ペンタブレット・クリエイター

フォートン

デジタルフォトの黎明期から日本のデジタルイメージング界を牽引し、広告写真のレタッチを始め、現在も新たな進化を続けるビジュアルクリエイター集団、フォートン。ペンタブレットは欠かせないツールと語る同社のトップレタッチャー達は、最新のIntuos4をどう見ているのだろうか。

髪の毛一本一本まで自在に操れる、進化したIntuos4

img_products_wacom_foton_11.jpg UNIQLO COLLECTION 東京 2009 企画制作=電通+JCスパーク+モンスター☆ウルトラ デジタルワーク=フォートン


— フォートンでは、ペンタブレットの導入はいつぐらいからだったのでしょうか。

img_products_wacom_foton_01.jpg西山慧 フォートンの創業メンバーであり、レタッチャーの草分け的存在。

西山 画像処理専用ワークステーションの頃からペンタブレットはありましたが、ワコム製となると初代Intuosが発売された時(1998年)から、いえ、それこそIntuos以前のUDシリーズから導入していたぐらい、初期の段階から使っています。

繊細なレタッチ作業を行うには、マウスでは難しい場合がほとんどです。社内ではペンタブレットは当たり前のものになっていますね。

新しく入社するスタッフの面接では、「入社までにペンタブレットを使えるようにしておいてね」というほどです。

— ペンタブレット、そしてIntuosの進化の過程もよくご存知と思いますが、最新のIntuos4を使ってみた感触はいかがでしょう。

村山 筆圧機能のレベルアップがすばらしいですね。特にそれを感じたのが、髪の毛をレタッチする場合です。

今までは、うまく引けずに何度も描き直したりぼかしを入れたりすることがありましたが、Intuos4ではその必要がほとんどなくなりました。1ピクセルのラインでも安定してきれいに引けます。

うまく描けずにやり直し、ということが少なくなったので作業時間短縮になりましたね。

img_products_wacom_foton_02.jpg 村山輝代 国内外の化粧品ブランド広告を数多く手がけ、ビューティのレタッチャーとして活躍。

西山 描画が可能になる、ペンにかかる荷重が、Intuos4では1gから感知できるようになったんですよね(※Intuos3では10g)。そのおかげで、軽くペンを動かすだけで、途切れることなく一度にすっと線が引けます。こっちが意図した線と完璧に合う、すごい精度だと思います。

もう一つ、Intuos4を使ってみて実感したのが、集中して作業した時の体の疲れ方です。筆圧精度がいいからあまり大きく手を動かす必要がない。力を入れなくても自然に描けるから疲れにくい。いつもは膨大な量の仕事を始める前には「間にどれくらい休みをいれなきゃいけないかな」と考えるのだけど、その休みが少なくてすむようになりました。

img_products_wacom_foton_03.jpg西山さんと村山さんの両者がお気に入りの、ペン軸を太くできる太径ラバーグリップ(標準で付属)。手首の負担が軽減され、長時間ペンを握り続けても疲れにくいという。

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Intuos4の入力エリア表面は以前のつるっとした質感に比べて、マットな質感になっている。「好みによりますが、私はすうっと吸い付くようなペンタッチのIntuos4のほうが好きですね」(西山さん)

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img_products_wacom_foton_13.jpgグリコ乳業 ドロリッチ 企画制作=電通+たき工房 CD=松本厳 AD=田中UFO C=蛭田瑞穂 P=狩野毅 デジタルワーク=フォートン


便利なファンクションキーとタッチホイール

— ファンクションキーとタッチホイールが、本体の片方にまとまりましたが、こちらはどうでしょうか。

村山 実はIntuos3の時は少しボタンが重かったこともあって、ファンクションキーはあまり使っていなかったんです。今回は少し軽くなったし、位置も使いやすいですよね。作業効率を考えた場合、どれだけ限られた範囲内で作業ができるかということは重要なんです。フォトレタッチでは、スタンプツールとブラシツールの利用が多いのですが、手元のタッチホイールでボケあしや太さをさっと変えられます。キーボードまで手を移動しなくてもできるので本当に便利です。

img_products_wacom_foton_05.jpg村山さんは、ファンクションキーやタッチホイールの設定は、特化した作業に最適という。例えば、「今日は人物のレタッチだけ」とするならスタンプツールやブラシツールの大きさやボケ足の幅を変える設定にしておいたり、マスクの背景色と描画色の切り替えを設定しておいたりすると、手を大きく動かすことなくエクスプレスパッド内で作業が完結する。

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タッチホイールには、ブラシの太さや硬さを割り当てる。「限られた動作をまとめることができるので便利です。別のアプリケーションと行ったり来たりする場合は、一つだけ“無効”を割り当てておくと使い分けやすいですよ」

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ファンクションキーでは、Mac OS Xのシステム環境設定も割り当ている村山さん。「Dockまでポインタを動かすのも面倒になる時があるのです。後は、他のアプリケーションを割り当てて、ボタン一つでそれらを起動させるのも便利ですね」

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ファンクションキーを押すことで表示されるラジアルメニューでは、ペンですばやくメニューを選択できる。この設定も、よく使う機能を自由に割り当てることができる。


電源コードが取り外し可能になって、持ち運びが簡単に

— そのほか、Intuos3から変わったところはありましたか?

村山 本体の機能的なことでは、小さなことですが電源コードを取り外せるようになったのもうれしかったですね。先日、海外出張にIntuos4を持って行ったのですが、コンパクトに収納できて持ち運びしやすかったです。以前は取り外せなかったので、ちょっと邪魔でしたから。

その時は撮影に立ち会っていたのですが、ノートパソコンとIntuos4を持ち込んでその場で簡単な合成やレタッチを行ない、クライアントやデザイナーとすぐに確認ができたのでとても重宝しました。特にその時はシャンプーの広告撮影だったので、髪の毛のレタッチが重要でした。その点でもIntuos4は役立ちましたよ。

— 進化し続けるIntuosですが、今後欲しい機能などはありますか?

西山 ファンクションキーやタッチホイールの設定を書き出せる機能がぜひ欲しいですね。社内で共有のペンタブレットを使う時に、いちいち自分の設定に変えるのが大変です。個人の設定に切り替えられると便利ですよね。また設定を無効にするボタンがあってもよいかもしれません。

村山 私も設定を書き出す機能はぜひ欲しいですね。後は…女子的にはカラーバリエーションがあってもいいかも(笑)。でも、今回のバージョンでこんなに機能がアップしてしまって、次のバージョンはどうなっちゃうの!? という気持ちがあるくらいなんですよ。Intuosシリーズは、世代を経るごとに確実に機能アップを感じ取れましたが、今回は本当にびっくりしています。

img_products_wacom_foton_09.jpg小さいストロークでもきちんと線が引けるので、大きなタブレットが必要なくなったと言う西山さん。「大きい方がいいと思われがちですが、人によっては必ずしもそうともいいきれないと思います」

img_products_wacom_foton_10.jpg「Intuos4を使ってクライアントの前で作業すると、目を引くようです。必ず“何これ?”って質問されますね」という村山さん。Intuos4はクライアントとのコミュニケーションにも一役買っているようだ。

取材:丸山陽子 写真:坂上俊彦

フォートン foton

日本で初めてのデジタルイメージング会社として1988年に設立。以来、広告写真のレタッチ業務を専門とする。そのほかデジタルカメラを使用した撮影や、ファインアート・フォトグラフィー、ファインアート・レタッチも手がける。
http://foton.jp/

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