キヤノン EOS 5D Mark IVの実力

EOS 5D Mark IV × 狩野毅 Shooting Review

狩野毅(フォトグラファー)

発売以来、着実に進化を遂げているキヤノンのフルサイズ一眼レフカメラ5Dシリーズ。2016年に発売されたEOS 5D Mark IVでは、画素数約3040万画素、4K動画にも対応し、プロフォトグラファーから高い評価を得ている。今回は、狩野毅氏にこの話題の最新機種で格闘家 魔裟斗氏の鋭い動きを撮り下ろしてもらい、使用感を語ってもらった。

優れたAF機能、高画質、4K動画、すべてを併せ持った一台

img_products_eos5d4_3_1.jpg P=狩野毅 M=魔裟斗 HM=川村寛蔵(Shibaraku) ST=金城祐美 撮影協力=イメージスタジオ109

──狩野さんはEOS 5Dシリーズのユーザーだそうですが、最新機種EOS 5D Mark IVを使ってみていかがでしたか?

狩野 画素数が増えているのに、連続撮影のコマ数が多くなるなど機動性がとても良くなっていますね。PCとつないで撮影していましたが、転送途中で止まることもなく使いやすかったです。

特に印象的だったのは、動体に対してのAF機能です。AIサーボAFを使って、魔娑斗さんのシャドーボクシングの素早い動きを追うことができました。前機種EOS 5D Mark ⅢからAF機能がかなり進化していますね。

──最上位機種のEOS-1D X Mark IIのAFモジュールを移植しているそうです。どのような設定で撮影しましたか?

狩野 測距エリアは領域拡大AF(任意選択範囲)を、AIサーボAF特性の選択ではCase4「被写体が急加速/急減速するとき」をセレクトして、さらに被写体追従特性などをカスタマイズしています。

いろいろ試した結果、今回の動きにはこの設定が一番合っていました。動きのある被写体の一瞬の表情を狙う時は、フレームに集中したいので、AF機能が優れていると重宝します。

img_products_eos5d4_3_2.jpg タングステンライトで撮影した1枚。記事冒頭の写真はストロボで撮影。

──1カット目はストロボ、2カット目はタングステンで撮影されていましたね。それぞれの狙いを教えてください。

狩野 ストロボ撮影では肌の質感など細かいところまでよりシャープに、タングステンではもっと柔らかい表現ができます。EOS 5D Mark IVが、それぞれの光の中でどんな風に活きてくるのかを見たかったんです。今回で言えば1カット目は一瞬の動きと表情を狙って撮影し、2カット目はタングステンでふとした拍子に滲み出る魔娑斗さんの内面を切り取りました。

光によって、被写体とのコミュニケーションが変わってきますよね。例えば、ストロボだと閃光のタイミングでモデルがキメのポーズを作ってくるので、フォトグラファーとモデルの掛け合いが生まれる。

タングステンでは、お互いにきっかけがないので掛け合いというより、相手の良い部分を僕が受け取っていくような撮り方。被写体自身も狙ってない表情や動きを捉えられます。そんな風に表現が変わってくる。

今回タングステンの撮影では5KWのライトを4台使っていますが、フィルム時代だったら、その何倍もライトが必要でしたが、EOS 5D Mark IV はISO感度を上げれば充分に撮影できました。ライトの数が少なくて済むので、コントラストをつけたい場合にはライティングコントロールがしやすいです。EOS 5D Mark IVの高感度性能が良いからこそ、こういう使い方ができる。表現の幅が広がりますね。

──画質はいかがでしたか?

狩野 ストロボ撮影の時はISO100、タングステン撮影の時はISO3200まで上げましたが、階調に破綻がなかったです。ノイズも気になりませんでした。

解像度の面ではもっと大きく引き伸ばしても耐えられる画質だと思いましたね。EOS 5D Mark IVは手持ちでも扱いやすくバランスが良いカメラという印象でした。

──撮影時のソフトは何を使いましたか?

狩野 いつも使っているCapture One Proです。ふだん使っているソフトが問題なく動作することがカメラを選ぶ基準の一つになっているフォトグラファーも多いので、Capture One Proが使えるのはとてもありがたいですね。

120Pハイフレームレート動画も撮影可能

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毎秒120コマのハイフレームレートで動画を撮影。シャッタースピードは1/500秒。

──ムービーも撮影していただきました。

狩野 4K30PとHD120Pハイフレームレートを撮影しました。ボディも操作性も前機種EOS 5D Mark Ⅲと変わらないのに、4K30Pを撮れるのは良いですね。秒間120コマ撮影できるハイフレームレートは今回のような動きの速い被写体の撮影の時にはものすごく有効だと思います。ほかには、動画でのAF機能は驚きました。

──デュアルピクセルCMOS AFですね。このEOS 5D Mark IVからタッチパネルでの操作も可能になりました。

狩野 AF速度が早く、手持ちで追いかけられることができ、撮り逃すこともない。この機能はフォトグラファーが新しい動画表現に挑戦する助けになってくれると思いますね。

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かのう・たけし
静岡市生まれ。日本大学芸術学部写真学科卒業。博報堂写真部、博報堂フォトクリエイティブを経て1995年カノウカメラとして独立。広告写真、CM撮影、雑誌を中心に活動中。ロックを愛するOVER50’s。
www.kanoucamera.com

※この記事はコマーシャル・フォト2016年12月号から転載しています。


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