Photoshop オート機能完全攻略

復活した「コンタクトシートII」

写真・解説:竹澤宏

img_item_photoshop_automatic.jpgShuffleの人気連載「Photoshop オート機能完全攻略」を1冊にまとめた本「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」が刊行された。内容は最新版のPhotoshop CS6に合わせて全面的に加筆訂正を行なっているが、Shuffle読者のために本書の一部を特別公開する。

CS4、CS5で「コンタクトシートII」を使う

古いバージョンから馴染みのあったコンタクトシート機能はCS4、CS5でいったんオプション扱いになり、プラグインを入手し、自らインストールしなくてはいけなくなった。CS6で復活し、再びデフォルトの状態で使えるようになった。

最初に、Photoshop CS4、CS5で「コンタクトシートII」を使うための方法を説明しよう。まず、「コンタクトシートII」のプラグインモジュールをプラグインフォルダに入れなくてはいけない。入手先はアプリケーションDVD-ROM内、もしくはアドビ システムズの下記のサイトからダウンロードすることができる。古いプラグインは利用できないことがあるので、それぞれのバージョンに合ったプラグインを入手しよう。

インストール先は、Photoshop CS4、CS5フォルダの「Plug-ins」→「Automate」だ。

img_soft_auto_mook27_01.jpg プラグインがインストールされると、Bridge CS3までのやり方と同じように、Bridge CS4、CS5からでもPhotoshopの「コンタクトシートII」を直接開くことができるようになる。

注意しなくてはいけないのは、この時のCS4、CS5用のコンタクトシートIIはまだ32bit仕様のプラグインなので、Photoshop本体を64bitモードで使用している時はいったん32bitモードで起ち上げ直さなくてはいけないことだ。Mac版CS4はまだ32bit仕様だったので問題ないが、Mac版CS5は64bit仕様なので32bitモードに変更してから使うことになる。

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Mac版CS5の場合

Finderからアプリ本体のアイコンを右クリックして「情報を見る」を選択する。「32ビットモードで開く」のところにチェックを入れてから起動する。

最新のCS6ではコンタクトシートIIも64bit版となり、最初からインストールされている状態で出荷されるように戻った。結局、ユーザーの要望も多かったということなのかもしれない。

実は従来のコンタクトシートIIにも便利な点があり、例えば次のような使い方ができる。写真を納品する時に、印刷用の8bit TIFFのほか、閲覧用にJPEGのコンタクトシートを添付して納品すると、Web制作チームはコンタクトシートを見て、使いたいカットをそこから切り抜いてJPEG画像として本番用に使うことができる。つまり、彼らにとって1コマあたりの解像度がWeb用途に使えるぐらいになっているのなら、JPEG画像のコンタクトシートのほうが便利なのである。

また、BridgeのPDF出力にはない機能として、サブフォルダまで含めた下の階層の写真も一緒にコンタクトシートを作れる点は便利だ。

もう1つは、プリント時に「プリンターによるカラー管理」の他、「Photoshopによるカラー管理」も選択できるので、カラーコントロールがしやすい点である。

今さら説明するまでもないが、CS6で復活したウィンドウを紹介しておこう。

img_soft_auto_mook27_03.jpg CS6 コンタクトシートIIのウィンドウ

使い勝手は従来と変わらないので戸惑うことはないと思うが、オプションで「画像をフォルダーごとにグループ化」という項目が増え、カラープロファイルの選択、16bitへの対応など進化している。また、設定の「保存」「読み込み」ができるようになった。

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CS4でのウィンドウ

以前は右側に列数、行数のレイアウトが表示されるようになっていた。

結果的に、Photoshopによるコンタクトシートか、BridgeによるPDF出力かを選べるようになった点は喜ばしい。

※この記事は「Adobe Photoshop オート機能完全攻略 CS6/CS5/CS4対応版」から抜粋しています。

竹澤宏 Hiroshi Takezawa

1983年、フリーのフォトグラファーとして独立。以来30数年、いまだに業界の片隅に生息中。インテリアや物撮りを中心とした広告写真が主だが、雑誌の取材や執筆もこなせるオールラウンダータイプのフォトグラファー。
http://takezawa-lab.com/
https://www.facebook.com/TakezawaHiroshi

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