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『DREAMLESS 夢無子写真集』 コロナ前とコロナ禍の2つの世界を対照的に描いた400ページ超の写真集

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玄光社は『DREAMLESS 夢無子写真集』を2022年4月18日に発売した(税込3,300円)。著者の夢無子(むむこ)は、写真1_WALL、SHINES、ZOOMS JAPANなど、数々の写真コンペや写真家オーディションで受賞している大型新人で、本書が初の写真集となる。

夢無子は自由でいるため、国も家も捨て、スーツケース1個で生きている。写真集の前半は2015年から2019年にかけて、世界50カ国以上をめぐる放浪の旅で出会った人々や風景。夢無子はこの旅を通して多様な文化を吸収し、国境や文化を超えていくボーダレスな作家となった。

しかし2020年、新型コロナウイルスで世界は一変し、人々はふれ合うことも、国境を越えることもできなくなる。夢無子は緊急事態宣言の合間を縫って、北海道から九州まで日本中を放浪する旅に出る。写真集前半の夢のような世界とはうってかわって、後半はコロナ禍の重苦しい空気が垂れ込める。

旅の終着点は太古から続く大自然に包まれた屋久島。そこで夢無子は屋久杉と出逢い、その生命力に圧倒される。樹齢千年を超える屋久杉と対峙することで、コロナの時代をどう生き抜くのか、写真家はその答えをついに見出す。

本書のページ数は、通常の写真集の倍以上となる416ページ。コロナの前と後でそれぞれ写真集1冊分に匹敵する物量の写真を掲載することで、我々がコロナで失ったものに対する惜別の情と、コロナを乗り越えて生きようとする意志、その両方をこの1冊に凝縮している。パンデミックや戦争で世界が分断されている現在、すべての人に生きることの根源を問いかける写真集の登場だ。

著者プロフィール
夢無子 1988年中国生まれ、現日本国籍。大学卒業後、映像制作会社に入社。2015年に退職しアーティストを志す。アルゼンチンをふり出しに、南米・北米・欧州・アジアなど50ヵ国以上を放浪しながら写真撮影を続ける。2019年写真家オーディション「SHINES」で入選。その最終選考会でプレゼンテーションした世界各地の写真、およびコロナ禍の日本で撮影した写真で、初の写真集『DREAMLESS』を出版。

【書誌情報】DREAMLESS 夢無子写真集
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