キヤノンEOS Rシステムの世界

てんてん|RFレンズで自分の新しい表現を見つける

広告写真でポートレイトフォトを得意とする てんてんさん。R5とRF28-70mm F2 L USMを使って、浜松・中田島砂丘を舞台に、女優・河合優美さんとのフォトセッションを行なった。すでに仕事でもR5を使っているというてんてんさんに、その魅力を語ってもらった。

※クリックすると写真が拡大表示されます。


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焦点距離70mm 1/320秒 f8 ISO400

──今回の撮影テーマを教えてください。

てんてん 草原での爽やかな光や、強い陽射しが降り注ぐ砂丘、曇り空の下の海岸と、大きく分けて3つのシチュエーションを設定しました。

 その中で河合さんが自由に動く姿をR5の瞳AF機能で追いかけながら撮影しています。撮影中、突然光が差し込んだり、風が気持ちよく吹いてくれたりと、予測していなかったシチュエーションでいろんな表情を切り取れたと思います。

──仕事でもすでにR5とRFレンズを使われているそうですね。どんな場面で使っていますか?

てんてん 定常光でのスタジオ撮影や光量が少ない場面での高感度撮影、他には僕自身が動きながら撮影する場合でも重宝しています。今はメイン機のEOS 5Dsと併用して、状況にあわせて使っています。

 R5は感度を上げてもノイズが出ずらく、AF機能も優秀です。この撮影でも瞳AF機能を使って自由に動く河合さんの動きを追いかけました。身体を動かし続ける彼女の瞳を追従し続けてくれたし、ストレスを感じることはありませんでした。

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焦点距離59mm 1/1250秒 f3.5 ISO400


てんてん R5で僕が気に入っている点はバリアングルモニターです。アイレベル以外のアングルを探りやすく、超ローアングルで狙うことができるし、180度回転させて液晶部分を隠したまま撮影できるのも嬉しい点です。


 カードで撮影する場合、液晶部分が手前にあると撮るたびについつい確認してしまい、撮影中余計な情報が入って集中できないことがあります。確認が必要な場合は出しておいて、必要ない時には180度回転させて隠しておけます。メインで使っているEOS 5Dsにはない機能だし、新鮮で。小さなことかもしれませんが、状況に合わせて選択ができるところが気が利いていて、撮影者の気持ちを理解してくれているのがわかります。


 画質面では、人物の肌も綺麗で嫌な癖がないのがありがたいです。データ作りをする上でネガティブな要素が何もない。この作品でもフィルムライクな粒子を載せていますが、自分の好きなトーンも作りやすいし、色味が自然で気持ちいい。デジタルっぽさが少ないというか…、感覚的な表現ですがデータの密度が高く濃密なんです。解像度の数値とは、また違った部分での魅力があります。


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焦点距離38mm 1/1250秒 f8 ISO400

──印象的なカットは?

てんてん 特に砂丘で28mmで撮影した写真が気に入っています。

 今まで、仕事で28mmで人物を撮ったことがほとんどなかったんですよ。広角レンズでのポートレイトはファッションフォトで見かけることはあるけど、僕には縁のない撮り方と思っていましたが、上がりの写真を見たら素直に良いなと感じました。パーソナルワークでは静的な写真を撮ることが多いので、動きのあるポートレイトを撮れたのはとても新鮮でした。

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焦点距離28mm 1/1250秒 f8 ISO400

──今回は全てRF28-70mm F2 L USMだけで撮影してます。こちらも元々使用されているレンズだとか。

てんてん 僕がR5を使う理由の1つが、このRF28-70mm F2 L USMなんです。実はこのレンズ以前は、自分では積極的にズームレンズを選んでこなかったんです。仕事の現場でも、50mmをメインに40mm・85mmといった単焦点レンズを選んでいました。

 でも、ある時試してみたくなって、広告撮影の現場でRF28-70mm F2 L USMを使ってみたことがあったんです。撮影後データを確認したら、自分でも意識していなかったけれど意外と60〜70mmでも撮っているケースが多いことがわかった。

  人物を縦位置寄りで撮る場合、50mmだと短く感じて、85mmだと長く感じるんです。僕にとって60mm〜70mmが気持ちいい焦点距離であることが発見できました。このレンズは開放F2のままズームが可能だし、感覚的には28mmから70mmまでの単焦点が揃っているような感じです。明るさは単焦点レンズより若干劣りますが、写りは遜色ないくらい綺麗です。50mmは変わらず好きなレンズですが、28-70mmまで選択肢の広がったことで、より感覚的に撮影できます。現場でも40mm・50mm・85mmの3本を持ち歩かなくても、1本あれば済むのも身軽で助かります。

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焦点距離70mm 1/2500秒 f2.0 ISO400

てんてん R5はいろんな場面で活躍してくれるので、メインカメラの他にもいろんなシチュエーションで使えるのが強味ですね。

 また、RFズームレンズとの出会いで、自分でも気がついていなかった好みを知ったというか…、僕自身の普段とは違う新しい自分を発見しました。これからは、短いレンズでポートレイトを撮ってみようかなんてと思える。新しい撮り方を試したくなります。



Model:河合優美(鈍牛倶楽部)
ST:吉田達哉
HM:秋鹿裕子(W)
衣装協力:WIRROW

てんてん
1981年宮城県に生まれ。2004年日本大学芸術学部写真学科卒業。2004年 アマナ(現アマナホールディングス)に入社後、2013年独立。2015年 佐藤写真館設立。 主な仕事:NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』・アサヒ アサヒ生ビールマルエフ ・ブルボン ルマンド・Dクリニックほか多数。
https://www.tenten.jp.net/




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EOS R5

約4500万画素35mmフルサイズCMOSセンサーと映像エンジンDIGIC Xを搭載。静止画での常用ISO感度は100〜51200を達成した。デュアルピクセルCMOS AF IIによってAF性能が大幅に向上。人物の瞳・顔に加え、頭部検出も可能に。映像エンジンDIGIC Xにより、最高約20コマ/秒の高速連続撮影(電子シャッター時)やカメラとレンズの協調により、最高8.0段の手ブレ補正効果を実現。


製品の詳細:https://cweb.canon.jp/eos/your-eos/product/eosr/r5/



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RF28-70mm F2 L USM

F2の開放から単焦点レンズに迫る高画質を実現し、9枚羽根絞りによる美しいボケ味が特長の大口径標準ズームレンズ。スーパーUDレンズや大口径非球面レンズなどを効果的に配置し、ズーム全域で画面中心部から周辺部まで高解像・高コントラストな描写力を発揮する。


製品の詳細:https://cweb.canon.jp/eos/rf/lineup/rf28-70-f2l/


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