Final Cut Pro 7 の応用

「Color」への誘い

解説:斎賀和彦 作例映像:南雲暁彦(凸版印刷)

Final Cut Studioに同梱されている「Color」はカラーコレクションツールとは呼ばず、カラーグレーディングツールと呼ばれる。映像作品のフィニッシング時に作品全体の色彩トーンをまとめ上げ、作品の品位と統一感を向上させるのがカラーグレーディング。Final Cut Proにも高性能な色補正フィルタがあるにもかかわらず、あえて独立したアプリとしてColorが同梱されるのにはそんな意味がある。

色補正の「プロ向け」ツール

Final Cut Proと「Color」は、「ファイル」メニュー>「送信」>「Color」で連携する。ただし、送信はシーケンス単位で行なわれ、クリップ単位での送信はできない。

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もともとアップル製ではなかった「Color」は、インターフェイスも独特で、かつ英語インターフェイスのままなので難しく感じられる。しかし、ヘルプは日本語化されているので挑戦したい。

色補正ツールとしても強力な機能を備える

制限エフェクトを色だけでなく図形も併用でき、さらにそのターゲットをトラッキングできるなど、高機能かつ高精度な色補正が可能。

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「Color FX」を使った独特の世界観演出

「Color」には簡単でかつドラマチックなカラーエフェクト集が登録されている。それが「Color FX」だ。サンプルサムネイルを見ながら試行錯誤するだけで、高度な演出が可能。

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「Sepia_With_Blue」使用例

Colorのエフェクトは3D-CGソフトでよく見かけるツリー構造を持ったもの。このツリーの組み合わせで様々な色世界を創り出す。この「Sepia_With_Blue」は、特定の色に対する抜き出し、ぼかし(ブラー)を多段に組み合わせている。

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「Defocus_Vignette_with_
Color_Adj」使用例

アップルデザインのColor FXもダウンロードで提供されている。これらをカスタマイズして自分好みの効果を得るのもColor のユニークさの一つだ。

Color FX(Colorのルック)ダウンロードサイト
http://www.apple.com/jp/finalcutstudio/resources/


※この記事は「Final Cut Pro 実践講座」から抜粋しています。

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斎賀和彦 Kazuhiko Saika

CM企画/演出時代にノンリニア編集勃興期を迎える。現在は駿河台大学メディア情報学部、デジタルハリウッド大学院等で理論と実践の両面から映像を教えながら、写真、映像作品を制作。
ブログ http://mono-logue.air-nifty.com/
ツイッターアカウント http://twitter.com/SAIKA

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