2017年08月17日
写真の言語化を意識するギャラリー
金村修、タカザワケンジ展「写真史(仮)」より
学生の街・神保町の喧騒から離れた雑居ビル2階にあるのが、ALTERNATIVE SPACE The Whiteだ。写真作家の澤田育久氏が運営している。
オープンのきっかけは、事務所の隣が空き部屋になったこと。1年間、自身の作品発表の場として使用した後、2014年に「The White」として正式なスタートを切った。現在は、澤田氏自身の作品発表のほか、写真を中心に不定期で展覧会を開催している。
「制限事項が最低限なので、思い切った展示ができるんですよ。だから実験の場としての利用に適してると思います」(澤田氏・談)。
週に1回は、写真家金村修氏のワークショップの会場としても使用されている。その受講者が写真展を行なうことも。澤田氏も、金村氏のワークショップ出身だ。独特なステートメントを書く金村氏の影響か、展示作家のステートメントも心にひっかかるものが多い。展示写真を見て、謎めいたステートメントの答えあわせをするような感覚に陥ることもある。
「自分の写真に対して、常に言語化するよう考えていますね。自分の写真やステートメントから、想定しなかった質問をされることもある。写真が明確な思想の表出だというのであれば、それを伝えることにどれだけ意識的になれるか。自分の作品だけではなく、展示によって作家の意識が変わり、写真が変わるのを見るのも面白い。そして、とても勉強になります」(同氏・談)。
特長・利用方法
ギャラリーの特長:写真作家澤田育久氏の運営するギャラリー
展示作品のジャンル:写真によるアート作品(実験的な展示方法も相談可)
スペース:床面積=約17.6m² 天井高=約2.8m 壁面積=約33m²
会期:約2週間
プリント販売:有(作家の判断に任せる)
DM・リリース配信:有
客層:30代以上の写真や美術に興味があるひと
住所:千代田区猿楽町2-2-1 #202
最寄り駅:東京メトロ半蔵門線・都営新宿線神保町駅より徒歩5分 JR水道橋駅より徒歩8分
開廊時間:13:00〜19:00
休廊日:日曜日・月曜日
URL:www.the-white-jp.com
※この記事はコマーシャル・フォト2017年7月号から転載しています。