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プロと同じ環境で映像が学べる駿河台大学メディア情報学部

駿河台大学メディア情報学部の斎賀和彦ゼミは、プロフェッショナルの映像制作現場さながらの実践的なカリキュラムで知られている。どのような授業や入学試験が行なわれているのか、埼玉県飯能市にある駿河台大学のキャンパスを訪ねた。

駿河台大学メディア情報学部では、2015年度入試から「デザイン・写真実技型AO入試」をスタートさせた。デザイン系の学科などではデッサンの実技試験がよく行なわれているが、こちらはそれだけでなく写真撮影の実技もあるという全国でもめずらしい試験方法となっている。

ただし、実を言うと駿河台大学には写真の学科やコースは存在しない。それなのに、なぜ写真の実技なのか。メディア情報学部 映像・音響メディアコースの斎賀和彦教授に話を聞いた。

2015年度入試から新しく始まった「デザイン・写真実技型AO入試」

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斎賀和彦教授(駿河台大学 メディア情報学部 映像・音響メディアコース)

ー 写真実技型AO入試を始めたのはなぜでしょうか?

斎賀 「デザイン・写真実技型AO入試」で写真の実技を選べるのは、映像・音響コースを希望している場合です(*)。このコースではCM、ミュージックビデオ、ドラマ、ドキュメンタリーなど、文字通り映像と音響を使った表現について学べます。

*ただしコース選択は2年次に行うので入学後に別のコースを選択することは可能

それなのになぜ写真の実技なのかと言いますと、入試の限られた時間の中で映像作品を作るのはあまり現実的ではないだろうというのが一つ。それから、最近はデジタルテクノロジーの発展に伴ってスチールとムービーの垣根が低くなっています。

いまから6~7年前、デジタル一眼レフカメラでフルHD動画が撮れるようになりましたが、いまやプロのフォトグラファーでもムービーを撮るような時代です。これまで写真と動く映像は全く異なる表現だと思われていましたが、実はこの二つは決して異なるものではない。もしも写真で表現できる力を持っている学生ならば、その力をきっと映像にも応用することができるはずです。

ー なるほど、絵画やデザインの基礎がデッサンであるように、映像の基礎は写真と言ってもいいですね。そういえばアメリカの映画学校では、映画だけでなく写真のカリキュラムもあると聞いたことがあります。

斎賀 映像・音響コースの新入生に対しては、いつも「1日1枚でいいから毎日写真を撮るようにしなさい」と言っています。私のゼミでは3年生、4年生に映像制作の実習を行なっていますが、1年生、2年生の間に毎日写真を撮っていれば、それだけでかなり撮影の基礎が出来上がっていると思いますよ。

駿河台大学の映像・音響コースは美術系ではなく、あくまでも文科系の枠組みの中で映像を教えているので、新入生を募集するときも一般科目の成績で合否を判断するしかありません。表現力をどれだけ持っているのかについては未知数です。昨年度から写真実技の入試を始めたのは、科目の成績は一旦横に置いておいて、もっといろんなタイプの学生を集めたいと思ったからなんです。

斎賀和彦ゼミではチームでのモノ作りを重視

img_event_surugadai2015_2.jpg斎賀ゼミの授業風景

ー 斉賀さんのゼミではどんなことを学べるのでしょうか?

斎賀 先ほどもお話したように、駿河台大学は美大ではなく文系の私大ですから、私のゼミではアートとしての映像制作ではなく、実社会に通用する映像制作を学んでもらいます。

テレビCMにしろ企業の広報ビデオにしろ、実社会で何らかの役に立っている映像というのは決して一人で作るものではなく、チームで作るものです。プロデューサー、ディレクター、カメラマンなど、それぞれの役割分担があって、お互いに議論しながらモノ作りをしていく。クリエイティブな作業の中で最もチームワークを必要とするのが映像だろうと思います。

ですから、ゼミ1年目の3年生にはまずチームでのモノ作りを体験してもらいます。

ー 具体的にはどんな風に授業が進むのでしょうか?

斎賀 3年生では1年間で3本の映像を作ります。まず最初に映画の予告編、続いてミュージックビデオ、最後はショートムービーです。10人のゼミ生を2つにわけて5人1組のチームを作り、1本作るごとメンバーを変えて、1年間のうちかならず全員とチームを組むようにします。

1本目の予告編は、有名な映画をリメイクするという仮定で予告編を作るわけですが、何を主題として、何を見せ場とするのかをチームで考えてもらいます。2本目のミュージックビデオもすでにある楽曲に映像をつける作業で、いかにカッコよく見せられるか、撮影と編集のテクニックの見せ所です。3本目になってようやくオリジナル作品のショートムービーとなります。

それぞれ企画書やシナリオなどのプレゼンテーションを授業の中で行なって、それを通過しないと制作に入れないシステムになっています。1本目は絵コンテができていればOKですが、2本目になるとシナリオへのツッコミも入ります。ここまでは1チーム1案のプレゼンですが、3本目はゼミ生全員がプレゼンを行ない、その中から2案に絞って2つのチームで作ります。

映像作品というのは、出来上がったものは映像そのものでコミュニケーションするわけですが、作る過程では徹底的に議論して、言語でのコミュニケーションをしなくてはならない。チームで作るので、みんながみんな思い通りになるわけではない。1本目、2本目と進むにしたがって、教室の中の空気はだんだん悪くなっていくんです(笑)。でも3本目が終わる頃にはものすごく仲が良くなる。そうやって映像制作に必要なチームワークやコミュニケーションを学んでもらっています。

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学内のスタジオでの撮影風景

ー 4年生も同じですか?

斎賀 4年生では1人1本ずつ作品を作ってもらいます。でも1人では作れませんから、それぞれ自分の作品のプロデューサー兼ディレクターとなって、カメラマンや役者など、作品づくりに協力してくれる人を集めるのです。

中には1人でこつこつアニメーションを作る子もいますし、その逆に後輩なども巻き込んで自分のチームをがっちり作り上げる学生もいたり、他の人の作品ばかりに協力していてなかなか自分の作品作りを始められない子もいますね。

でも、そうやって映像制作の過程でチームワークとコミュニケーションを学べば、その経験は普通の企業でも充分通用すると思いますし、卒業生の就職先も映像業界と一般企業とが半々となっています。

基本的にプロフェッショナルの現場と同じ方法論でモノ作りをしていますから、もちろん映像業界に就職しても、すぐに現場に馴染めると思います。

プロと同じ環境、方法論で映像制作を体験できる

ー 施設についてはいかがですか?

斎賀 学内に「メディアラボ」と呼ばれる撮影スタジオがあって、第1スタジオはテレビのニュース番組の制作現場そのままの施設。第2スタジオはグリーンバックやブルーバックのスクリーンを備えていて、ここで合成用の撮影とVFX処理までできるようになっています。

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メディアラボ 第2スタジオ

映像編集、音響制作などが行なえる「メディア工房」という教室では、iMacが10台、Mac Proが7台置いてあり、それぞれPremiere ProやFinal Cut Proがインストールされています。部屋の中央には大きなミーティング用のスペースが設けてあって、映像制作会社のオフィスさながらの雰囲気の中で授業を行なっています。

カメラは、動画撮影が可能な一眼レフカメラのEOS 5D Mark IIIが6台、EOS 70Dが3台あって、交換レンズも40本以上揃っています。1セットですがCINEMA EOS C300とシネレンズも保有しています。そのほかにジブクレーンやスライダーなどの特機もあって、プロが使っている機材で映像制作を体験できるようになっています。

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メディア工房の室内
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Mac Proによる編集システム
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豊富に揃ったカメラと交換レンズ

ー 映像制作を学ぶ環境としてはかなり充実していますね。

斎賀 そのほかに非常勤講師や特別講師として、テレビCMやNHKの番組「デザインあ」などで活躍している映像クリエイターの高野光太郎さん、最先端のデジタル環境に詳しい映像エンジニアの山本久之さん、動画作品も手がける広告フォトグラファーの南雲暁彦さんなどをお招きして、ハード面だけでなくソフト面でも、できるだけプロの現場の空気を感じられるようにもしています。

ー 最後にあらためて、今年度の「デザイン・写真実技型AO入試」に向けての抱負などお願いします。

斎賀 実は1回目の試験はすでに9月に行なったのですが、12月12日に2回目を予定しています。写真実技の試験は、課題に沿って3時間の規定時間内にデジタルカメラで撮影し、その中から1枚をセレクトして提出してもらいます。その後の面接試験では、もし自分で撮りためた写真などがあれば、それを持参してプレゼンテーションしてもらっても構いません。

カメラは自分のものを持ち込んでもいいですし、適当なものがなければ大学にあるカメラを貸し出します。機材操作の習熟度がハンディキャップとならないように、カメラやコンピュータに不慣れな方にはアシスタントをつけて操作面での手助けもします。

それから、「デザイン・写真実技型AO入試」の合格者は入学金が免除となります。もしかしたら親御さんには、これが最大のセールスポイントになるかもしれません(笑)。

この試験がスタートして今年で2度目となります。ここから才能豊かな学生を発見して育てるのが私たちのミッションだと思っておりますので、映像制作に興味のある受験生の皆さんにはぜひチャレンジしてもらいたいですね。

駿河台大学メディア情報学部 デザイン・写真実技型AO入試 12月

出願期間 Web登録:
2015年11月27日(金)9:00〜2015年12月7日(月)17:00
郵送必着:
2015年12月8日(火)
入試日 2015年12月12日(土)
合格発表 2015年12月12日(土)
入学手続期間 2015年12月16日(水)〜2015年12月25日(金)

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