
キヤノン S タワー1階キヤノンギャラリー Sにて、鶴巻育子写真展 「ALT(オルト)」が開催中だ。
本展は、写真家・鶴巻育子氏が視覚障害者との関わりをきっかけに取り組んできたプロジェクトの集大成として、「みること」について思考を巡らすことを目的とした展示だ。


会場は3つのセクションにより構成される。セクション1では、氏が視覚障害者と対話しながら彼らをモデルに撮影したポートレートを展示する。セクション2では、視覚障害者がそれぞれの見え方を「言語化」したものを氏が「写真化」するという試みのもと撮影した作品を。「撮る、撮られる」から始まった氏と視覚障害者の関係性は、最後は並走する形に変化し、セクション3は両者がカメラを持ちながら街を歩き撮影した写真で構成され、自分の目で見ているものがすべてではないと気づくきっかけを与えるものになっている。
セクション1から3まで、計100点を超える作品を展示し、展示作品は、すべてキヤノンのプリンター「imagePROGRAF」でプリントされている。


作家プロフィール
鶴巻育子(つるまきいくこ)
1972年東京生まれ。写真家。1997年の1年間渡英し、語学を学ぶ。帰国後、周囲の勧めで写真を学び始めた。カメラ雑誌の執筆や写真講師など幅広く活動する一方、2019年に東京・目黒に写真ギャラリー「Jam Photo Gallery」を開設し、若い写真家への場の提供やアマチュアの育成にも力を注いでいる。国内外のストリートスナップで作品を発表しながら、視覚障害者の人々を取材し「みること」をテーマとした作品にも取り組んでいる。主な個展は「芝生のイルカ」(2022年/ふげん社)、「PERFECT DAY」(2020年/キヤノンギャラリー銀座・梅田)、「3[サン]」(2015年/表参道スパイラルガーデン)など。主なグループ展に「icon CONTEMPORARY PHOTOGRAPHY II」(2022年/AXIS Gallery)やアルファロメオ企画展「La meccanica della emozioni」(2017年/寺田倉庫)などがある。
展覧会概要
鶴巻育子写真展 「ALT(オルト)」
日程:2024年9月27日(金)~2024年11月11日(月)
時間:10時~17時30分
休館日:日曜日・祝日
会場:キヤノン S タワー1階 キヤノンギャラリー S(住所:東京都港区港南2-16-6)

コマーシャル・フォト 2025年6月号
【SPECIAL FEATURE:TAKAY】
撮り下ろし:ドリアン・ロロブリジーダ
TAKAYインタビュー/作品紹介
NYと東京を拠点としファッション誌からラグジュアリーブランドの広告、アーティストのジャケットワークまでを手掛けるTAKAY氏。ドラァグクイーン、ドリアン・ロロブリジーダ氏とのフォトセッションを皮切りに作品紹介とインタビュー、写真展紹介で綴る22ページ。
【特集】
この春、編集部が選んだ「今、注目すべき5人のフォトグラファー」。彼らがシャッターを切る理由は? 写真で何を語ろうとしているのか?キャリアの原点から最新作までを深掘りし、それぞれの”視点”に迫る。未来の一枚をつくるヒントが、きっとここに。
大野隼男/クロカワリュート/杉田知洋江/Miss Bean/Leslie Zhang
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長山一樹流 違いを生むコマーシャル・ポートレイト
「 ハッセルブラッドで撮るポートレイト」
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Vol.10 「オールドレンズ」 金村美玖
ほか