4K入門 高精細映像の世界

HP Z820で4K映像編集マシンを作る② 4Kのためのストレージ

監修:江夏由洋

4K編集マシンのストレージにはスピード、大容量、安全性が必要

img_products_4k_hpz820_02_01.png 江夏氏がカスタマイズしたHP Z820 Workstation

ディスクスペースの役割を分散して運用

今回紹介するZ820のカスタマイズモデルは、マリモレコーズの映像ディレクター江夏由洋氏のマシンを参考にしている。CPUは最新のインテル XeonプロセッサーE5-2630v2で、2.6GHz/6コアのデュアルプロセッサー(水冷式)。メモリは48GBで、After Effectsの4K解像度RAMプレビュー約16秒を実現しているが、全体としてみればものすごくパワフルなモンスターマシンというわけではない。

なぜならば、このマシンはいたずらにパワーを追求するよりも、ディスクスペースの運用を工夫することで、スピードを引き出すことを重視しているからだ。

拡張ベイが豊富なZ820は、SATA接続のHDDやSSDをたくさん搭載できる。そのため、システム、データフィールド、キャッシュフィールドなど、役割ごとにディスクを分散することが可能になる。実際にこのマシンのディスク構成を見てみよう。

各ストレージの役割
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まず、システム用ディスクはスピードを重視して、HDDよりも高速なSSDを選択。同時に安全性も必要なので、データセンター用として信頼性の高いインテル DC S3500シリーズ480GBを使用している。このスペースはOSとアプリケーション専用にして、それ以外のデータは一切保存しないようにするのがポイントだ。

動画の素材等を入れておくデータフィールドは、大容量を重視してHDDを選択。さらに安全性を高めるために2台でRAID 0を組み、ディスク自体は二アライン向けHDDと呼ばれる、耐久性に優れたHGST社Ultrastar 7K4000シリーズの3TBを使用している。リアルタイムの4K読み出しはできないが、約300MB/sの速度なので、アクセス自体は速いという。

そして、After EffectsやPremiere Proのキャッシュファイルをためておくディスクは、スピードを重視して、いわゆる「赤箱」と呼ばれるCFD社のSSDを使用。中身は東芝製のOEMである。

4K編集マシンのストレージには、スピード、大容量、安全性の3つの要素が必要となるが、これを1つのディスクだけで成立させるのは難しい。そこで役割を分散して、スピードを重視するものはSSD、大容量を重視するものはHDDとして、さらに安全性を確保するためにデータセンター用のSSDを使ったり、二アラインのHDDでRAIDを組んでいるというわけだ。

これ以外にも、本体前面からHDDを着脱できるリムーバブルHDDケースを取り付けて、アーカイブデータを読み書きできるようにしたり、赤箱のSSD 2枚で高速なRAIDを組んで、4Kデータをリアルタイムに再生するためのスペースとして使うなど、このマシンには4Kデータを扱うための様々な工夫がこらしてある。

内部拡張ベイ
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外部拡張ベイ
img_products_4k_hpz820_02_04.png 一番下のベイを内側から見たところ img_products_4k_hpz820_02_05.png

※この記事はコマーシャル・フォト2014年5月号から転載しています。

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