Final Cut Pro オーディオの基本

オーディオフィルタの種類と特徴

解説:高田昌裕 作例映像:南雲暁彦(凸版印刷)

映像クリップは撮影条件によって色やトーンが異なりがちで、作品としての統一感をもたせるための補正が欠かせないように、同録音声もまた収録レベルや風、周囲の雑音といったノイズによるバラツキが出てしまうため、やはり補正が重要。「オーディオフィルタ」にはイコライジングやノイズ低減に使えるものが用意されている。基本操作を理解した上で試行錯誤によって追い込んでいこう。

「Apple」と「Final Cut Pro」の2種に分けられる

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オーディオフィルタは「Apple」と「Final Cut Pro」と2種類のフォルダで仕分けされている。「Apple」というのはMac OSアプリケーション用に作られた標準フィルタのこと。ここでは「Final Cut Pro」用に作られたフィルタを解説していく。

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オーディオフィルタの適用はビデオフィルタと同様に、「ブラウザ」からタイムラインのクリップにドラッグ&ドロップするか、クリップを選択した上で「エフェクト」メニューから適用する方法で行なう。

3バンドイコライザ

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「3バンドイコライザ」は低域、中域、高域の各周波数帯を増減して、音の「波形」を変えることができる。ただし、音は増大させると歪んでしまうことが多いので、基本的には小さくする方向で調整する。

エキスパンダ/ノイズゲート

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入力された信号が一定の設定信号レベル(スレッショルド)以下に下がった時、その音をどう変更するかを決めるフィルタ。信号をノイズごと弱音化するのが「エキスパンダ」で、消してしまうのが「ノイズゲート」と呼ばれる。

サ行ノイズ除去

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ボーカルやナレーションなど、サシスセソの発音が強調された音に対して修正をかけるフィルタ。

パラメトリックイコライザ

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変更したい周波数を設定し、その周波数を中心とした範囲(Q)を調整すると、その周波数帯のゲイン(音レベル)のみを調整できる。

ハイパス・フィルタ

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中間域から低域をカットし、設定した周波数を境に、それよりも高域のみを通過させるフィルタ。

リバーブ

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音の響きをシミュレートするフィルタ。タイプからプリセットを選択すると、その効果が追加される。適用効果をどの程度加えるかの調整も可能。

ローパス・フィルタ

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ハイパス・フィルタと対となる効果で、中域から高域をカットするフィルタ。

圧縮プログラム/リミッタ

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「コンプレッサー」とも呼ばれ、基本的にエキスパンダフィルタと対となる効果。レベルが高いところを圧縮して整えることができるフィルタ。

※この記事は「Final Cut Pro 実践講座」から抜粋しています。

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