うつゆみこ氏 が第34回「写真の会」賞 を受賞!

作品集 『Wunderkammer』(ふげん社、2023年)より ©Utsu Yumiko

写真の会は、第34回「写真の会」賞審査会を2024年5月26日に開催し、作品集『Wunderkammer』と、展覧会 「見るまえに跳べ 日本の新進作家 vol.20」を中心とした写真作品[作者:うつゆみこ]に対して、「写真の会」賞を授与することを決定した。作品展覧会を2024年12月6日(金)〜12月25日(水)まで、東京都目黒区のコミュニケーションギャラリー ふげん社にて開催する。

また展覧会の期間中、会場にて授賞式を執り行う。日程は、追って写真の会Webサイトにて発表する。

作品集 『Wunderkammer』(ふげん社、2023年)より ©Utsu Yumiko
展覧会「見るまえに跳べ 日本の新進作家 vol.20」における作品展示風景 ©Utsu Yumiko

【受賞作品について】

作品集『Wunderkammer』と展覧会「見るまえに跳べ 日本の新進作家 vol.20」を中心とした作品に対して[作者:うつゆみこ]

・作品集 『Wunderkammer』(ふげん社、2023年)

・展覧会 「見るまえに跳べ 日本の新進作家 vol.20」(東京都写真美術館、2023年)

選評:

今回の授賞作品は、2023年にふげん社から出版された作品集『Wunderkammer』と、同年に東京都写真美術館で開催された展覧会「見るまえに跳べ 日本の新進作家 vol.20」でうつゆみこ氏が発表した展示作品群が対象である。

うつ氏の作品は動物・昆虫・植物といった生物、玩具やフィギュア等のガジェット、雑誌・書籍から写した図版等を組み合わせ撮影することで成立している。ユーモアとアイロニーが漂う世界観に、生命と死の本質を織り交ぜ粛々と続けられていた制作活動は、10数年の歳月を経て『Wunderkammer』にまとめられた。

受賞作への評価は、第一に同作品集に対して与えられたものである。第二に、東京都写真美術館で開催された展覧会においては、これら平面の写真作品を展示室内に設えた小屋に配置することによって、写真を立体物へと巻き戻す行為が評価された。

また、氏の作品には造形的・映像的な要素を含んでおり、その魅力に対する評価も含まれている。

写真の会プレスリリースより

【写真の会 について】

「写真の会」は、1988年に『カメラ毎日』編集長だった西井一夫氏が発起人となり、集まった有識者たちによって設立された。「写真の会」賞は“作家賞ではなく、写真的行為に対して出されるものとしており、過去には、製版や印刷の仕事の担当者や写真集編集者にも賞が贈られた。

広い視野からの写真表現の観察および理解を目的にしているが、具体的活動として、若手写真家の写真を見ながら本人に直接話を聞く機会や、受賞者のインタヴューの場を設けたりしている。 写真の会ならびにこれまでの受賞作品等の詳細は、写真の会Webサイトから閲覧できる。

展覧会概要
うつゆみこ『Wunderkammer』 第34回「写真の会」賞授賞記念作品展覧会

会期:2024年12月6日(金)〜12月25日(水) 火〜金曜日 12:00〜19:00/土・日曜日 12:00〜18:00 (月曜日、祝日は休館)
会場:コミュニケーションギャラリーふげん社 東京都目黒区下目黒5-3-12
※会期中に第34回「写真の会」賞授賞式を執り行う。日時は追って写真の会Webサイトなどで発表。

コマーシャル・フォト 2024年10月号

■特集「令和の時代に、フィルムで写真を撮るということ。」
写真家・石田真澄がフィルムを使い、ハウススタジオやフェリー、海辺で自然体の齋藤飛鳥を11Pにわたって撮り下ろした。また、これまで石田が積み重ねてきた仕事の数々から一部を抜粋して紹介する。

また、中森 真、大野隼男、木村和平、竹中祥平、三部正博という5人のフォトグラファーがフィルムを使って撮影した仕事例、作品を紹介。フィルム撮影に関する考え、使用機材やよく利用する現像所などを伺った。

■連載「撮影を楽しむスペシャリストたち」
写真業界には数多くの撮影ジャンルがあり、それぞれの分野で活躍するスペシャリストたちがいる。この連載では、フォトグラファー中野敬久氏が毎回気になるスペシャリストにインタビューを行ない、その分野ならでは魅力や、撮影への向き合い方を聞くことで、“撮影を楽しむ”ためのヒントを探っていく。今回のゲストは新津保建秀氏。

■連載「GLAY CREATIVE COLLECTION 2024- VOL.03」
GLAY 30年間のクリエイティブを網羅した書籍「GLAY CREATIVE COLLECTION 1994-2024」が好評につき連載化!今回紹介するのは9月18日発売の「GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025 in BELLUNA DOME Blu-ray & DVD」のアートワーク。アートディレクターの吉野晋弥氏、フォトグラファーの岡田祐介・田辺佳子氏に取材した。