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「 アイしちゃってます♡」は、かとうみさと監督がCANDY TUNE のMV を手がける4作目。恋心をチョコやアイスにたとえた歌詞、ポップで多幸感のあるサウンド。その軽やかさを、今回は“ ゲームの世界” というフィクションを通して立体的に描き出している。


「 『愛しちゃって溶けちゃう』、『マーブルでラブかも』といったフレーズから、CGパートで“ お菓子の国” を作れたら面白いなと思いました。さらに、その世界観と現実世界の歌唱パートをどう連動させられるか、というところが出発点でした」。
イメージが一気に具体化したのは、ロケハン中に出会った建物だった。ダンスシーンの背景にもなっている木造のレストランを目にした瞬間、「これをチョコの家にして溶かそう」というアイデアがひらめいたという。現実のロケーションを、CG で“ お菓子の国” へと変換する。その接続点が、映像全体の軸になった。


かとう監督が手がけた前作「エトセト LOVE YOU」との連続性も胸熱だ。そこではゲームのキャラクターとして“ 画面の向こうの君” に語りかける存在だったCANDY TUNE が、今回はゲームの中に入り込み、恋のミッションに挑む。世界観は近くも異なるアプローチが面白い。そんなゲームパートでは、ドット絵、ローポリCG など複数の表現が組み合わされている。リファレンスとしたのは、2000年代のゲーム表現だ。今ほど洗練されておらず、あえて完成されすぎていない表現を混ぜることで、どこかノスタルジックでかわいい世界観になるよう意識したという。


実写パートのロケーション選びについて、プロデューサーの黒田英樹氏はこう語る。「アイドルMVにおいて“かわいさ”や“美しさ” は絶対条件なので、ライティングを制御できる屋内スタジオなどは安心感はあります。が、屋外ロケにはスタジオでは得られない空気があります。場所が持つ光やグループの持つ雰囲気、そして制作陣の技術が調和した時、スタジオ撮影では表現できない魅力が立ち上がります」。


仕上げの色味や質感も、楽曲のニュアンスに寄り添っている。かとう監督は、作詞のすぅ、作曲のクボナオキによる楽曲に共通する“ 明るさの中のエモーション” を大切にしたという。「 少し懐かしくて、夢っぽい、霞がかったファンタジー感を意識しました。特に銀色のバス前のダンスシーンは、その質感を大事にしています」。

かとう監督・黒田氏が共通して印象的だったと語るのは、朝から晩まで元気なメンバーの空気感だ。自然な会話が生まれ、「一緒に作品を作っている」実感がある現場。笑顔の裏でやり切る姿勢、そのギャップこそがCANDY TUNE の魅力だ。ゲームと現実、甘さと少しのエモーション。その境界を軽やかに行き来しながら、CANDY TUNE の今のきらめきをプレイフルかつ誠実に映し出している。

※この記事はコマーシャルフォト2026年3月号からの転載です

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