2014年05月26日
Mac ProのHDMIポートを4Kテレビに活かす
B0ポスターの確認にも活用可能
新Mac Proは4Kディスプレイへの出力をサポートしているので、HDMIケーブル1本でテレビへの出力も可能になる。4Kテレビを利用すれば、4K画質をそのまま出力可能だ。例えば、VONS Picturesでは、来客の多い会議室に65インチの4Kテレビ(東芝REGZA)を用意している。65インチともなると画面サイズは146.3×84.9cm。若干はみ出るものの、B0サイズのポスターをほぼ実物大に映すことができるのでMac Proと併せて活用したい。
なお、接続後に4Kテレビの画面上の動きがカクカクする現象が起こった場合は、テレビ側の「映像メニュー」で入力メニューなどを「ゲーム」「PC」などに変えてみよう。
使い続けるうちに速度が遅くなる外付けSSDの速度を回復する
Windows環境でSSDオプティマイザーを実行する
新Mac Proに搭載されたThunderboltを使い、外付けSSDにデータコピーする速さの恩恵はすでに述べたとおり。しかし、SSDは使い続けているうちに速度が劇的に落ちてしまう。
これを解消するには、専用ツールで工場出荷時の状態に戻す必要がある。インテルでは「インテルSSDオプティマイザー」を用意しており、Webサイトからダウンロードできる。ただし、Windows版のみの提供になるので、Macではブートキャンプや仮想化環境での利用になってしまう。
3DCGマシンとしてのMac Proの可能性を探る
高い数値が出るも今後のオプションに期待
前項では検証は行わなかったが、3DCGマシンとしてのMac Proの性能も気になるところ。そこで、Mac版とWindows版の両方が存在する3DCGソフト「CINEMA 4D」の公式ベンチマークソフト「CINEBENCH R15」を使用し、そのスコアをHP Z820 Workstationと比較してみた。
結果は下のグラフの通り。Z820のCPUは新Mac Pro 12コアよりもクロック周波数が高くコア数も多いモデルで、その差がそのままスコアに出た印象だ。OpenGLでもZ820は高い数値を示しているが、新MacProの数値も旧モデルから比べるとその差をかなり縮めてきている。Macで3DCG作業をしている人達にはかなりの恩恵になるだろう。
これらの結果から考えると、新MacProでもBTOで選べるパーツの種類が増えるとなお良いだろう。
下位モデル、クアッドコアMac Proの活かし方
最上位機種には及ばないが必要充分なマシン
プロセッサ:
3.7GHz 4コア Intel Xeon E5
メモリ:16GB
ストレージ:500GB SSD
グラフィックス:
AMD FirePro D300 2048MB×2
ここまでの検証では、CPUが2.7GHzの12コアの最上位機種を使用していたが、このモデルは75万円を超える価格となり、導入が現実的ではないという場合もあるだろう。そこで、最下位モデルとなる3.7GHzの4コアモデルでPhotoshopを用いて検証してみたのが、下の結果だ。
新Mac Pro 4コアは旧Mac Proに比べてコア数もメモリ容量も少ないが、全てのスコアが旧Mac Proを上回っているのがわかる。一部の作業では、新Mac Pro 12コアと同様の数値を叩きだした。メモリをさらに増やすなどすれば、レタッチマシンとして必要充分に使えるだろう。
※この記事はコマーシャル・フォト2014年4月号 特集「新Mac Pro 実力検証」を転載しています。