RF100mm F2.8 L MACRO IS USM × 飛知和正淳
キヤノン EOS Rシステムの中核として開発された「RFレンズシリーズ」。大口径マウント、ショートバックフォーカス、12点の電子接点などが特徴で、そのポテンシャルを活かした、ラインナップが続々と発売されている。そんな「RFレンズシリーズ」の中から、今回は「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」を使用して、フード撮影を行なった飛知和正淳氏に、その魅力を語ってもらった。
INTERVIEW 飛知和正淳
質感描写における信頼感
──今回はハンバーグとロマネスコのシズル作品を撮影してもらいました。インパクトの強さとディテール表現は、マクロ撮影ならではですね。
飛知和 「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」の魅力を探る上で、マクロ撮影時のディテール表現を見るのがわかりやすいと思い、こういった作品を撮影しました。
──100mmという焦点距離は、どういった場面で使うことが多いのでしょうか。
飛知和 パースを付けずに被写体の形をしっかりと見せるときに使用します。商品撮影などでは出番が多いです。逆にイメージを付ける撮影などでは、広角気味のレンズでパースを付けるといった使い分けです。
──「RF100mm F2.8 L MACRO IS USM」の実力はいかがでしたか。
飛知和 ハンバーグの断面の肉々しさや、ロマネスコの粒感といったディテールをしっかりと表現してくれました。グラデーションやボケ方もなだらかなので、お見事といった感想です。
僕らブツ撮りフォトグラファーにとっては、いかに質感表現できるかがステータスなので、こういった描写力を持つレンズは心強いです。
普段は、キヤノンのレンズの中でも最高品質と言われるTS-Eレンズシリーズを使用しているのですが、描写力に関しては遜色ないクオリティでした。
──今回の2点は剛と柔と言いますか、対極的なトーンの作品です。
飛知和 ハンバーグのカットは、広告的な表現です。ストロボにグリッドを付けて、強い光で撮影しました。逆にロマネスコのカットは、自然光に近いふわっとした光で、作品づくりのイメージです。光の質に左右されず、どちらも美しく描写してくれたので、幅広い撮影に対応できると感じました。
──飛知和さんは、長い間EFレンズのユーザーですが、RFレンズと比べてみてどうでしたか。
飛知和 EFレンズは、柔らかすぎず、硬すぎないバランスの良さが魅力だと思っています。とくにLレンズは、とてもクオリティが高く重宝しています。今回初めてRFレンズを使いましたが、違和感なく撮影できたことから、キヤノンがこれまで培ってきた技術がしっかりと反映されているのがわかりました。ミラーレス移行する人にとっても安心ですね。
ラインナップはどんどん拡充されていくことでしょうし、ブツ撮り適正の高いレンズが出てくるのが楽しみです。
飛知和正淳(ひちわ・まさよし)
福島県出身。amana独立後、2008年にシェーンを設立し、シズル・スチルライフ・風景撮影を中心に、食品、飲料、プロダクトなどの 広告、パッケージの撮影を手掛ける。schon-k.net
RF100mm F2.8 L MACRO IS USM
対応マウント:RFマウント
焦点距離:100mm
明るさ:f2.8
レンズ構成:13群17枚
寸法:約Φ81.5×148mm
質量:約685g
詳細:cweb.canon.jp/eos/rf/lineup/rf100-f28l