
BOOK AND SONSにて写真家・丸尾和穂の写真展「Dawn Chorus」が6月26日(木)〜7月15日(火)の期間中開催される。
都会で暮らす中で感覚が鈍っていく自分に気づき、猫や自然とのふれあいを通じて、見えないものや季節の巡りに心を開き直した記録が詰まった展示となっている。
東京という土地で雲は動き、波のようにたえまなく季節はめぐる
それでも長年都市の生活を続けるうちに、どこか鈍感になってしまったような気がしていた。
危機感に似たような感覚があり、部屋の中ではできるかぎり時計やカレンダーを避け、入ってくる光を眺めた。人の手で作られた温かな造形物にも救われた気がする。一緒に暮らしている猫はイルカの鳴き声がとても好きで、寝る前に必ず聴きたいとねだってきた。
動物の動きを観察する中で、人間には見えていないもの、聞こえていない何かを考えたり、意識することが多くなった。
重要な、何かの気配をそこに感じる。無性に幼少期に見た田舎の景色が見たくなり、ベランダで草木を育てた
来てくれるのは、熱帯に発生するはずの蝶であるクロマダラソテツシジミや
飛んでいる鳥もワカケホンセイインコだったりするけれど、オナガやムクドリも多く賑やかで、寂しいと感じる暇もなかった。思い返すと、幸せだと感じたときにはいつも、側に自然豊かな草や樹木、花や動物があった。
守る側の生き物でありたいと思いながら、次に生まれることがあれば、草木のような植物に生まれたいとも思う。――― 丸尾和穂
プレスリリースより



開催概要
展覧会名:丸尾和穂 「Dawn Chorus」
日時:2025年6月26日(木)〜7月15日(火) 12:00-19:00 水曜定休 /入場無料
会場:東京都目黒区鷹番2-13-3 キャトル鷹番 BOOK AND SONS https://bookandsons.com
プロフィール
丸尾和穂(まるお・かずほ)
岡山県生まれ。シグマラボ、都内スタジオを経て2009年に独立。
2025年より東京と山梨の二拠点生活を開始。
Web/Instagram

コマーシャル・フォト 2025年7月号
【特集】レタッチ表現の探求
写真を美しく仕上げるために欠かせない「レタッチ」。それはビジュアルを整えるだけでなく、一発撮りでは表現しきれないクリエイティブな可能性を引き出す工程でもある。本特集では、博報堂プロダクツ REMBRANDT、フォートンのレタッチャーがビジュアルの企画から参加し、フォトグラファーと共に「ビューティ」「ポートレイト」「スチルライフ」「シズル」の4テーマで作品を制作。撮影から仕上げまでの過程を詳しく紹介する。さらに後半では、フォトグラファーがレタッチを行なうために必要な基本的な考え方とテクニックを、VONS Picturesが実例を通して全18Pで丁寧に解説。レタッチの魅力と可能性を多角的に掘り下げる。
PART1
Beauty 石川清以子 × 亀井麻衣
Portrait 佐藤 翔 × 栗下直樹
Still Life 島村朋子 × 岡田美由紀
Sizzle 辻 徹也 × 羅 浚偉
PART2
フォトグラファーのための人物&プロダクトレタッチ完全実践
講師・解説:VONS Pictures (ヴォンズ・ピクチャーズ)
基礎1 フォトグラファーが知っておくべきレタッチの基本思想
基礎2 レタッチを始める前に必ず押さえておきたいポイント
人物レタッチ実践/プロダクトレタッチ実践
ほか