2017年11月30日
「Photo EDGE Tokyo 2017」内で開催された、スペシャリスト達によるコマーシャル・フォトセミナーと各出展社開催のセミナーの様子をそれぞれレポートする。
10月20日に浅草橋ヒューリックホール＆ヒューリックカンファレンスで開催された「Photo EDGE Tokyo 2017」では、協賛各社によるセミナーが6コマ、弊誌コマーシャル・フォトによるセミナーが4コマ開催。このセミナーを目当てに参加した来場者も多いようで、セミナーの時間になると席が満席となり立ち見が出るほどだった。
協賛各社による出展社セミナー（6コマ）
- オリンパスセッション
- プロフォトセッション
- HPセッション
- ハッセルブラッドセッション
- キヤノンセッション
- ブラックマジックデザインセッション
コマーシャル・フォトによるセミナー（4コマ）
- フォトグラファーのためのドローン空撮入門
- ストックフォトはこれからプロ写真家の主戦場になる
- フォトグラファーが知っておくべきフォトレタッチの原則
- 特別講演：広告写真の過去、現在、そしてこれから
出展社セミナー
出展社セミナー会場は、展示ブースの奥に設けられ、オリンパス、プロフォト、HP、ハッセルブラッド、キヤノン、ブラックマジックデザインの６社による、最新のプロフェッショナル向け製品、サービスについてのプレゼンテーションや、クリエイターによるユーザーの立場からのセミナーが行なわれた。
オリンパスセッション
「オリンパス・ミラーレス一眼による物撮りの可能性」
善本喜一郎
「OM-D E-M1 MarkII」を使用したマイクロフォーサーズならではの物撮りを提案。
プロフォトセッション
「世界最小のスタジオライト」Profoto A1の魅力
河野鉄平
「A1」でのポートレイト撮影を実演、1灯撮影からAirTTLでの多灯ライティングまでを解説。
HPセッション
「フォトグラファーのためのPC / モニター機材の選び方講座」
HP＆EIZOの担当者によるフォトグラファーのための最適なPC・モニターの選び方を解説。
ハッセルブラッドセッション
「プロの視点からみるHasselblad X1D」
上田晃司
小型軽量によるメリットの解説、ポートレート撮影の実演などプロの視点から「X1D-50c」を語るセミナー。
キヤノンセッション
「キヤノン 新TS-Eレンズ インプレッションセミナー」
望月 孝
アオリ撮影が可能な「TS-Eレンズ3本」をテストシューティングした望月氏による解説。
ブラックマジックデザインセッション
「動画新時代における次世代ワークフロー（DaVinci Resolve14）」
千葉 孝
撮影、カラーグレーディングまでのワンマンワークフローと、カラーグレーディングの実演。
その場でのテストシュートや実演など、実践的な内容で、セミナー後に、各ブースで担当者に追加質問する来場者も見られた。
コマーシャル・フォトセミナー
別のフロアでは、コマーシャル・フォト編集部が企画するセミナー。こちらは、ドローンによる空撮、ストックフォト、レタッチなど仕事に役立つセミナー内容となっており、実例をプロジェクターで映しながらクリエイターの解説を聞くといったもの。各ジャンルの第一線で活躍するクリエイターの具体的な仕事を見られるとあって、本セミナーも多くの来場者が参加した。
フォトグラファーのためのドローン空撮入門
小林 宗（アマナグループ airvision パイロット）
これから空撮を始めたいというフォトグラファーのために、安全・確実に撮影を行なうためのノウハウ、ドローンを飛ばす時に必要な法律の知識、プロならではの空撮テクニックなどを、日本を代表するドローン空撮チームのパイロットが解説した。
ストックフォトはこれからプロ写真家の主戦場になる
横木安良夫（フォトグラファー）・小林正明（ゲッティ イメージズ）
「ストックフォトはこれからプロ写真家の主戦場になる」と考える横木安良夫氏と、世界規模のストックフォトエージェンシー、ゲッティ イメージズの小林正明氏が、プロの目から見たストックフォトの可能性を探った。
フォトグラファーが知っておくべきフォトレタッチの原則
栗山和弥（CGクリエイター・フォトレタッチャー）
フォトレタッチの第一人者・栗山和弥氏が、フォトグラファーが知っておくべきレタッチの原則、レタッチャーと一緒に仕事をする場合の合理的な仕事の進め方、知っておくと便利なPhotoshopの最新機能などについて語った。
最後には、広告写真の第一人者・白鳥真太郎氏による広告写真についての特別講演が行なわれた。白鳥氏の解説のもと、これまでの広告作品を振り返ることができる貴重な機会となった。
特別講演：広告写真の過去、現在、そしてこれから
白鳥真太郎（フォトグラファー）
広告写真の第一線で40年以上にわたって活躍し続ける白鳥真太郎氏が、これまでに手がけた膨大な仕事をスライドで振り返りながら、広告写真の過去、現在、そしてこれからについて語った。
今回も多くの来場者で賑わった「Photo EDGE Tokyo 2017」。単なる機材展ではなく、プロの現場で活躍するクリエイターと、メーカーのコミュニケーションの場としても活用されるイベントを目指している。両者にとって有意義なイベントになっただろうか。今後も本イベントを通して、業界全体を盛り上げていく。
出展社セミナー撮影：坂上俊彦／コマーシャル・フォトセミナー撮影：竹澤 宏
※この記事はコマーシャル・フォト2017年12月号から転載しています。
