Photoshop オート機能完全攻略

コンテンツに応じて拡大・縮小②

写真・解説:竹澤宏

img_item_photoshop_automatic.jpgShuffleの人気連載「Photoshop オート機能完全攻略」を1冊にまとめた本「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」が9月26日に刊行された。内容は最新版のPhotoshop CS6に合わせて全面的に加筆訂正を行なっているが、Shuffle読者のために本書の一部を特別公開する。

保護する領域を指定する

さて、シンプルな絵柄ではうまくいったが、いつもうまくいくとは限らない。もう少し複雑な背景で試してみよう。

img_soft_auto_mook02_01.jpg 元画像

上の写真を元に、もっとパノラマサイズの横長に比率を変えてみる。

img_soft_auto_mook02_02.jpg 「コンテンツに応じて拡大・縮小」の結果

「コンテンツに応じて拡大・縮小」で上下を縮小してみた。Photoshop は、保護すべき領域が白い洋服のあたりだと思ったのだろうか? 顔が変形してしまった。

そこで、オプションメニューにある人物の形をしたボタン「スキントーンを保護」をクリックする。

img_soft_auto_mook02_03.jpg

img_soft_auto_mook02_04.jpg スキントーンを保護した場合

すると今度は、顔を含めた上半身が保護されたのが分かる。「スキントーンを保護」ボタンのアイコンが人物全体のシェイプだからといって、人物全体が保護されるわけではない。あくまで肌色に近いトーンを認識して保護するということらしいので、通常だと顔周辺だけが保護されることになるが、肌の露出が多ければもっと保護領域が増えるだろう。この場合、残念なことに女性の下半身が変形してしまった。

次の対処法として用意されているのは、保護したい領域を選択し、アルファチャンネルのマスクをつくるやり方だ。選択範囲を作るのは慣れたやり方で構わないが、クイックマスクモードのブラシを使って大まかに決めるだけでも大丈夫。

img_soft_auto_mook02_05.jpg 保護したい領域を選択した状態

img_soft_auto_mook02_06.jpg クイックマスクオプションは「マスク範囲に色を付ける」にしておくと便利。アルファチャンネル化した時に、保護したい部分が白くなって透けていればOK。もし意図したものと逆になっていても、あわてず「階調の反転」もしくは「選択範囲を反転」をすればよい。

選択範囲が決まったら、「選択範囲を保存」する。それがアルファチャンネルとして保存される。

img_soft_auto_mook02_07.jpg

img_soft_auto_mook02_08.jpg 上のオプションメニューの「保護」を開いて、アルファチャンネルを指定しておく。

人物全体が保護されたので、比較的自然に変形できた。しかしよく見ると、若干気になるところに気づいてしまった。

img_soft_auto_mook02_09.jpg

頭の上の芝生の盛り上がりである。より正確に処理するためには、マスクを作り直したほうがよいのだが、ここまで来たら後戻りするのは面倒くさい。そこで、もう一つのオプションがあることを思い出した。

img_soft_auto_mook02_10.jpg 適用量を決めるオプションだ。100%だと「コンテンツに応じて拡大・縮小」になり、0%だと昔ながらの均一に変形をかける単なる「拡大・縮小」になる。

適用量を75%に設定してみると、頭の上の盛り上がりが少し解消された。25%分は昔ながらの「変形」の効果がミックスされているので、人物のバランスも変わってはいるものの、違和感ない範囲だと思う。

img_soft_auto_mook02_11.jpg 完成画像

この一連のオプションだが、拡大・縮小しながらオプションボタンをオン・オフしたり、適用量を変えながら効果を確認できるので、その中で最適な設定を見つけ出すとよいだろう。案外、適用量を下げて、昔ながらの「変形」に近いほうがよい場合だってある。

全ていいことづくめというわけでもなく、まだ課題もある。例えば背景の構造物に斜めの線要素があると、圧縮された部分が段違いに処理されてしまうといった難点は残っている。単純にトリミングで解決出来る場合もあるので、従来からあるツールとの使い分けや併用も踏まえて使いこなしていくと作業の効率化に役立つだろう。

※この記事は「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」から抜粋しています。

竹澤宏 Hiroshi Takezawa

1983年、フリーのフォトグラファーとして独立。以来30数年、いまだに業界の片隅に生息中。インテリアや物撮りを中心とした広告写真が主だが、雑誌の取材や執筆もこなせるオールラウンダータイプのフォトグラファー。
http://takezawa-lab.com/
https://www.facebook.com/TakezawaHiroshi

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