キヤノン PIXUS PRO-1

色の濃度が上がり、他社紙にも対応することで、表現の自由度が広がった。

プリンティングディレクター 小島勉

プロフェッショナルフォトプリンタのキヤノン PIXUS PRO-1は、プロの様々なニーズに応えるポテンシャルを備えている。そこで、フォトグラファー白鳥真太郎氏、プリンティングディレクター小島勉氏の2人にじっくりと使い込んでもらい、その実力について語ってもらった。

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解像力と色域が格段に向上し従来機以上の表現力を実現

僕が普段やっているのはプリマグラフィと言って、インクジェットでアートプリントを作る仕事です。イラストやマンガの原画を複製して販売したり、写真であればオリジナルプリントを作ったり、最近では文化財を複製して博物館や美術館に納める仕事もしています。

そういうプリントはモノとしての質感も重視されるので、テクスチャのあるファインアート紙、和紙などが好まれます。写真ではバライタ調も使いますね。

その意味で、他社紙対応を前面に打ち出しているPIXUS PRO-1は興味深いプリンタです。数年前までプリンタメーカーが他社紙を推奨することは考えられませんでしたから、PRO-1の方向性は非常にありがたい。

PRO-1の性能を見るために純正の光沢紙でテストしてみましたが、キヤノンの従来機より格段に解像力が向上していますね。細かい線のディテールも損なわれることなく、しっかりと表現していました。

12色インクのおかげで色域が広がって、他社製品と比べても色の濃度がありますし、色に関しては大判プリンタのような雰囲気を感じます。純正紙ではグレーの色のねじれも少ないので、モノクロプリントにも向いていると思います。

普段使っているマット系の紙でもプリントしましたが、ブルーやグリーンの色が伸びているし、ブルーバイオレット系の色には深さを感じます。こういう色を求めたい場合は、ファインアート紙でもパンチのあるプリントができると思います。

img_products_dp_canon02_01.jpg上の作品は、織作峰子氏が撮影した写真を、小島氏がPIXUS PRO-1でプリントしたもの。普段小島氏はファインアートペーパーで出力することが多いが、今回は雑誌掲載時の印刷適正を考慮して、キヤノン写真用紙・光沢 プロ[プラチナグレード]を使用している。

より良いプリントを作るには自分なりの工夫が必要になる

img_products_dp_canon02_02.jpgせっかくなので、写真家の方の作品をお借りして出力しました。織作峰子さんが撮った桜です。カラフルな桜ではなく逆光のシルエットですが、シャドウの階調、細い枝の表現力でまとめてみました。

PRO-1は色の濃度など表現力としては従来機以上にあると思います。ただ、プリントするとコントラストが若干高くなる傾向があるのでシャドウ側の階調をAdobe Photoshopでコントロールしてあげると、より良いプリントになると思います。

紙にしてもICCプロファイルにしてもメーカーの推奨するものがありますが、僕の場合はプロファイルのない紙を使うこともよくあります。そういう時は、プリントする紙と似ている純正紙のプロファイルを選んでいますが、これが意外といい感じに仕上がります。

PIXUS PRO-1には他社紙用プロファイルが用意されていて、それはそれで素晴らしいのですが、あまりそれに縛られすぎない方がいい。より良い作品プリントを作ろうと思ったら、ICCプロファイルでもAdobe Photoshopでも試行錯誤して、自分なりのベストな方法論を見つけることが大事です。PRO-1はそれだけ使いこなしがいのあるプリンタだと思います。

コマーシャル・フォト2012年6月号より転載
協力:キヤノン株式会社・キヤノンマーケティング株式会社

商品に関する詳しい情報

キヤノン PIXUS PRO-1 ホームページ
http://cweb.canon.jp/pixus/lineup/a3pro/pro1/


写真:小島勉

小島勉 Tsutomu Kojima

株式会社トッパングラフィックコミュニケーションズGA本部 GA部所属、インクジェットによるアートプリント制作(プリマグラフィ)のチーフディレクター。1987年、旧・株式会社トッパンプロセスGA部入社。サイテックス社の画像処理システムを使った商業印刷物をメインとしたレタッチに従事。1998年よりインクジェットによるアート製作(プリマグラフィ)を担当し現在に至る。イラスト、写真、CGなど、様々なジャンルのアート表現に携わっている。

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