静岡駅から徒歩3分の場所に位置する静岡市美術館で、写真近代史のダイジェスト版とも言える展覧会「令和6年度国立美術館巡回展 写真をめぐる100年のものがたり 京都国立近代美術館コレクションを中心に」が11月17日(日)まで開催中だ。
近代写真の父と呼ばれるアルフレッド・スティーグリッツや、アンリ・カルティエ=ブレッソン、ロバート・キャパやW・ユージン・スミスなど、写真界の巨匠たち68作家の代表作を6つのセクションに分けて紹介している。
この展覧会は、日本の美術館で先がけて大規模な写真コレクションを築いた京都国立近代美術館の写真コレクションを中心に、19世紀末から現在に至るまでの68作家・180点余で、多様に広がる写真表現の変遷を辿っているのだが、その中での核となるのはアメリカの写真収集家アーノルド&テミー・ギルバート夫妻が収集した「ギルバート・コレクション」だ。
各時代を代表する写真家の良質なプリントが含まれるこのギルバート・コレクションを基点としながら、写真が紡いできた様々なものがたり(ストーリー)を紐解いていく。
ゼラチン・シルバー・プリント(銀塩写真)だけでなく、プラチナ・プリント、ブロムオイル・プリントなど幅広い写真技法にも触れることができ、良質なプリントを堪能できるのも大きな魅力。
ピクトリアリズム、ストレートフォト、ドキュメンタリー、新即物主義、フォトジャーナリズムなど、近代以降の写真史を辿りながら、写真にまつわる様々なトピックにも焦点をあてている。
写真家たちの主な発表の場となった雑誌や写真集、重要な写真展を関連資料とともに紹介し、社会や時代の変化のなかで写真はどのように発展し、見られ、語られてきたのかを読み解いていく。
【主な出品作家】
エドウィアード・マイブリッジ/アルフレッド・スティーグリッツ/エドワード・スタイケン/ポール・ストランド/野島康三/エドワード・ウェストン/アンドレ・ケルテス/ブラッサイ/アンリ・カルティエ=ブレッソン/木村伊兵衛/東松照明/ロバート・キャパ/ W ・ユージン・スミス/カール・ブロスフェルト/ベルント&ヒラ・ベッヒャー/杉本博司/森村泰昌/トーマス・ルフ/やなぎみわ
【開催概要】
静岡市美術館「令和6年度国立美術館巡回展 写真をめぐる100年のものがたり 京都国立近代美術館コレクションを中心に」
会期:2024年10月4日(金)〜11月17日(日)
開館時間:10:00〜19:00(展示室への入場は閉館の30分前まで)
休館日:毎週月曜日 ※ただし祝日の場合は開館、翌火曜日は休館。
Webサイト:https://shizubi.jp/
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