フジフイルム スクエア 写真歴史博物館にて有田泰而氏写真展「First Born」— 家族と遊ぶ時間(とき) —が開催中だ。
広告写真家として活躍する傍ら、自らの美意識に忠実な創作に取り組んだ有田泰而氏。
写真家・画家として創作の喜びに生きた有田泰而氏の代表作「First Born」シリーズを中心に家族写真約20点を厳選。
天真爛漫な遊び心に満ちた作品を楽しむことができる。
また、有田氏に師事した写真家上田義彦氏が焼き付けし、写真集『First Born』(2012)に入稿されたオリジナルプリントも展示。
会場には、有田氏が生前に構想を記し、上田氏がこの写真集制作の参考にした貴重なノートも展示予定。
プロフィール
有田泰而(ありた たいじ)
1941年、福岡県に生まれる。写真家、画家。小倉で育つ。中央大学法学部中退後、東京綜合写真専門学校で石元泰博に学ぶ。
在学中から日本デザインセンターに在籍し、1967年、独立。ファッションやコマーシャルの写真を多数手がける。
1973年〜1974年『カメラ毎日』誌で当時の妻ジェシカと第一子コーエンを撮影した一連の作品、「First Born」を発表。
1980年頃から撮影のかたわら油彩画を始める。1988年に画集『裸者の森』を発表。
北米で数回の転居の末、2000年に北カリフォルニアのレッドウッドの森に移住し、妻とともにテント生活をしながら絵画や彫刻を制作。
2011年7月17日、カリフォルニア州フォートブラッグにて没した。
70歳。2012年、写真集『First Born』(赤々舎)刊行、写真展「First Born」(Gallery 916)開催。
上田義彦(うえだ よしひこ)
1957年、兵庫県に生まれる。写真家。多摩美術大学教授。福田匡伸、有田泰而に師事。1982年、独立。
東京ADC賞、ニューヨークADC、日本写真家協会作家賞など、国内外のさまざまな賞を受賞。
2011年にGallery916を主宰。代表作に、『Quinault』、『AMAGATSU』、『at Home』、『Materia』、『A Life with Camera』、『FOREST 印象と記憶 1989-2017』、『Māter』、『いつでも夢を』などがある。また、2021年に公開された、映画『椿の庭』は大きな反響を呼び、映画監督としての活躍も注目されている。
展覧会概要
フジフイルム スクエア 写真歴史博物館 企画写真展
有田泰而(ありたたいじ)「First Born」—家族と遊ぶ時間(とき)—
開催期間:2024年5月23日(木)~8月28日(水)10:00–19:00
会場:フジフイルム スクエア 写真歴史博物館
https://fujifilmsquare.jp/
コマーシャル・フォト 2024年10月号
■特集「令和の時代に、フィルムで写真を撮るということ。」
写真家・石田真澄がフィルムを使い、ハウススタジオやフェリー、海辺で自然体の齋藤飛鳥を11Pにわたって撮り下ろした。また、これまで石田が積み重ねてきた仕事の数々から一部を抜粋して紹介する。
また、中森 真、大野隼男、木村和平、竹中祥平、三部正博という5人のフォトグラファーがフィルムを使って撮影した仕事例、作品を紹介。フィルム撮影に関する考え、使用機材やよく利用する現像所などを伺った。
■連載「撮影を楽しむスペシャリストたち」
写真業界には数多くの撮影ジャンルがあり、それぞれの分野で活躍するスペシャリストたちがいる。この連載では、フォトグラファー中野敬久氏が毎回気になるスペシャリストにインタビューを行ない、その分野ならでは魅力や、撮影への向き合い方を聞くことで、“撮影を楽しむ”ためのヒントを探っていく。今回のゲストは新津保建秀氏。
■連載「GLAY CREATIVE COLLECTION 2024- VOL.03」
GLAY 30年間のクリエイティブを網羅した書籍「GLAY CREATIVE COLLECTION 1994-2024」が好評につき連載化!今回紹介するのは9月18日発売の「GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 in BELLUNA DOME Blu-ray & DVD」のアートワーク。アートディレクターの吉野晋弥氏、フォトグラファーの岡田祐介・田辺佳子氏に取材した。