2016年10月25日
中判デジタルカメラや大型ストロボ、大判プリンター、モニターなど、ハイエンドスチル機材の総合イベント「Photo EDGE Tokyo 2016」が、10月14日・15日、イメージスタジオ・イチマルキュウ 四谷スタジオで開催された。ここでは数多くの展示製品の中から、フェーズワンの製品をピックアップしてレポートする。
2016年10月14日〜15日に開催されたPhoto EDGE Tokyo 2016
究極のカメラシステム、1億画素の「XF 100MP」
フェーズワンは2015年、新たに独自開発した「XFカメラシステム」を発表した。大きな特徴としては、新しいAFセンサーをもとにした「ハニービー・オートフォーカス・プラットフォーム」、新設計のビューファインダー、タッチ操作を採用したユーザーインターフェース、1億画素以上を見越した新しいレンズ群など、中判デジタルカメラに求められている様々な要素が盛り込まれている。
同時に、XFカメラシステムとの連携を高めた新デジタルバック「IQ3」シリーズも発表。解像度は1億画素、8000万画素、5000万画素と3種類のオプションがあり、1億画素は53.7×40.4mmの大型CMOSセンサー、8000万画素は53.7×40.4mmの大型CCDセンサー、5000万画素は44×33mmのCMOSセンサーを搭載している。
XFカメラと1億画素のデジタルバックを組み合わせた「XF 100MP」
中でもXFカメラと1億画素のデジタルバックの組み合わせは「XF 100MP」と呼ばれ、同社では究極のカメラシステムとして位置づけられている。ISO感度はISO50〜12800と他のデジタルバックよりも高感度に強く、ダイナミックレンジも15 f-stopと広い(8000万画素はISO50〜800 / 13 f-stop、5000万画素はISO50〜6400 / 14 f-stop)。
Photo EDGE Tokyo 2016での展示は、このXF 100MPを中心として、ドイツのシュナイダークロイツナッハ社と協同開発のレンズ群、RAW現像ソフトウェア「Capture One Pro」など、フェーズワンの最新システムを紹介していた。
XFカメラシステムのための最高品質のブルーリングレンズ
XFカメラシステムは、ファームウェアのアップデートが可能なシステムとして設計されており、これまでに3度の機能アップデートがリリースされている。2016年10月のアップデートでは「フラッシュ解析ツール&後幕トリム」によって、撮影中のフラッシュ閃光時間、出力とシンクロタイミングなどを解析し、シンクロタイミングをトリミングすることができる(後幕のタイミングを電子的に速めて、フラッシュ閃光の直後に後幕を閉じる)。
最新の機能アップデートで追加されたフラッシュ解析ツール
また、XFカメラに「Profoto Air」のすべての機能が組み込まれたので、Profoto Air対応のストロボをワイヤレスでコントロールできるようになり、Profoto AirTTLによる「TTL測光」にも対応。そのほか、様々な設定をカスタマイズできる「システム設定の作成・保存・読み込み」、中判で初めての「電子シャッター」対応など、先進の機能が満載となっている。
XFカメラシステムのために開発された最高品質のレンズ群はブルーリングレンズと呼ばれているが、2016年9月のフォトキナに合わせて2本のレンズが追加された。望遠レンズの「Schneider Kreuznach 150mm LS f/2.8 IF」は被写界深度が浅く、ポートレートだけでなく風景などのフィールドにも最適。広角レンズの「Schneider Kreuznach 45mm LS f/3.5」は風景写真だけでなく、インテリア、建築などの撮影にも最適となっている。
フォトキナではCapture One Proの最新版である「Capture One Pro 9.3」も発表された。EIZOとの協業によってクリックひとつでColorEdge CGシリーズモニターのプロファイルを作成できるようになったほか、新たにリリースされた「IQ1 100MP」デジタルバックと新しいブルーリングレンズのサポート、キヤノンEOS 5D Mark IVや富士フイルムX-T2を含む11機種のカメラサポート、ソニー、キヤノン、オリンパスの15本以上のレンズプロファイルの追加などが主な機能強化となっている。
シュナイダークロイツナッハ社と協同で開発しているレンズ群
製品の詳細
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