NIKON D-Movie

そして、4Kへ。Nikon D5で撮影する4Kムービーの世界

ニコンの一眼レフ動画撮影機能「D-Movie」の短期集中連載の最終回は、同社フラッグシップのNikon D5を取り上げる。ニコ ンの一眼レフとして初めて4Kに対応したD5において、D-Movieはどのように進化したのかを詳しく紹介する。

img_nikon_dmovie_6_1.jpg D5は4K動画をカメラ内のメモリカードに記録できるようになった。

映像制作のプロには必須の4K UHD動画にも対応

2016年3月26日、いよいよ待望のNikon D5が発売された。同社フラッグシップ機である同機は、153点AFシステムや最高常用感度ISO102400など、スチールカメラとして卓越した性能を装備するかたわら、ムービー機能も大幅に進化している。今回は発売直後のNikonD5のインプレッションを、ムービーカメラとしての視点から述べていきたい。

img_nikon_dmovie_6_2.jpg 4Kのフレームレートは30p/25p/24pから、フルHDは60p/50p/30p/25p/24pから選択する。

まず一番進化した部分は、4K(UHD 3840×2160)を内部記録媒体に収録可能になったという点だ。フレームレートも30p/25p/24p(HDは60p/50p/ 30p/25p/24p)に対応し、現在のプロフェッショナル4Kムービーカメラに求められるスペックはほぼ満たしていると言っていいだろう。

4KUHD撮影時はDXベースの撮像範囲(画角)に固定され、ドットバイドットの読み出しにより余計なディベイヤー処理を行なうことなく、精細感を保持したまま映像記録する方式を採用している。

img_nikon_dmovie_6_3.jpg 4K撮影時の最高常用感度はISO102400。

また、HD撮影時は状況に応じた3タイプの撮像範囲から任意に選択可能で、FXベースを選択すればフルサイズセンサーを生かした、より被写界深度の浅い映像を撮影することができる。

映像圧縮方式はH.264/MPEG-4 AVCとなっているが、さらに高画質の記録を行なう場合、HDMI端子から非圧縮の4K信号が出力されるので、4K対応のフィールドレコーダーなどを導入することで、より高いクオリティーでの記録が可能だ。

また、実際の撮影では、背面にある「i」ボタンがとても便利だ。「撮像範囲設定」、「画像サイズ/フレームレート」、「動画の画質」、「動画記録先」、「モニターの明るさ」、「ヘッドホン音量」などの使用頻度の高いメニューに素早くアクセスすることが可能で、ストレスフリーな撮影を行なうことができる。ともすれば複雑になりがちな操作系だが、D5はユーザーの使用状況を考え抜かれて設計されている印象で、非常に好感が持てた。

4K撮影時に気をつけたいフォーカスやレンズの注意点

D5だけのことではないが、4K撮影時に注意すべき点として、フォーカスにはもっとも気を使いたい。

撮影時に小型の背面モニターで確認する映像と、撮影後に大型のスクリーンで見る4K映像ではかなり印象が変わるものだ。特に細部にわたって精細に描写する4K映像の場合、撮影中には気がつかなかったような細部まで描写されていることもままあるので、より注意が必要となる。撮影後に後悔しないよう、被写体に対しての深い観察が必要だ。フォーカスに関しては、拡大機能などを利用してこまめにフォーカスの確認をしながら撮影するのがいいだろう。

D5で撮影した4K UHD動画。動画共有サイトのVimeoでは、4K解像度のまま見ることができる。

また、レンズに関しての注意点として、4K撮影時はDXベースの画角になるので、ワイドレンズは余裕を持った焦点距離のものを用意したい。付属のEN-EL18aバッテリーは2500mAhと大容量の物なので、半日程度の撮影であれば予備含め3本も用意すれば余裕だろう。

ピクチャーコントロールの「フラット」は4Kでも有効

別売ソフトのCamera Control Pro 2を使用することで、4K撮影のリモート制御にも対応している。HDMIコネクターから非圧縮4K UHD信号も同時出力できるので、スタジオなどで撮影する場合、カメラの各種制御を手元のパソコンで行ないながら、外部レコーダーへ4K収録できるのは非常に便利な機能だ。

img_nikon_dmovie_6_4.jpg ピクチャーコントロール「フラット」の設定画面。

肝心のルックだが、D810にも搭載されたラチチュードの広いピクチャーコントロール「フラット」が継承されており、logを扱う感覚で撮影後のグレーディングを行なうことで、階調を生かした美しい4K映像の撮影が可能となっている。今回撮影した夕景でも、繊細で美しい空のグラデーションを見事に描写していた。

このようにNikon D5は4K対応とすることで、ムービー機能も非常に充実した内容となっており、開発陣の動画に対する本気具合が感じられる。

DSLRムービーの初期は、動画機能はあくまでカメラのおまけ的な位置づけであったが、当時ここまでムービー機能が進化すると誰が予想できたであろうか?

D5を購入するユーザーはグラフィックメインの使用法が大半だと思うが、臆することなく4Kムービー機能も使い込んで欲しい。素晴らしい映像を撮影した瞬間、写真とはまた違うカタルシスを得られるはずだ。

Camera Control Pro 2でPCから4Kのリモート撮影が可能に

img_nikon_dmovie_6_6.jpg img_nikon_dmovie_6_7.jpg

Camera Control Pro 2を用いた動画のリモート撮影中にも、非圧縮の4K映像をHDMI出力可能。動画記録中も、露出や感度の設定変更後の状況はD5とパソコン双方のモニターの映像で確認できる。また、カメラ内のメモリーカードへの記録開始/停止の制御、撮影後の転送をPCから実行できる。

※この記事はコマーシャル・フォト2016年6月号から転載しています。


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