11月8日(水)よりOGATA Parisにて瀧本幹也写真展「CHAOS 2023」が開催される。
ひとつの生命体としての地球の息吹を、全身で感じ取るようにフィルムに焼き付けてきた写真家・瀧本幹也。
今回の展示では、海面に揺らぐ光の粒を採集し移りゆく海の表情を捉えた「GRAIN OF LIGHT」、
火山や海、雪山など静謐 かつ雄大な地球の姿に迫った「FLAME/SURFACE」、
「SNOW MOUNTAIN」シリーズのほか、最新作の花や寺の池など密やかな祈りの情景を写しとった「円・相・心」より厳選した16点を展覧する。
「CHAOS」2023
厳冬の雪山で 、自然と人の結界を目撃した。
壮大な景色は人智の及ばない自然が創り出したもの、
地球は宇宙の一部であると実感した。
地球は四十億年の歳月をかけ、噴火と海の創造を繰り返し、
息を呑むほど美しい自然を彫り上げてきた。
その中で
日本では禅の文化が花開き、人は小さな庭園に大自然を投影した。
一滴の雨粒が小さな波紋を生み、円を描いて広がり、
水面に溶け込んでいく様は、大宇宙と微小な世界の結びつきを象徴している。
宇宙の瞬間に、私たちは存在している。
瀧本幹也
万物はそれぞれの中に宇宙を抱き、あらゆる生命は巡り、つながり合う──。
観る者の生に呼応し、心を静かに引き寄せる瀧本氏の作品群は11月26日(日)まで見ることができる。
瀧本幹也 / 写真家・映像作家
1974年生まれ。代表作に、ドイツの造形学校バウハウスを構成的にとらえた『BAUHAUS DESSAU 㱤 MIKIYA TAKIMOTO』(2005)、
世界7大陸を巡り観光地の非日常性に集まる人々を撮影した『SIGHTSEEING』(2007)、
『LOUIS VUITTON FOREST』(2011)、地球の原風景「LAND」と文明の象徴としての宇宙開発「SPACE」の相対するシリーズをまとめた
『LAND SPACE』(2013)のほか、『Le Corbusier』(2017)、『CROSSOVER』(2018)などがある。
また映画の撮影も担当し、是枝裕和監督作品『そして父になる / Like Father, Like Son』(2012)でカンヌ国際映画祭コンペティション審査員賞、『海街diary / Our Little Sister』(2015)で日本アカデミー賞および最優秀撮影賞、
『三度目の殺人 / The Third Murder』(2017)は第 74 回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門などを受賞。
写真と映像で培った豊富な経験は、独自の視点を生み出し、唯一無二の作品へと昇華されていく。
作品はThe Met ropolit an Museum of Art(New York)、東京都写真美術館( 東京 )などに収蔵されている
コマーシャル・フォト 2024年10月号
■特集「令和の時代に、フィルムで写真を撮るということ。」
写真家・石田真澄がフィルムを使い、ハウススタジオやフェリー、海辺で自然体の齋藤飛鳥を11Pにわたって撮り下ろした。また、これまで石田が積み重ねてきた仕事の数々から一部を抜粋して紹介する。
また、中森 真、大野隼男、木村和平、竹中祥平、三部正博という5人のフォトグラファーがフィルムを使って撮影した仕事例、作品を紹介。フィルム撮影に関する考え、使用機材やよく利用する現像所などを伺った。
■連載「撮影を楽しむスペシャリストたち」
写真業界には数多くの撮影ジャンルがあり、それぞれの分野で活躍するスペシャリストたちがいる。この連載では、フォトグラファー中野敬久氏が毎回気になるスペシャリストにインタビューを行ない、その分野ならでは魅力や、撮影への向き合い方を聞くことで、“撮影を楽しむ”ためのヒントを探っていく。今回のゲストは新津保建秀氏。
■連載「GLAY CREATIVE COLLECTION 2024- VOL.03」
GLAY 30年間のクリエイティブを網羅した書籍「GLAY CREATIVE COLLECTION 1994-2024」が好評につき連載化!今回紹介するのは9月18日発売の「GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 in BELLUNA DOME Blu-ray & DVD」のアートワーク。アートディレクターの吉野晋弥氏、フォトグラファーの岡田祐介・田辺佳子氏に取材した。