完成されたフォルム! ギブソン・レスポールを撮る
Photo&Words: Tetsuro Takai Photo: Masumi Chiba

高井哲朗が
スタジオスチルライフ撮影の
アイデアと 愉しみを 伝授
創造主ゼウスのように
光を操って 宇宙を創造しよう
スチルライフ それは あなたが
神になれる世界
ブロンカラーやアプチャーなど照明機材の日本代理店アガイ商事。
この連載でいつもお世話になっているアガイ営業担当千葉さんが今日のゲスト。
バンドをやっている千葉さんは照明機材とともに、
愛機ギブソンのギターを2本、クルマでスタジオに運び込んだ。
ここはレコーディングスタジオじゃないけれど、撮影ライブの開演。

Song Remains the Same
ゼウスのスタジオでは 撮影で使う光 ほとんどが アガイ商事取り扱いの機材 それを 手配してくれている 営業の千葉ちゃん あちこちのスタジオ 機材 納品するたびに いろんなプロのライティング 見て 感じて 思うことが あるらしい 自分も光で表現したい って 考えてきたみたい 機材の扱いじゃ プロフェッショナル イメージもできた 撮影してみたい ってね 千葉ちゃんは言う “ ギターは 自分を 強く見せるウエポン 自分に 自信をつけてくれる相棒” なんだって だから 姿 形 で 記録してみたい と 考えてきたイメージは 演奏が終わった後の 休息のシーン 演奏後 興奮 冷めやらず まだ 熱を持った ギター 窓際に そっと横たわり 余韻を 楽しみ 優しく光を 受けていく 美しい その姿 サンライトセット 光ファイバーのピンスポ 最新兵器 LED ズームスポット シャープな光を どう操るのか 無音の音が 聞こえるか?
ライティングの組み立て

❷Broncolor Sunlite Set
❸Broncolor Picolite+Picolite 用ファイバーライト(アガイオリジナル製品)
カメラ:Hasselblad H6D o F4Ⅱ 1/125 秒 f11 ISO100″

ベアバルブ状態のU字発光管)で、画面全体に光を回す。
屋内という設定のため、出力は弱め。ギターのボディ前面に
ハイライトを入れ、レリック加工された塗装の
ヒビ割れを浮かび上がらせる。

窓から射し込んだような光を作る。

ピンスポットを入れる。


奥のライトがブロンカラーのサンライトセット。
発光管から周囲に広がる光をバーンドアで制御する。

ここでは格子スリットを選択。ズームのピントで影のシャープさも調整できる。


ピコライト用光ファイバーユニットは、アガイ商事のオリジナル商品で、
受注生産をしている。

Achilles Last Stand
演奏には 右脳を使う恐れ 心配 疑念を 自覚するのは 左脳
考えれば 考えるほど 集中力が 欠ける
右脳は 左脳よりずっと静かで 集中できる
演奏にとっては 理想郷
イメージ 感性 それで 走っていく
フロー状態を キープして 神の降臨を待つ
そして 「ゾーン状態」によってもたらされる
「ピーク・パフォーマンス」 究極の極地 エクスタシーだ
演奏家は いつも最高の パフォーマンスを望む
音は 神の降臨で 天国に 昇天するのだ
Go to Heaven Ascend
ステージ前の 静かな緊張
それは 爆発の時を待つ 集中力 研ぎ澄ます
覚醒前の 鎮静の時間は 静かに 張り詰める
厳密に 調整された姿
イカした ボデイライン 滑らかで 美しい
君は 素敵だ 抱きしめたいぜ
研ぎ澄まされ ピーン と 張り詰めた弦に
長く細めのラインライトを 放つ
そのライトを ゆっくりと回し
金色の ボデイの膨らみが 豊かな表現になるポイントを 探る
柔らかさ 豊満 影に潜む 魅力を掴みつつ
逆サイドから 繊細な エッジラインを描く
音は 官能に ダイレクト
光は 網膜に キラリ 輝くんだ
金色の肌が ステージを 爆発の瞬間を 待つ
静寂の時 集中力を 高める
張り詰めた エッジ 緊張の弦
光が 君を際立たせる
未知の世界へ
人間の本能と 知性の塊 破壊力を秘めた 官能美
スチルライフ
静止した 時間 美しい フォルム
Beautiful Weapon 記録は記憶だ
ライティングの組み立て

Standard Reflector P70 ❸broncolor Pulso G Head+Conical Snoot
カメラ:Canon EOS 5D MarkII/レンズ:EF24-105mm F4L IS USM
1/125秒 f10 ISO100

ボディトップの膨らみに沿ってハイライトを入れる。

入った装飾(バインディング)を細いハイライトで描く。



バックライトの強弱で背景のスポットサイズを調整して完成。

ギターのごく近い位置にセットし、ボディトップの膨らみを、
なめらかなハイライトで描き出す。

手前(カメラ側)に漏れる光は、黒フラッグでカットしている

黒幕背後から、薄手の乳白アクリルボードを1枚挟んでライトをあて(写真上)、
布目のザラつきを活かした円形のスポットグラデーションを作った。
スポットのサイズはバックライトの出力で調整する。
高井哲朗
たかい・てつろう/1978年 フリーとして活動開始。1986年(株)高井写真研究所設立。広告写真を中心に活動するかたわら、ゼウスクラブを開催し、写真の可能性を伝導する。
www.kenkyujo.co.jp/
x.com/tetsurotakai
コマーシャル・フォト2023年9月号記事より
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