現代 ドイツを代表する映画監督・写真家である、ヴィム・ヴェンダースの展覧会『ヴィム・ヴェンダースの透明な まなざし』がN&A Art SITEにて、開催中。
本展では、ヴェンダースが「究極のロードムービー」と称する『夢の涯てまでも』(91)のクライマックスシーンから生み出された、鮮烈な色彩の電子絵画作品「Electronic Paintings」(91)に加え、『パリ、テキサス』(84)ロケ時にヴェンダースが撮影し、写真家としての氏の才能を知らしめたアメリカ中西部の風景写真「Written in the west」(83)シリーズを展示する。
さらに「恵比寿映像祭2024『月へ行く30の方法/30 Ways to Go to the Moon』」の地域連携プログラムの一環として、2月20日㈫から3月1日㈮(2月26日、2月29日を除く)、3月20日(水・祝)の10日間にかけて『夢の涯てまでも ディレクターズカット 4Kレストア版』(94)を東京都写真美術館にて上映する他、本展に関するドキュメンタリー映像上映・トークイベントを開催することが決定した。
ヴィム・ヴェンダース
1945年ドイツ・デュッセルドルフ生まれ。ミュンヘン大学で映像制作を学び、1967年から映画監督としての活動を開始する。長編映画デビュー作『ゴールキーパーの不安』(71)で第32回ヴェネツィア国際映画祭 国際映画批評家連盟賞を受賞。その後も『ことの次第』(82)でヴェネツィア国際映画祭金獅子賞、『パリ、テキサス』(84)でカンヌ国際映画祭パルム・ドール、『ベルリン・天使の詩』(87)でカンヌ国際映画祭監督賞、『ミリオンダラー・ホテル』(00)でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞と、国際的な活躍を続ける。大の親日家でもあり、85年には、小津安二郎監督へのオマージュ作品『東京画』を製作。最新作『PERFECT DAYS』(23)では、主演を務めた役所広司がカンヌ国際映画祭最優秀男優賞を受賞し、国内外から注目を集めている。写真家としても、ポンピドゥーセンターでの『Written in the west』展(83)を皮切りに、ビルバオ・グッゲンハイム美術館(02・スペイン)、上海美術館(04・中国)など、世界各地の美術館で展覧会を開催。2022年には第33回高松宮殿下記念世界文化賞(演劇・映像部門)を受賞。
■開催概要
展覧会名:『ヴィム・ヴェンダースの透明なまなざし / Wim Wenders’s Lucid Gaze』
アーティスト:ヴィム・ヴェンダース Wim Wenders
会期: 2024年2月1日(木)―3月2日(土) 12:00-17:00 (日) (月) (祝) 休
会場: N&A Art SITE(東京都目黒区上目黒1-11-6 / 東急東横線中目黒駅より徒歩5分)
https://nanjo.com/wim_wenders_lucidgaze/
■関連イベント
① 『夢の涯てまでも ディレクターズカット 4Kレストア版』上映
会場:東京都写真美術館 1F ホール
期間:2024年2月20日㈫―3月20日(水・祝)(休映日: 2月26日、29日、3月2日-3月19日)
料金:当日券(座席指定券)一般 2,200円
定員:190席
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/movie-4809.html
[上映前トークイベント]
ヴェンダースがみた「過去から未来へのまなざし」 『夢の涯てまでも』から『PERFECT DAYS』
日時:2024年2月25日(日) 11:00-12:00 (12:50の回上映前)
登壇者(予定):御影雅良(『夢の涯てまでも』アソシエイト・プロデューサー)
高崎卓馬(『PERFECT DAYS』企画・共同脚本・プロデューサー)
モデレーター:墨屋宏明(『ヴィム・ヴェンダースの透明なまなざし』展キュレーター)
② ドキュメンタリー『ヴィム・ヴェンダース イン 東京』上映
1990-91年に東京を訪れたヴェンダースが、 NHK 編集室において当時の最先端映像技術であったハイビジョン(Hi-Vision)を用いて制作した
「夢のシークエンス」の制作ドキュメンタリーをN&A Art SITEにて上映する。
タイトル:『ヴィム・ヴェンダース イン 東京』(90)
会場:N&A Art SITE
期間:2024年2月1日㈭― 3月2日㈯ ※(日) (月) (祝) 休
上映時間:12時の開廊と同時に上映開始 (1時間3分毎にループ上映)