Blackmagic Special Interview

Blackmagic DaVinci Resolve 17.4.5 Special Interview|石井壮太郎(映像ディレクター)

2022年10月25日

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煌びやかな夜のライブハウスを舞台にシティポップの世界観を現代の解釈で描いたLAYRUS LOOPの「ダンスフロア」。撮影から演出・カラーグレーディング・編集を手掛けた石井壮太郎監督。主人公の変わり映えのしない日常と、夜の世界への飛躍と解放を鮮やかなビジュアルで仕上げている。

highlight/UK.PROJECT LAYRUS LOOP「ダンスフロア」 Interview
石井壮太郎/映像ディレクター

制作=DRAWING AND MANUAL Dir+P+TC+ED=石井壮太郎 ST=田中寿希 HM=野尻七衣 HM-A=内田琳音 T=文目ゆかり PM=吉村 葵

直感的な編集に対応してくれる

─今回どのような映像を作りたいと考えたのでしょうか。

石井 日本発のシティポップが世界的な盛り上がりを見せています。この「ダンスフロア」はネオレトロな文脈を持つ楽曲だったので、日本国内に限らず、世界にも発信できるような映像を目指しました。

1990年代の映像を今作るのはどうすればいいのか。老舗のライブハウスを借りたり、VHSカメラの映像を7インチモニターで出力するなど、収録の段階で作り込んでおこうと考えました。光が点滅し、カメラが目まぐるしく動くところは当時のドラマのディスコシーンを意識しています。

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─カラーグレーティングと編集はBlackmagic DaVinci Resolve(以下DaVinci )で行なっていると聞きました。

石井 Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kの発売と同時に購入し、それをきっかけにDaVinciを使うようになりました。Blackmagic RAWが軽いので使い勝手には満足しています。

─1990年の東京をどう表現しようと考えたのでしょうか。

石井 ライブハウスの地明かりに照明を追加して、かなり明るい環境を作りました。LUTをあてつつ、ISO12,800と高めの設定で撮って、カラーグレーディングで暗部を落としています。こういう収録の仕方に挑戦できるのもDaVinciへの信頼感があるからだと思います。

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─DaVinciを使っていて便利だと感じる点を教えてください。

石井 カットページとエディットページ、両方あるのが便利ですね。MVやドキュメンタリーを作る際はよく使っています。今回はダンスミュージックだということもあり、これまで作ってきたMVよりも直感的にリズミカルな編集がしたいと考えていました。「ここだ」と思ったシーンをタイムラインに並べて、音のタイムラインと並べて編集していったのですが、想像以上に快適でした。

現在は継続したプロジェクトがいくつかあるため、DaVinci 17.4.5を使っています。DaVinci 18の新機能にも興味があるので、一区切りついたら導入したいと思っています。

※この記事はコマーシャル・フォト2022年11月号から転載しています。