2010年03月30日
iStockphotoで人気のある写真とはどんなものだろう。
下の写真を見て欲しい。タンポポの綿毛を飛ばす少女。
この写真、2006年7月にアップされ、これまでにダウンロード(つまり購入)された回数が、なんと12500回以上。今でも1週間に100回以上のダウンロードがある「永遠のベストセラー」だという。
「え?この写真が」と思う人もいるかもしれないが、iStockphotoで「売れる」写真を考える時、世界中の人がアクセスする巨大サイトであることを理解しなくてはいけないだろう。写真を探しているユーザーも、その目的も多種多様。
ダウンロード価格がリーズナブルなことから、デザイナーだけでなく、ビジネスマンや一般ユーザーがパワーポイント、Webサイトに使うイメージをダウンロードすることも多い。それが数千、数万というダウンロード回数につながっていく。
「特定のターゲットに向け1枚の写真の価値を高める」のではなく、「誰もが使いたくなる写真、より多くの人に好まれる写真」であることが、一つのポイントとなりそうだ。
明確なターゲットとメッセージがあり、一つのクライアントからの依頼で撮影する広告写真とは、全く別のスタンスと言ってよいが、世界で今、どんな写真が受けているのかを考えて撮ることも、またある意味非常に「広告写真」的と言える。
人気の作家たちは、サイトで売れている写真を絶えずチェックして、その傾向や動向を分析しているという。
iStockphotoで「永遠のベストセラー」と言われる1枚。
斬新なイメージというわけではないが、世界中の多くの人が好ましい印象を受ける写真だ。
企業パンフレットや会社案内、Webのイメージカットなど様々な使用が想定できる。
写真右側にスペースが空いていて、コピーや会社ロゴを入れるといったデザインイメージも立てやすい。
サイトにアップされている写真には、すべて過去のダウンロード回数、ビュー回数、アップロード日などが記載されている。
この写真では2010年3月初旬時点で18,000回のダウンロード。現在も1週間に100以上のダウンロードがあり、その数は増え続けている。
「ビジネス」というカテゴリーで検索してダウンロード回数上位にヒットした写真のひとつ。3300ダウンロード。
スチルライフも、ユーザーのメッセージが込めやすい写真が人気のようだ。
エコロジーを喚起するイメージも人気だ。グリーンや、空、海を連想させるブルーは、いわば定番の人気色。上の写真は8000回以上ダウンロード。
今、最も人気のある写真が一覧できるページ。
たえずページをチェックして、どんな写真の傾向が受けるのか、まだ開拓されていないジャンルはないかを探るのが、iStockphotoの攻略法。
アップしてもまったくダウンロードされなかった写真をセレクトして、期間限定でサイズに関わらず1クレジットで販売するコーナー。
ここに掲載した途端、1000以上のダウンロードがつく写真もある。1クレジットでも1000回ならロイヤリティは3万円以上。
iStockphotoの日本担当者、松岡純平さんに成功の秘訣を聞いた
1点1万ドルの写真か、1ドルでも1万人が使う写真か
従来のストックフォトは限られた人たちだけが収入を得るというシステムだったと思いますが、iStockphotoはインターネットという手段を得て、誰でもが平等に写真を出品できる、より開かれたビジネスの場を提案しています。
写真を1ドルで販売することに「写真自体の価値を下げるのではないか」という懸念や意見を頂くこともあるのですが、1点の写真を1万ドルで売るのか、1万人の人が使うか、それぞれに価値があることだと思います。iStockphotoの場合、通常の仕事での撮影や作品制作とは別に、より多くの人に写真が使われることに価値を見い出す、そういった切り替えも「あり」なのではないかと思います。
ロイヤリティで本当に家が建つ
最初は1枚売れても、小さなサイズの写真だと数十円程度。
「どれだけダウンロードされなくてはいけないんだ」と、皆さん半信半疑ですが、人気のある写真は、1点で12000回以上もダウンロードされています。専属になればロイヤリティも40%まで上がります。あるブラックダイヤモンドコントリビュータは、今年、3,000万円以上も稼いでいます。
今年は家を建て、来年はフェラーリが買えてしまう感じですよね。
まずはiStockphotoでの撮影を楽しんでみては
人気のある写真の傾向として、使用場面が絞られすぎず、コンセプトが、わかりやすい/伝えやすい写真がいいようです。
通常のストックフォトの場合、ユーザーは自分で画像処理ができるプロが多いのに対し、iStockphotoではPhotoshopを使わないビジネスユースも多い。
そうしたユーザーが写真をそのまま使えるように、きちんとフレーミングされた写真、またモノクロ写真にも需要があるのが特徴です。
売れている他の人の写真を分析したり、写真が売れている時間帯をチェックすることで、どこの国に受けるかを推測することも可能。
まずは、どうしたら自分の写真が売れるか考えたり情報を集めながら、ゲーム感覚で撮影を楽しんで下さい。その結果「売れる」がついてくるという感じです。
日本人会員の少ない今なら「やった者勝ち」!?
日本人のコントリビュータはまだあまり多くありません。サイトでは日本からの出品というだけで注目されるでしょうし、たとえば花の写真はもう数多くアップされていて、ありきたりのものでは審査も通らない状態ですが、紅葉とか我々が見慣れた日本コテコテのものでも、世界では新鮮に受け止められるかもしれない。
日本語専門のカスタマーサービスもメールにて受け付けています(infojapan@istockphoto.com)。
また、近々フォーラムの日本語化も予定していて、日本のコントリビュータが増えれば、日本人同士の情報交換も盛んになると思います。
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