シャーペン、ボールペンをたくさん並べて撮りたい!
Photo&Words: Tetsuro Takai Photo: Yutaro Ogi

高井哲朗が
スタジオスチルライフ撮影の
アイデアと 愉しみを 伝授
創造主ゼウスのように
光を操って 宇宙を創造しよう
スチルライフ それは あなたが
神になれる世界
文房具、特にペンに魅せられてコレクションをしているという荻 優太郎くん19歳。
中学〜高校の頃からそのコレクションを自分で撮影していたらしいけど、今年4月から日本写真芸術専門学校に入学、写真の勉強を始めた。
まだ本格的な「ブツ撮り」の経験は少ないけれど、ゼウス高井のレクチャーを受けながら、ペンの集合写真を完成させる。

荻くんが 新宿のスタジオに
たくさんのペンを持って
登場した
「並べて撮るんです」 と
「今日は母もあとから来ます」 と
「なんで ペンばかりたくさんあるの?」
と 聞いたら
物心ついたころから
好きで 集めていたとか
それでもって
そのペンを 撮影するために
写真の専門学校 入ったらしい
お母さんにしてみたら
「何するんだろう この子は
変なところに出入りして
大丈夫かな」って
気になって
覗きにくるんだろうな 多分
なんで ペンなのか?
なんで 写真にするのか?
きっと わかんないんだろうけど
おかしな事 する感じでもないから
好きにさせてあげよう
お母さんもじっと見てる スタジオで
黙々と ペンを並べる
きれいに 並べることは
商品写真の 基本だからね
いろいろな
ペンの写真 見て研究した結果
好きなペンを
キチンと撮ってあげようと 思ったんだな
好きなものを ちゃんと 撮ること
これって 写真を撮ることの 本質かもね
大切なコレクション スチルライフの基本
ライティングの組み立て

❷broncolor Head(旧タイプ)+80×80 Soft Box
❸broncolor Picolite+Picobox ❹ amaran 300c
カメラ:Sony α1 II
レンズ:FE 90mm F2.8 Macro G OSS 1/60秒 f11 ISO100
透過光用撮影台にペンを並べて俯瞰撮影。

リフレクターにはトレペが貼ってある(直トレ)。

ペン先のシャドウを起こす。

下からの透過光が入ることで、ペンの影が消えて、画面に奥行きがでる。
セッティング〜撮影

ペン周囲からストロボ3灯、撮影台下からLEDライト1灯の4灯構成。

白軸のペンの並びを中心に、全体に光を入れる。

α1 IIは本体内蔵でWi-Fi 802.11ac 2×2 MIMOに対応しているため、
ワイヤレスでのライブビュー、ティザー撮影もストレスなく行える。

大量のペンを1本ずつ並べていった。
ZEUS’S STILL LIFE MAGIC

荻くんが
黙々とペンを並べてる
ボールペン シャーペン
そんな撮影台の上に
なぜだか 1本だけ
万年筆があった
なぜだろう?
好きなことさせてくれてる
父ちゃんに
感謝の気持ちで
父の日 プレゼント用?
この時代
万年筆なんて 使わないけど
プレゼントアイテムとしては
アナログ感満載で いいかもね
そんなこと 考えて
ゼウス 万年筆を 撮る
万年筆は それだけだと
細い黒い棒
写真的に 空間が持たない
だから 電動シェーバーも
組み合わせてみた
このシェーバーは
娘からの プレゼント
親への 感謝の気持ち
あたたかな 品物
柔らかカーブ 色のハーモニー
電気シェーバーの上に
万年筆を 落ちないように乗せると
落ち着いた色合いが
画面の中で いいバランスになった
黒の万年筆に
ボックスライトで ハイライトを入れる
ペン先には サイドからハイライト
刻印を浮かび上がらせる
シェーバーの形は
全部を見せないで
父の背中のような カーブだけを
抽出するように
カットしたり 影を作ったりして
まだまだ「おんぶしてね」
そんな 状態を演出
ペンを乗せた画面を
横位置で撮影
見せる時は 縦位置にする
そうすると
万年筆が ちょっと浮いた感じに
なるでしょ
この不安定さが
ロケットみたいで
面白いと思わないか?
僕も飛ぶよ
なんてね
ちょっと とんがって
人生 進んでいくのさ
明日はきっと
飛ぶには いい天気
ブーン
ライティングの組み立て

❹broncolor Pulso+P70 standard reflector
カメラ:Sony α1 II
レンズ:FE 90mm F2.8 Macro G OSS 1/60秒 f16 ISO100

青色に発色させて背景の色と奥行きを作る。

ライトの照射口にはアクリルディフューザーが嵌っているため、
万年筆軸にシャープなハイライトが入る。

トレペを貼ったリフレクターで弱く光を入れる。

セッティング〜撮影

背景乳白アクリル越しのLED光の3灯ライティング。

撮影台の白いフチが画面に入ってくるため、青いフィルターを貼ってライトの反射を抑え、ボケで色を滲ませる。

ライトを横位置画面センターよりも左にすることで、縦位置にした時、
グラデーションの中心が画面上側にきて、収まりがよい。

仕上げは縦位置写真なので、ハイライトはまっすぐな縦のラインとなる。
アザーカット

ペン立てのアームが磁力を帯びていて、アームの真ん中でペンが浮いている。

多重露光でペンの揺れを表現した。
高井哲朗
たかい・てつろう/1978年 フリーとして活動開始。1986年(株)高井写真研究所設立。広告写真を中心に活動するかたわら、ゼウスクラブを開催し、写真の可能性を伝導する。
www.kenkyujo.co.jp/
x.com/tetsurotakai
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