2009年09月08日
VDT症候群というあまり聞き慣れない言葉があります。
現在、多くの人が携帯電話やコンピュータなど、様々なIT機器を使いながら生活していますが、これらのディスプレイ(Visual Display Terminals。略してVDT)を長時間見続けることによる心身の疲れが問題になっています。
厚生労働省では2002年にVDT症候群に関するガイドラインを出して、心身の疲労感を低減させるための衛生管理について策定しています。 非常に細かく記載されていますので、参考までに見てみるのもよいかと思います。
[厚生労働省 VDT作業における労働衛生管理のためのガイドライン]
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/04/h0405-4.html
さて、私自身も肩こりや目の疲れを感じるのは毎日のことですが、これらの疲労感を低減させるために、なるべく以下の3つに気をつけています。
① 2時間程度の連続作業をしたら10分程度の休憩を取る (ガイドラインでは1時間ごとを推奨)
② 椅子の高さとモニターの位置に気を付ける
③ モニター周りはなるべく無彩色なものにする
①の休憩は、かなり重要ですね。長時間集中していると目だけではなく、身体も凝り固まってしまうので、なるべくモニターを凝視しすぎないよう気を遣っています。
②の椅子の高さは、膝が90度に曲がるよう、低すぎず、高すぎずという高さにしています。自分が一番気持ちよく違和感のない高さで良いと思います。またモニターとの距離はおよそ50cm〜60cmです。このくらい離れると24インチ系ワイドモニターはとても使いやすく感じます。
③はデスクの周りにカラフルなものを置かないようにするということです。ノングレアのColorEdgeであれば、周りのものが直接モニターに映り込むことはないと思いますが、目がその色に影響を受けてしまうのではないかと思います。とても殺風景ではありますが、「色を見る!」と割り切った環境にすることで、疲れを抑えることもできると思います。
そのほかには適度なストレッチ、目薬の利用など、なるべく疲れが残らないような工夫をすればよいのではないでしょうか?
小島勉 Tsutomu Kojima
株式会社トッパングラフィックコミュニケーションズ所属。インクジェットによるアートプリント制作(プリマグラフィ)のチーフディレクター。1987年、旧・株式会社トッパンプロセスGA部入社。サイテックス社の画像処理システムを使った商業印刷物をメインとしたレタッチに従事。1998年よりインクジェットによるアート製作(プリマグラフィ)を担当し現在に至る。イラスト、写真、CGなど、様々なジャンルのアート表現に携わっている。
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