東京・神宮前GR SPACE TOKYOでは、RICOH GRシリーズを用いた16名のGR作品を前期・後期として開催。前期は藤原新也、川田喜久治、操上和美、森山大道、菅原一剛、上田義彦、ハービー・山口、横木安良夫、日本の写真界のレジェンド8名の作品を展示。
また、現在開催中の後期は、井浦新(俳優)、JIRO(ミュージシャン・ベーシスト/GLAY)、工藤大輝(アーティスト/Da-iCE)、今日マチ子(漫画家)、松任谷正隆(音楽プロデューサー)、永山瑛太(俳優)、坂崎幸之助(ミュージシャン・ギタリスト/THE ALFEE)、柴崎友香(小説家)といった8名のアーティストの作品を展示している。今回は開催中の後期の展示をレポートする。

初代GR 1の発売が1996年、GR DIGITALの発売が2005年。35mm判換算28mm相当の単焦点を備えたレンズ一体型のコンパクトカメラとして、GRは発売以来、プロの写真家から趣味層まで幅広くファンを抱える。
今回の展示で使用されたカメラは現行最新モデルのRICOH GR IIIやRICOH GR IIIxを中心に、GR愛用者は過去に撮りためた作品も展示。



本展の企画を務めたリコーイメージング(株)カメラ事業本部 事業企画センター 商品企画部の市川益子氏は、16名の作品を集めた本展についてこう話してくれた。「GRは単焦点レンズのカメラなので、構図を決めるのは自分自身が寄るか、引くかです。被写体に対して一歩踏み込むか、それとも引くのか。その距離感に被写体への思いや関係性が感じられるのがとても興味深いです。16名の視点を集めることによって、それぞれの視点、そしてGRの様々な魅力が伝わってくれたら嬉しいです。」

初代GR 1の発売から来年で30年、GR DIGITALの発売から今年で20年。いつの時代も変わらず愛され続けるモデルが、様々な人の生活に寄り添い、様々な景色を切り取ってきたことに、安心感を覚えた。GRへの愛と信頼、GRの包容力が感じられる展示だ。展示は6月9日(月)まで開催。GR SPACE TOKYOには歴代のGRモデルも展示されており、16名の作品とともにGRの魅力に触れられる。
GR Anthology -16の視点-
会場:GR SPACE TOKYO
期間:2025年3月27日(木)~6月9日(月)
住所:東京都渋谷区神宮前6-16-19 原宿WATビル102
開館:11:30~19:00
入場:無料

コマーシャル・フォト 2025年7月号
【特集】レタッチ表現の探求
写真を美しく仕上げるために欠かせない「レタッチ」。それはビジュアルを整えるだけでなく、一発撮りでは表現しきれないクリエイティブな可能性を引き出す工程でもある。本特集では、博報堂プロダクツ REMBRANDT、フォートンのレタッチャーがビジュアルの企画から参加し、フォトグラファーと共に「ビューティ」「ポートレイト」「スチルライフ」「シズル」の4テーマで作品を制作。撮影から仕上げまでの過程を詳しく紹介する。さらに後半では、フォトグラファーがレタッチを行なうために必要な基本的な考え方とテクニックを、VONS Picturesが実例を通して全18Pで丁寧に解説。レタッチの魅力と可能性を多角的に掘り下げる。
PART1
Beauty 石川清以子 × 亀井麻衣
Portrait 佐藤 翔 × 栗下直樹
Still Life 島村朋子 × 岡田美由紀
Sizzle 辻 徹也 × 羅 浚偉
PART2
フォトグラファーのための人物&プロダクトレタッチ完全実践
講師・解説:VONS Pictures (ヴォンズ・ピクチャーズ)
基礎1 フォトグラファーが知っておくべきレタッチの基本思想
基礎2 レタッチを始める前に必ず押さえておきたいポイント
人物レタッチ実践/プロダクトレタッチ実践
ほか