
アートギャラリー「art cruise gallery by Baycrew’sの第5回展示として、ニューヨークの写真家・Saul Leiter(ソール・ライター)の写真展『Saul Leiter』が開催中だ。
美術史上初めて米国が世界の中心地となった1950年代、その最前線を担っていたのがニューヨーク。
ソール・ライターも、アートの“新天地”を目指しこの地にたどり着いた多くの若者たちの一人だったがライターは肥大化していくアートの潮流に背を向けるように、レンズを通して発見したニューヨークの街中に潜む色彩と詩情に満ちた小さな断片を写し取り、その大半を世に知らせぬままこの世を去った。


2006年にドイツのシュタイデル社が刊行した初の写真集『Early Color』により、忘れ去られた存在であった80代のライターは“カラー写真のパイオニア”として、再び光の当たる世界へ引きずり出されることになった。
以降、世界各地で展覧会の開催や写真集の刊行が相次ぎ、2013年の没後もその評価はさらに高まり続け、没後なお“発展途上の写真家”であり続ける稀有なアーティストだ。


本展では、没後に発掘されたポジをソール・ライター財団監修のもと、新たにプリントした作品44点を日本で初めて展示。
「写真はしばしば重要な瞬間をとらえるものとして扱われるが、本当に写真がとらえているのは、終わることのない世界の小さな断片と思い出なのだ」と語っていたライターの生み出した唯一無二の色彩の世界を存分に体験していただける貴重な機会となる。
展覧会概要
作家名:Saul Leiter
展示会名:Saul Leiter
読み:ソール・ライター
会期:2024年10月25日(金)〜2025年1月13日(月)
場所:東京都港区虎ノ門2-6-3
虎ノ門ヒルズ ステーションタワ ー3F
SELECT by BAYCREW’S 内 art cruise gallery by Baycrew’s

コマーシャル・フォト 2025年6月号
【SPECIAL FEATURE:TAKAY】
撮り下ろし:ドリアン・ロロブリジーダ
TAKAYインタビュー/作品紹介
NYと東京を拠点としファッション誌からラグジュアリーブランドの広告、アーティストのジャケットワークまでを手掛けるTAKAY氏。ドラァグクイーン、ドリアン・ロロブリジーダ氏とのフォトセッションを皮切りに作品紹介とインタビュー、写真展紹介で綴る22ページ。
【特集】
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