フォトグラファーのための高品質フォトブック

プロフォトグラファーに聞いたフォトブック制作アンケート

編集部ではフォトブック制作に関するアンケートを実施した。使用方法、費用、実際に使ったサービス、サービス選択の基準など、フォトグラファーのフォトブック制作事情を明らかにする。事例紹介として2名にフォトブックを見せてもらった。

調査期間:2014年1月10日〜17日
調査方法:Webアンケート
回答数:50名
仕事分野は、広告全般32%、人物(タレント含む)28%、スチル18%、ファッション6%、その他16%。また、フリー70%、会社24%、マネジメントオフィス所属6%だった。

Q1 フォトブックを作ったことがありますか?
img_special_photobook07_01.jpg 「作ったことがある」が56%、「作ったことがない」が44%と若干ではあるが制作経験者の方が多いという結果になった。「作ったことがある」と答えた中で、仕事ジャンルごとに見ると広告全般が33%、人物(タレント)含むが33%、スチルが22%、ファッション4%、その他(建築、ウエディング)2%であった。中でも広告、人物を主な仕事にしているフリー層が多く作っている。
Q2 何冊発注しましたか?
img_special_photobook07_02.jpg 1回の注文での冊数を聞くと、最も多いのは「2〜3冊」39%、次いで「5冊以上」が29%。その後「1冊」、「3〜4冊」と続く結果に。まずは試しに作ってみたという意見が多く、また気軽に安価で作れるということから今回アンケートに答えた多くフォトグラファーがネットからオンラインで注文できるサービスを利用していた。
img_special_photobook07_03.jpg

Q3 制作理由は?(複数回答可)
「仕事の発注を受けて」が36%と最も多く、「プロモーション活動として配布するため」は30%。「個人の作品集」は27%。「その他」6%では個人のプレゼントや記念にという意見もあった。多くが仕事の発注やプロモーション用など、仕事関連での発注する傾向が強い。
Q4 制作費を教えてください。
img_special_photobook07_04.jpg 「8,000円以上」がダントツで54%、「5,000〜7,000円」が21%、「3,000円未満」、「3,000〜5,000円」が11%。印刷・製本のクオリティを重視する仕事で発注を受ける場合や個人の作品集では1冊にかける単価が高い。
Q5 フォトブックサービスを選ぶ時の基準を教えてください。
img_special_photobook07_05.jpg やはりユーザーは価格を重視する傾向は強く26%。次いで印刷品質17%。低価格を求めるのはコンシューマ層と同じだが、やはりプロフォトグラファーの多くが低価格とともに、印刷品質を求めている。ユーザー納期までのスピードと作業の簡単さが16%となった。
Q6 利用したことのあるフォトブック制作サービスを教えてください。

・印刷会社グラフィック
・TOLOT
・アスカネット
・キンコーズ
・Visual Book Pro
・フォトバック
・フジカラー
・キヤノン PHOTOPRESSO   など。

ページネイションで自分の写真に対する視点を伝える 白井 亮

img_special_photobook07_06.jpg 左)最初に作った手作りの写真集。インクジェットで出力したものを紙に貼り自分で製本した。中央)アスカネットを利用して作ったフォトブック。ハードカバー P30。右上)ポストカードは絵柄違いで数種類準備している。

───制作の経緯を教えてください。

白井 メインのブックはオリジナルプリントをボックスに入れたものなんです。ただ、それだけだと出版社などに持ち込んだ場合、雑誌や本に写真が載った状態を編集者がイメージしにくい。1つの例としてページネイションで構成したものを作ろうと思ったんです。

そこで、まずは製本まで手作りの1冊作ってみました。綺麗にできたんですが反面、見る側にしてみれば1冊しかない手作りだから“大切に扱わなくちゃいけない”って余計なプレッシャーが掛かるなとも思って。もっと気軽に扱って欲しいなと印刷物を少部数で作ろうと思ったんです。

───内容はどういったものですか?

白井 自分の作風やどういう視点で写真を撮ってるかを見せるために、プライベートで撮った作品でまとめました。

写真に対する精神性みたいな部分で共感してもらって、ADの方に仕事依頼をいただいたこともあります。一緒にものを作るんだし、フィーリングの部分でつながるのが大事だなと。

───その他、プロモーションとして使ってる印刷物はありますか?

白井 写真を入れたポストカードを作ってます。データを渡す時、ケースにポストカードも一緒に入れて渡してます。データだけ渡すより手触りのあるものを感じられた方がいいかなと思ってます。

しらい・りょう
白井亮写真事務所。79年福島県生まれ。03年大阪芸術大学写真学科卒。電通スタジオを経て、2007年上田義彦氏に師事。2011年、独立。

撮りためたスナップに言葉をつけて作品集に 興村憲彦

img_special_photobook07_07.jpg 28×21.5cm、100P。左ページには言葉を、右ページには写真を配置。日常のスナップとそのスナップからインスパイアを受けた言葉が淡々と綴られている。

───写真と言葉で構成されてますね。

興村 父との共作の作品なんです。僕が撮った写真に父が言葉をつける形で作品を作っていて一昨年写真展を開いたのをきっかけに、この作品も見てもらうおうと作りました。見た人の記憶の片隅にでも置いてもらえたらいいかなと。

───展示した作品とは別物なんですね。

興村 別物ですね。スナップって撮ってもアウトプットの方法がなかなかない。でも、言葉をつけて1冊の作品にすると他の人の目に触れて感想を言ってもらえたりする。僕が気付かなかった別の見方を教えてもらえたり、自分でも見返せるし。撮影当時はいいと思わなくても、時間をおくと違う視点から見られたりして面白いんです。写真に“編集”という化粧をして、違う見せ方をする感覚ですね。

───利用したサービスは?

興村 iPhotoを使いました。サイズをセレクトして、レイアウトするだけなので、簡単だし、印刷は思ったより綺麗でした。発注したら3日くらいで手元に届きます。

展示会場で見てもらうために作ったので気軽にペラペラ捲れるソフトカバータイプにしてます。

フォトブックを作ってみると、全体構成や写真の組み方はもちろんですが、余白の作り方も踏まえてのブックのストーリー作りの練習にもなりました。

おきむら・のりひこ
79年大阪府出身。スタジオ勤務、アシスタントを経て09年に独立。ポートレイトを中心に風景、静物など。エディトリアル、広告の分野で活躍中。okimuranorihiko.com/


※この記事はコマーシャル・フォト2014年3月号 特集「フォトグラファーのための高品質フォトブック」を転載しています。

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