屋内と屋外のふたつのバスタブを使ってブツ撮影
Photo&Words:Tetsuro Takai Photo: Satoshi

高井哲朗が
スタジオスチルライフ撮影の
アイデアと 愉しみを 伝授
創造主ゼウスのように
光を操って 宇宙を創造しよう
スチルライフ それは あなたが
神になれる世界
凝った女性ポートレイトを自身のサイトで発表しているフォトグラファーSatoshiさん。
中でもバスタブで撮影したという水とミストと女性を絡めた「ゆらぎ」シリーズは代表作のひとつ。
幸いにもゼウス高井の新しいスタジオには屋内と屋内に浴槽が二つもある。
ならば今回はブツ(物)をテーマに風呂撮影。

水芸の達人 Satoshiくん
それは彼が ジャグラーの元世界チャンピオンで
繊細な指使いが できるからかな
思い描いたように 素敵な 水波ができる
最近では お風呂で
ちょっと不思議な ポートレイト 撮影してる
スモークマシンでなく ミストを使って
霧の中のような淡い色使いが
ロマンチックで 水彩画みたいで 綺麗
ゼウスの新しいスタジオは
外風呂 と 内風呂 2つ あるので
お風呂撮影 共作もありかも
そんなわけで Satoshiくんに
登場をお願いした
いつもは ポートレイト撮影 たくさんしてるけど
ブツ撮影は あまりしたことがないみたい
どうなるかな?
まず 何を どう撮るか?
ここから だけど
いろいろ 考えているみたい
楽しみだね
ライティングの組み立て

カメラ:Hasselblad X1D II 50C/レンズ:XCD 120 1秒 f14 ISO200で撮影



スピーカー、ミスト発生器共、内蔵LEDがランダムなカラーで発光するので、
タイミングを見ながら、カメラ三脚固定、シャッター速度1秒の長時間露光で撮影。

浴槽に浅く水を張って、少し角度をつけた俯瞰でカメラをセットする。
スピーカーの横にあるのがミスト発生器。

狭い浴室での撮影のため、ライト(ストロボ)はモノブロックタイプを使用。

ビート感強目の曲をかけながら撮影をする。

こちらも内蔵LEDがランダムに発色する。

元々モデルの撮影ために考案した仕掛けなので、人体にも優しい。
バリエーション


シャッターを切っていく。
ZEUS’S STILL LIFE MAGIC

露天風呂に 浸かりながら 日本酒を クイッと一杯
そんな感じのイメージ 撮ろうと思った
真昼間 光注ぐ お風呂
水に 揺れる波紋が 光を浴びて泳ぐ
火照った体に キリッと冷えた お酒
喉ごし スッキリ
グラスに映る 太陽の光
キラキラ と
酒の故郷は
「岐阜県のグランドキャニオン」と最近話題の川辺町
町の中央を 飛騨川が流れる 豊かな山と 川に囲まれた町
白扇酒造は 江戸時代後期から 味醂屋としてスタート
材料選び 麹造り 仕込み 熟成 仕上げ
どの工程も 手入れを欠かさず
時間をかけ 大切に醸した一滴
複雑で旨みのある 美味しいお酒
日本酒のイメージ写真は
溪谷など 美しい自然の風景を背景に
撮られてることが多い
それを 東京のど真ん中
ゼウススタジオで 撮影すると どうなるか?
チャレンジです
バスタブに お酒のボトル 泳がせた
太陽の直射光で 水面が輝いた
波が揺れる ここちよい 光の形
鏡で 輝きに動きを加え
元気いっぱいな はじける味わいを演出
象徴的な 髭文字のラベルに ボックスライトをあてる
綺麗な水に磨かれた お酒を 光の中に泳がせるように
黒松白扇は 白扇酒造の 新しいブランド
日本の伝統と 現代の文化を合わせた 新しい日本酒で
世界にチャレンジしたい
そんな想いを 水と光だけで 演出してみた
美しい清流の 自然の中に溶け込む お酒でなく
お酒そのものが 語りかけてくるように
チャレンジブランドが 立ち上がるように
ライティングの組み立て

カメラ:Canon EOS R6/EF100mm F2.8L マクロ/ 1/200秒 f14 ISO100で撮影


磨りガラスのボトル表面を明るくする。


ミラーレフの効果はっきりとわかる。
水面を揺らして、さざなみを立てて撮影。

ここで裸になり風呂に浸かるのは流石に躊躇するが、撮影セットとしては色々と使えそう。
今回はゼウスの故郷、岐阜の白扇酒造「黒松白扇 純米酒 あらばしり」を撮る。

白いバスタブ内は光がまわるため、自然光だけでも充分だが、コントラストを整えるために、
手前からソフトボックスで弱目の光を入れる。


Satoshi
1988年 福岡生まれ。海外出張の記録にカメラを購入したのをきっかけに、人物写真で表現をする世界に足を踏み入れる。「偶然の美は人智を超える」を信念にあいまいさや偶然性の高い写真を撮る。元ジャグリング世界チャンピオンの経歴を活かし、アートとエンターテイメントの間の表現を模索している。
Web:satoshi-art.sloth.co.jp/
Instagram:@satoshi.etoh
X:@Satoshi9ball
高井哲朗
たかい・てつろう/1978年 フリーとして活動開始。1986年(株)高井写真研究所設立。広告写真を中心に活動するかたわら、ゼウスクラブを開催し、写真の可能性を伝導する。
www.kenkyujo.co.jp/
x.com/tetsurotakai
コマーシャル・フォト2024年09月号記事より
ゼウスのスチルライフマジック
好評発売中
コマーシャル・フォトで好評連載中の「高井哲朗/ゼウスのスチルライフマジック」がMOOKとしてまとまりました。
化粧品のボトル、ジュエリーから自転車、バイクまでさまざまな「ブツ撮り」に挑戦。
Vol.1
「ゼウスのスチルライフマジック
プロフェッショナルスタジオライティングのアイデアと実践」
Vol.2
「光を操るスタジオ・スチルライフ ライティングのアイデアと実践」


特集「LEDライト最新活用術」&別冊付録「CM・映像 キャメラマン&ライトマンファイル 2026」。
巻頭特集ではフォトグラファー福岡秀敏が俳優・田中麗奈をLEDで撮り下ろし。さらに倭田宏樹、森山将人、川村将貴、須藤絢乃による現場事例や機材検証を通して、LEDライティングの実践的な活用方法を解説。「Aputure LED 4機種 実践検証」ではCOB型、パネル型、スポット型、ストリップ型という異なる光源を用い、静物撮影で検証。光の質や質感表現の違いを比較しながら、LEDライトの特性を具体的に探る。撮影と解説は中村雅也氏が担当した。
【広告特集】King & Prince「STARRING」のクリエイティブ
2025年12月24日発売のKing & Prince 7thアルバム「STARRING」。本企画では、収録曲それぞれを“架空の映画の主題歌”に見立て、1曲につき1本の特報映像を制作するという前例のないプロジェクトを徹底取材。本編は存在しないにもかかわらず、長編映画を想定した設計で10本の特報映像とポスターを制作。さらにレッドカーペットイベントや映画館での上映会まで展開するなど、アルバムの枠を超えた大規模なプロモーションとして構築されている。特報・ポスター制作全体のプロデューサー加藤諒氏をはじめ、3人の映像監督、アートディレクター、フォトグラファーが参加。企画設計の背景と制作プロセスをそれぞれの立場から語る。
【好評連載】
フォトグラファー生存戦略 Vol.36 小暮和音×黒田明臣「退路を断った行動から生まれた転機」
ゼウスのスチルライフマジック 高井哲朗 vol.60 イメージセンサーで描く未来の風景
長山一樹流 違いを生み出すコマーシャル・ポートレイト 第13回 建築とポートレイト
写真を楽しむスペシャリストたち 中野敬久 Vol.12 小髙美穂が考える写真の“今”
GLAY CREATIVE COLLECTION 2024 – VOL.21 TAKURO 4th SOLO ALBUM「May Love Guide Your Way」
Create My Book -自分らしいポートフォリオブックを作る- vol.19「ブツ撮り 記憶を感じさせる写真」金村美玖
ほか