金子千裕 作品展「闇がたり」開催!

写真家・金子千裕による作品展「闇がたり」が、目黒区下目黒 Tish Beにて4月11日から4月20日まで開催される(14日から17日は休館)。

金子千裕は主に日暮れから夜明け前の時間帯に都市部を避けて撮影を行なう写真家。きっかけは2011年、東日本大震災で故郷が被災したこと、そこに残してきた家族や東京の就労先での人間関係の変化などから睡眠障害を患ったことにある。彼女は眠れない夜、あてどなく線路沿いや河川敷を歩き写真を撮っていた。

「君の夜の写真は面白い」そう言ってくれたのは、 彼女の写真の師である瀬戸正人だった。
瀬戸は「まだ見ぬ、もう一枚の写真を求めて」を掲げ、夜の写真学校というワークショップを30年以上続け、自主ギャラリーPLACE Mを主催する写真家だ。

金子は瀬戸のワークショップ卒業後、夜の写真を形にしようと試行錯誤を開始した。

そのような中にあった2021年、金子は美術家 吉野祥太郎からの誘いで奥能登国際芸術祭2020+に技術スタッフとして参加した。現場で芸術家や会場である珠洲の人々と交流し、珠洲の自然や文化に触れ、ただ撮るのではなく、灯籠や漁火のように被写体や空間を照らしていくことの必要性を感じるようになった。また神事「あえのこと」との出会いから、彼女は目に見えないもの/映らないものへの思いも持つようになった。


金子はそんな「夜の写真」のシリーズを一度まとめようとしている。

2024年は「夜の写真」のシリーズをFUJIFILM ポートフォリオレビュー/アワードに応募。
現在はその際に選考委員の作家たちに指摘されたことを踏まえ、撮り足し再編集を行っている。本展示はその一部である。



開催概要
会場:Tish Be
〒153-0064 東京都目黒区下目黒2-18-3 花谷ビル502
instagram.com/tish_be
会期:2025年4月11日〜4月20日の金土日のみ(14日から17日は休館)
12:00〜18:00

コマーシャル・フォト 2025年7月号

【特集】レタッチ表現の探求

写真を美しく仕上げるために欠かせない「レタッチ」。それはビジュアルを整えるだけでなく、一発撮りでは表現しきれないクリエイティブな可能性を引き出す工程でもある。本特集では、博報堂プロダクツ REMBRANDT、フォートンのレタッチャーがビジュアルの企画から参加し、フォトグラファーと共に「ビューティ」「ポートレイト」「スチルライフ」「シズル」の4テーマで作品を制作。撮影から仕上げまでの過程を詳しく紹介する。さらに後半では、フォトグラファーがレタッチを行なうために必要な基本的な考え方とテクニックを、VONS Picturesが実例を通して全18Pで丁寧に解説。レタッチの魅力と可能性を多角的に掘り下げる。

PART1
Beauty  石川清以子 × 亀井麻衣
Portrait  佐藤 翔 × 栗下直樹
Still Life  島村朋子 × 岡田美由紀
Sizzle  辻 徹也 × 羅 浚偉

PART2
フォトグラファーのための人物&プロダクトレタッチ完全実践
講師・解説:VONS Pictures (ヴォンズ・ピクチャーズ)

基礎1 フォトグラファーが知っておくべきレタッチの基本思想
基礎2 レタッチを始める前に必ず押さえておきたいポイント
人物レタッチ実践/プロダクトレタッチ実践

ほか