
ニコンイメージングジャパンが、ニコンプラザ東京の写真展会場「ニコンサロン」にて、第23回(2021年度)三木淳賞受賞作家新作展 村上 賀子 写真展 「Anonymous Danes」を2024年5月28日(火)より開催する。
作家コメント
デーン人はヴァイキングとして古代ヨーロッパ史に名を残した北欧民族のひとつだ。デーン人は北欧の神々を信仰する海の民だった。独創的な木造船をつくりあげ、世界の海を股にかけ各地に進出し、やがて故郷の地に国を建てた。その国は《デーン人の土地》と名づけられたという。ヨーロッパ最古の君主制国家として北欧諸国に名を連ねる、現在のデンマークである。現代英語では、デーン人を意味するDanes(デーンズ)はデンマーク人という意味で使用される。
Anonymous Danes(アノニマス デーンズ)は、ろうそくをアトリビュートとしてデンマークの人を撮影するというプロジェクトだ。ろうそくはデンマークの暮らしを象徴する道具だろう。長く暗い冬を快適に過ごすために、デンマークの人々はあかりにこだわる。なかでもろうそくは、 “生きているあかり(levende lys)”と呼ばれ、多くの人が日々の暮らしに取り入れている。デンマークでは優れたデザインのランプも数多く生み出されてきたが、それでもろうそくのあかりは格別なのだ。和ろうそくの光が満ちるなか、彼らは一人一人が特別でかけがえのない存在であると同時に、“デンマークの人”というあいまいなイメージの一部でもある。
プロフィール
村上 賀子(むらかみ いわうこ)
1986年、宮城県仙台市生まれ。2012年、武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程デザイン専攻写真コース修了。コンセプチュアル・フォトのパイオニアとして知られる写真家・山崎博氏に師事。個人の記憶やアイデンティティーを社会的出来事や生活環境と相関的に捉えながら、可視と不可視のイメージを交錯させる写真プロジェクトを展開。国内外にて作品制作・発表、執筆やウェブプロジェクト、イベントへの参加など、東京を拠点に活動中。
主な個展
2022年 Known Unknown / Gallery TURNAROUND(宮城)
2021年 Known Unknown / ニコンサロン(東京)
2015年 HOME works 2015 / トーキョーワンダーサイト渋谷(東京)
2012年 HOME works 2011 / Gallery NIW(東京)
展覧会概要
第23回(2021年度)三木淳賞受賞作家新作展 村上 賀子 「Anonymous Danes」
会場: ニコンサロン
展示期間: 2024年5月28日(火)~6月8日(土)
開館時間: 10時30分~18時30分(日曜日休館)

コマーシャル・フォト 2025年6月号
【SPECIAL FEATURE:TAKAY】
撮り下ろし:ドリアン・ロロブリジーダ
TAKAYインタビュー/作品紹介
NYと東京を拠点としファッション誌からラグジュアリーブランドの広告、アーティストのジャケットワークまでを手掛けるTAKAY氏。ドラァグクイーン、ドリアン・ロロブリジーダ氏とのフォトセッションを皮切りに作品紹介とインタビュー、写真展紹介で綴る22ページ。
【特集】
この春、編集部が選んだ「今、注目すべき5人のフォトグラファー」。彼らがシャッターを切る理由は? 写真で何を語ろうとしているのか?キャリアの原点から最新作までを深掘りし、それぞれの”視点”に迫る。未来の一枚をつくるヒントが、きっとここに。
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