キヤノンEOS Rシステムの世界

伊藤彰紀|EOS R3の視線入力機能を活かしたファッションフォト

新開発のフルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと映像エンジン「DIGIC X」によって、最高約30コマ/秒の高速連続撮影や高感度撮影での高画質を両立したEOS R3。 AFの速度・精度の向上に加え、ミラーレス初搭載の視線入力機能によって、 動く被写体をよりスムーズに捉えられるようになった。 進化したEOS R3を使って、伊藤彰紀がファッションストーリーを撮り下ろした。

── 動きのあるファッションフォトで、EOS R3の視線入力AF機能、最高約30コマ/秒の高速連続撮影、高感度撮影を試していただきました。まず日中の自然光を使ったモデル2名が自由に動き回るカットでは、視線入力機能を使っていましたね。

伊藤 視線入力は、待ち望んでいた機能なので楽しみにしていました。撮影中、ファインダー内で視線を移すと、それに合わせてAFポインターが移動してくれます。 被写体の動きが入り乱れるシーンでも、手動でAFフレームを選択する必要がないので、素早く被写体を追い続けられますね。シューティングの回数を重ねて慣れてきたら、もっと機能を活かした撮影ができそうです。

※クリックすると写真が拡大表示されます。

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RF24-70mm F2.8 L IS USM 1/1600秒 f6.3 ISO400

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── 視線入力機能は、キャリブレーションの回数を重ねるごとに精度が高まります。6種類のキャリブレーション設定ができるので、照明種類や撮影環境ごとに使い分けることも可能です。今後どんな撮影でこの機能を使いたいですか。

伊藤 パーソナルワークで撮り続けているボクシングの撮影で試したいです。今はEOS R5とEOS-1D X Mark IIIを使い分けていますが、ボクシングの試合では選手がフットワークを使いながら動き回るので、被写体と対戦相手の位置が常に入れ替わるんです。こちらを向いたと思ったら、すぐに背中を向けてしまって既存のAF性能では追いかけづらかったんです。
 でもEOS R3なら、視線を送るだけで狙った被写体にAFポイントを移行できるし、追従性能も信頼できます。また、サイレントシャッター設定ができるので、試合の邪魔にもならないのが嬉しいですね。

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RF24-70mm F2.8 L IS USM 1/500秒 f6.3 ISO100

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RF24-70mm F2.8 L IS USM 1/400秒 f5.0 ISO500


── 高速連続撮影はいかがでしたか?

伊藤 連写スピードが早いです。プレビュー画面を見直すと、まるで映像を撮っているようでした。AF精度も高いので、動作や表情の途中も狙いやすいです。連写中のブラックアウトやEVFのチラつきがないことに驚きました。被写体の動きも逃さず見られたし、普段より目の疲れを感じませんでした。

── EVFのファインダー解像度数値はEOS R5と同じですが、視線入力に対応するためにファインダー光学系が一新され、視野が滑らかになっています。

伊藤 アスリートの撮影ではよく連写を使いますが、他機種に比べても読み出しスピードがずいぶん早いですね。あれほど連写しても、撮影中一度も遅延がありませんでした。

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RF24-70mm F2.8 L IS USM 1/160秒 f4.0 ISO8000


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── 新開発の裏面照射積層CMOSセンサーとDIGIC Xの連携で高速処理が可能になりました。この新開発CMOSセンサーのおかげで、画質と高感度性能もアップしています。

伊藤 確かにその進化も感じました。黒バックのカット(上写真)では、夕暮れ時の光だけでISO8000まで上げて撮影しました。普段、高感度撮影する時はノイズや印刷時のスミっぽさが気になるのでISO3200ほどに留めていますが、今回はノイズや黒つぶれが少なく、とても綺麗で驚きました。初めてEOS R5で撮影した時画質の綺麗さに感動しましたが、高感度撮影下ではEOS R5以上の画質かもしれません。被写体に合わせて、パーソナルワークや仕事でも活躍してくれそうです。

ST:YOSHI MIYAMASU(SIGNO) Hair:SHOTARO for SENSE OF HUMOUR Make:MASAYO TSUDA(mod’s hair) Model:Summer(TOKYO REBELS)・HANNA FROLOVA(TOKYO REBELS)

衣装協力:VIVIANO・ISSEY MIYAKE・ ablankpage・NOBORU SHIONOYA

伊藤彰紀
aosora所属。1977年生まれ。1996年渡米、ニューヨーク州立大学バッファロー校卒業。雑誌・広告、ムービーの分野で活動中。 https://akinoriito.com/



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EOS R3
EOS初35mmフルサイズの裏面照射積層CMOSセンサーとDIGIC Xとの連携によってなめらかな階調表現や高い解像感を実現。最高30コマ/秒の高速連写(電子シャッター時)に加え、Rシリーズ最速0.03秒のAFスピードを実現した。また、撮影者の視線を検出し、任意の場所にAFフレームやエリアを移動させる新機能「視線入力機能」も搭載している。有効画素数は約2410万画素。




製品の詳細:https://cweb.canon.jp/eos/your-eos/product/eosr/r3/



※この記事はコマーシャル・フォト2022年2月号から転載しています。


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