mark IIの高感度特性を活かして薄暗い場所で撮影した。

高感度にしても画像が劣化しないのはすごくいいですね。薄暗い建物の中で自然光で撮っていますが、ISO6400でもノイズの少ない画像が撮れました。AFは暗いところでも問題なく動作しますし、高感度の画質と合わせて、暗いところに強いカメラだと思います。

薄暗いと中間色の微妙な違いを表現しにくいのではと思っていたのですが、実際には中間色がきれいで、狙い通りのしっとりした感じを出せました。キヤノンのカメラは純正の単焦点レンズを使うときれいな中間色が表現できるという印象がありますが、EOS-1D X Mark IIは5D系よりも中間色がきれいです。画素数はそれほど多くありませんが、そのぶん1つの画素が大きくて、より多くの光を捉えられるので、その影響かもしれません。

それから意外だったのが、本体の大きさの割に軽く感じたことです。撮影中はずっとカメラを手持ちで使っていたのですが、全然疲れなかった。5D系よりも使いやすかったです。なんでも、女性の小さい手でも扱いやすいように、グリップの形状が工夫されているそうです。

純正ソフトのDigital Photo Professionalを久しぶりに使ってみましたが、すごく使いやすくなっていました。画像のセレクトが簡単だし、EOS Utilityとの同期も簡単なので、連結撮影はスムーズでした。しかもカメラ本体だけでもRAW現像ができて、かなり細かく設定できるので、パソコンが使えない環境でも重宝すると思います。

動画機能も試してみました。4Kで撮れるし、ピントがとても合わせやすくて、このカメラで映像作品を作ってみたいと思うくらいです。静止画も動画も、全ての点でオールマイティなEOS-1D X Mark IIは、さすがキヤノンのフラッグシップだなと感じました。

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Model=Luiza(Parfe) ST=Masaki Kataoka(Avgvst) Make=Mariko Suzuki Hair=Kenji Ide 画像処理=阿部宏介 Crd=中島政嗣(オフィス・サン) 撮影協力=神川町 神川町地域おこし協力/横浜スーパー・ファクトリー

撮影現場レポート 薄暗い廃墟内で自然光のみで撮影

img_products_eos1dx2_2_4.jpg日中でも薄暗い建物の内部。窓から差し込む自然光で撮影した。

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img_products_eos1dx2_2_6.jpg 撮影中の末吉氏。撮影は手持ちでパソコンに接続しながら行なった。

高感度に強いEOS-1D X Mark IIの性能を活かして、薄暗い現場での撮影に挑戦した末吉氏。選んだロケ地は矢納水力発電所跡地。この埼玉県児玉郡の山中に位置するレンガ造りの元水力発電所は、閉鎖後、瓦礫なども放置されたまま廃墟と化した場所だがどこかモダンな雰囲気がある。

光は窓から射し込む自然光と、ミラーボールへ照射するスポットライトのみ。決して撮影条件が良いとは言えない状況だ。

まずは全身の引きカット(冒頭のカット)から。ミラーボールを配置したのち左右からライトを照射。壁面へミラーボールから反射する光を確認しながら位置を調整していく。セット完了後のテスト撮影では「少ない光でも、明るく綺麗に撮れますね。ノイズも少ないです」と末吉氏。モデルへポージングを指示した後、撮影がスタートした。

三脚は使用せず手持ちで撮影し、自由に動きまわりシャッターを切る。その合間に液晶モニターでチェックを繰り返し、撮影は順調に進んだ。

今回はオートフォーカスを使った末吉氏。「フォーカス合わせがすごく早いですね。暗い場所でもすぐにフォーカスが定まる」と感想を話していた。


その後、ミラーボールを移動させ別カットを撮る。シチュエーションに合わせて衣装をチェンジ後、再び撮影へ。日が高く昇る昼頃にはミラーボール用ライトなしの完全自然光で撮影する場面も。合計5カットを撮影し、最後に寄りのカットを押さえ撮影を終了した。


img_products_eos1dx2_1_0.pngEOS-1D X Mark II
約2020万画素フルサイズセンサーを搭載したEOSのフラッグシップモデル。連続撮影速度約14コマ/秒、高精度なAF、4K/60Pの動画機能など、前モデルを上回る性能を実現。常用感度の上限はEOS-1D Xと同じISO51200だが、新映像エンジンによってノイズを大幅に低減している。

末吉保乃香
すえよし・ほのか
東京都生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。アシスタントを経て独立。横浜スーパー・ファクトリー所属。

※この記事はコマーシャル・フォト2016年5月号から転載しています。


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