基礎から始める、プロのためのライティング アップデート

水面に落とした瞬間のクラウンを写す

撮影・解説:高井哲朗

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プロフェッショナルライティングの基礎から実践までを解説した技法書「基礎から始める、プロのためのライティング アップデート」。この本から、「第5章 高速ストロボと水を使ったプロダクツイメージ」を5回にわたり掲載する。今回は、ウォータークラウンを活かした撮影方法を解説する。

水面に被写体をぶつける感じで勢いよく

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被写体が水に落ちた瞬間を俯瞰から撮る。水面にできるウォータークラウンがポイント。缶ビールや清涼飲料水の広告では定番のパターン。シャッターのタイミングが早すぎるとクラウンにならないし、被写体が沈みきると絵にならない。水面に被写体をぶつける感じで、少し勢いよく投げ込むと派手なしぶきとクラウンができる。

完成ライティング

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ここでは被写体が小さいため浅めの水槽を使い、飛沫よけのため左右に透明アクリルをセット。手前と奥は飛沫よけとバウンス(レフ)も兼ねて、薄めの乳白アクリルで囲んでいる(左の写真とライティング図は左右の透明アクリルを外した状態)。

img_tech_update04_04.jpg 水槽下のライトにブルーのフィルターをかけている。

サイド、水槽下、バックライトの3灯構成。水槽下のライトにはブルーのフィルターをかけて、水に青味を入れている。水は無色透明のため、動きだけではイメージがやや寂しくなってしまう。そのため、ライトにカラーフィルターつけて、背景や水に色をつけることが多い。基本的には水の爽やかさを感じさせるブルー系、グリーン系を使用。

水のカラーリングバリエーション

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メインの作例は水槽下のライトにカラーフィルターをつけて水を青くしたが、水槽の上面をブルーのボードで覆い、その色を映し込むという方法もある。写真左がそのセット。写真上が作例。青空が水面に映り込むのと同じで、細かく見ると水滴の先端にも青が映り込む。

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基礎から始める、プロのためのライティング アップデート

2002年刊行以来、プロ入門向け撮影/ライティング技法書として広く親しまれてきたMOOKを、現在のデジタルカメラ、照明機材に合わせ大幅に「アップデート」。ストロボの基本的な使い方、各種リフレクターによる光質の違いといった基本から、切り抜き商品撮影、水を使った高速ストロボ撮影、ポートレイトのライティングパターンなどの応用までを解説する。


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