写真家・佐内正史氏の展覧会がVacant/Centre(東京)にて開催中。

©2025 佐内正史

1997年に写真集『生きている』でデビューし、2003年『MAP』で木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家・佐内正史氏。2008年より自主写真集レーベル「対照」から、多くの写真集を出版してきた。その出版物からセレクトした写真作品の展示販売を行う、Vacantでの展覧会シリーズ『展対照(てんたいしょう)』の〈第二部〉を開催する。

昨年の第一部に続き、今回は最新の写真集『写真がいってかえってきた』を中心に、『ARCA』(2008)、『パイロン』(2011)から選ばれた作品が並び、佐内氏のアトリエで一枚一枚手焼きされる美しい写真プリントは、展対照特注の額装に収められる。

写真という存在の意味や意義が劇的に変化したこの数十年のあいだにも、佐内氏は一貫して「写真」を撮り続けてきました。いま一度、写真へとかえっていくその道程では、どのような風景と言葉が導き出されるのか注目が集まる。

©2025 佐内正史
©2025 佐内正史

佐内正史 / Masafumi Sanai
写真家。1968年静岡生まれ。1995年第12回キヤノン写真新世紀優秀賞受賞、1997年に写真集『生きている』(青幻舎)でデビュー。2003年、写真集『MAP』(佐内正史写真事務所)で木村伊兵衛写真賞を受賞。2008年に自主写真レーベル「対照」を立ち上げ、これまでに数多くの写真集を発表している。国内外で展示やライブパフォーマンス行う他、曽我部恵一とのユニット「擬態屋」で、佐内の詩と曽我部の音合わせをしたサウンド作品『DORAYAKI』(2021年)をリリース。2024年には映画『i ai』(監督・脚本:マヒトゥ・ザ・ピーポー)の撮影を手掛けるなど、多方面に活動を続けている。

主な個展:「静岡詩」静岡市美術館(静岡、2023年)、「ラレー」NADiff a/p/a/r/t(東京、2012年)、「対照 佐内正史の写真」川崎市岡本太郎美術館(神奈川、2009年)など。
主なグループ展:「日常のなかの予期せぬ素敵な発見」東京都写真美術館(東京、2023年)、「2020 Seoul Photo Festival: Unphotographical Moment」ソウル市立北ソウル美術館(ソウル、2020年)など。

“展対照 第二部|Tentaishow Part 2”
佐内正史 / Masafumi Sanai
2025年2月14日(金) – 3月10日(月)13:00-18:00
金―月オープン/Open Fri – Mon
at Vacant/Centre (東京都渋谷区元代々木町27-6)
入場無料/Admission Free

コマーシャル・フォト 2025年6月号

【SPECIAL FEATURE:TAKAY】
撮り下ろし:ドリアン・ロロブリジーダ
TAKAYインタビュー/作品紹介

NYと東京を拠点としファッション誌からラグジュアリーブランドの広告、アーティストのジャケットワークまでを手掛けるTAKAY氏。ドラァグクイーン、ドリアン・ロロブリジーダ氏とのフォトセッションを皮切りに作品紹介とインタビュー、写真展紹介で綴る22ページ。

【特集】
この春、編集部が選んだ「今、注目すべき5人のフォトグラファー」。彼らがシャッターを切る理由は? 写真で何を語ろうとしているのか?キャリアの原点から最新作までを深掘りし、それぞれの”視点”に迫る。未来の一枚をつくるヒントが、きっとここに。
大野隼男/クロカワリュート/杉田知洋江/Miss Bean/Leslie Zhang

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長山一樹流 違いを生むコマーシャル・ポートレイト
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