Photoshop オート機能完全攻略

コンテンツに応じた移動

写真・解説:竹澤宏

img_item_photoshop_automatic.jpgShuffleの人気連載「Photoshop オート機能完全攻略」を1冊にまとめた本「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」が9月26日に刊行された。内容は最新版のPhotoshop CS6に合わせて全面的に加筆訂正を行なっているが、Shuffle読者のために本書の一部を特別公開する。

コンテンツに応じた移動ツール

img_soft_auto_mook05_01.jpg 「コンテンツに応じたパッチツール」とともにCS6から新設された機能が「コンテンツに応じた移動ツール」である。全く新しいツールなので、どう使えばよいのか手探り状態だったが、その名のとおり対象物を移動できるのだろう、ということで早速試してみた。

お皿の真ん中にあるシフォンケーキを囲い、少し左へ移動してみる。

img_soft_auto_mook05_02.jpg 移動箇所を選択

移動量の数値がツールチップ(黒バックの吹き出し)でリアルタイムに表示される。この辺、と思ったところでドロップすると、すぐに計算処理が始まる。

img_soft_auto_mook05_03.jpg 選択範囲を移動
img_soft_auto_mook01_ya.gif
img_soft_auto_mook05_04.jpg 「コンテンツに応じた移動」の結果

ほぼ違和感なく移動しているようだ。

選択範囲を外して全体を見ると、細部に若干気になるところがあったので修復ツールで追加のレタッチを加えた。

img_soft_auto_mook05_05.jpg 完成画像

こうした微調整の追加レタッチがあるにせよ、ここまで自動化してくれると本当にありがたい。もし、古いツールしかないとしたら何工程も手間をかけなければならないだろう。

拡張モードを使ってみる

img_soft_auto_mook05_06.jpg もうひとつの「拡張」モードも試してみよう。選択範囲を「移動」させるモードと「拡張」、つまり増やしていくモードがあるのだ。

右のダイヤのリングを拡張してみよう。フリーハンドで対象物を選択して、移動する。作業そのものは、移動モードとまったく同じ。

img_soft_auto_mook05_07.jpg 元画像

「移動」モードの時は元の場所の対象物は消去された状態になるが、「拡張」モードでは増やした状態で移動する。

img_soft_auto_mook05_08.jpg 移動箇所を選択
img_soft_auto_mook01_ya.gif
img_soft_auto_mook05_09.jpg 選択範囲を移動

img_soft_auto_mook05_10.jpg
「コンテンツに応じた移動(拡張モード)」の結果

結果は、左の写真のようにリングが2つに増えた。このように「コンテンツに応じた移動」の「拡張」モードは、選択した物を増やしたり、選択した部分の面積を増やすことができるのだ。

選択範囲を外してみると、周辺との濃度差があったりしたので、修復ブラシなどで追加のレタッチを少し加えて出来上がり。

img_soft_auto_mook05_11.jpg 完成画像
※この記事は「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」から抜粋しています。

竹澤宏 Hiroshi Takezawa

1983年、フリーのフォトグラファーとして独立。以来30数年、いまだに業界の片隅に生息中。インテリアや物撮りを中心とした広告写真が主だが、雑誌の取材や執筆もこなせるオールラウンダータイプのフォトグラファー。
http://takezawa-lab.com/
https://www.facebook.com/TakezawaHiroshi

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