2020年01月31日
パナソニック初のフルサイズミラーレス「LUMIX S1R・S1」がプロの広告撮影にチャレンジする連載。第5回目は、フォトグラファーYumiko Inoue氏、ダンサーJames Pett氏によるダンス撮影。コンテンポラリー・ダンスの動きの中で、躍動する肉体の美しさをモノクロで写し撮った。
IMPRESSION Yumiko Inoue × LUMIX S1
HM:Itsuki(UM) Special Thanks:Fabula Collective
撮影データ:・LUMIX S1 + LUMIX S PRO 24-70mm F2.8/1/160s f8 ISO200
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信頼できる自動認識AFの性能
新しいカメラを使うというチャレンジングな企画でしたので、被写体も新しい表現に挑戦しているコンテンポラリー・ダンサーにしました。
最初は普段、一眼レフでダンス撮影をするときと同様に、画角を広めにとり、フォーカスポイントを欲しい位置に設定しておき、そこに顔を合わせながら撮影していくスタイルで撮影していたのですが、いざ自動認識AFを試してみると、これがかなりの性能。高い精度でフォーカスを合わせてくれるので、アングルを決めることだけに集中できました。引きのときは人体を認識してくれるし、寄りのときは瞳にフォーカスを合わせられるので心強かったです。このカメラと一緒に仕事したいって思いました。
L.モノクロームDの上品さ
今回は現像時にモノクロ化するのではなく、フォトスタイルの「L.モノクロームD」を使用しました。上部からの定常光一発といったシンプルなライティングで階調の出方を見てみたのですが、とても上品な仕上がりでした。プロフォトグラファーがこういった機能で撮影してそのまま使うことはほとんどないと思いますが、この「L.モノクロームD」はそれができるほどのクオリティです。
撮影時はJPEGで確認していたのですが、その時点でコントラストが素敵に見えて、なかなか使えるなといった印象でした。そのあと、LightroomでRAWデータから現像する際に、同じく「L.モノクロームD」のプリセットをあてたのですが、中間色やハイライトの出方がとても美しかったです。
こういった機能は、他のカメラだと結構大胆にコントラストを高くして、アマチュア向けにわかりやすくカッコいい画を出すものが多いんですよね。でも、「L.モノクロームD」はそういった子ども騙しではなく、緻密に考えられていますし、美意識や世界観をしっかりと持って作られているのではないでしょうか。
撮影データ:・LUMIX S1 + LUMIX S PRO 24-70mm F2.8/1/160s f8 ISO200
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新しいことに挑戦したくなるカメラ
撮影中、色々な技術にバックアップされているような安心感がありました。この機能を使えば、こんな撮り方ができるんじゃないかって、新しい発想が浮かんでくるし、単純にワクワクします。
もちろん、普段使っているカメラと比べると戸惑う場面もありましたが、それは慣れでしかないので、使っていればすぐに心強い相棒になってくれると思います。
同じシチュエーションで動画撮影にもチャレンジした。スチルだけではなくムービー性能も充実したハイブリッドモデルならではのクオリティだ。
Panasonic
LUMIX S1
ISO100~51200の常用感度域を持つ高感度モデル。顔・瞳の自動認識AFだけではなく、全身または上半身の像から被写体を認識する人体認識AF機能を搭載している。
ユミコ・イノウエ
VOGUE JAPANを中心に積極的にダンサーを撮影。世界のトップダンサーとコラボレーションするバイリンガルのWebマガジン「Alexandre」の編集長も務める。
ジェームズ・ペット
ウェイン・マクレガーのトップダンサーとして活躍。2019年から振付家、ダンサー、モデルとしてフリー活動を始める。Fabula Collectiveのレジデント・アーティスト。
※この記事はコマーシャル・フォト2020年2月号から転載しています。