液晶モニターQ&A

Q12 キャリブレーション方式の違いについて知りたい

小島勉

キャリブレーションの方式にはモニターやPCの種類によって、ハードウェアキャリブレーションとソフトウェアキャリブレーションの2つの方式があります。

ColorEdgeなどのキャリブレーションモニターは、専用ツール(ColorNavigatorなど)を使ってモニターの中を直接制御します。これを「ハードウェアキャリブレーション」と言います。モニター自体を調整するので階調性も良好で、安心してクリエイティブ作業に集中することができます。

キャリブレーションの作業工程自体が簡単で、短時間で終了する点も、ハードウェアキャリブレーションのメリットです。キャリブレーションは月1回ぐらいの頻度で定期的に行なう必要がありますが、それだけに簡単・短時間ですむというのは重要な要素です。内蔵センサーを持つColorEdgeシリーズであれば、キャリブレーションを自動化し、定期的に実行させることで常に正しい状態をキープすることができます。

一方、一般的な液晶モニターやノートPCなど、専用ツールを持たないモニターをキャリブレーションするには、i1Profilerやi1Match、ColorMunki Photoなどの汎用ツールを用います。PC内のビデオカードのRGBゲインを増減させることでモニターの色調を調整するわけですが、これをソフトウェアキャリブレーションと言います。

ハードウェアキャリブレーション ソフトウェアキャリブレーション
モニター本体のRGB表示を制御・調整する ビデオカードから出力されるRGB信号を調整する
画像データが本来持っている階調を正確に表示する 一般的なモニター、ノートPCでは、画像の階調性が損なわれる可能性がある
キャリブレーションセンサーは外付けタイプ、または内蔵タイプを利用する。内蔵タイプではよりキャリブレーションの手間がかからない キャリブレーションセンサーは必ず外付けタイプを利用する
キャリブレーションセンサー内蔵モニターでは、モニター単体で定期的、自動的にキャリブレーションを実施する「セルフキャリブレーション」に対応 キャリブレーションの自動化はできない
モニターとセンサーとソフトの組み合せ例
img_products_eizo_qa12_1.png
上:キャリブレーションソフト EIZO ColorNavigator
下:キャリブレーションセンサー内蔵モニター EIZO ColorEdge CG277
モニターとセンサーとソフトの組み合せ例
img_products_eizo_qa12_2.png
上:キャリブレーションソフト X-Rite i1Profiler
下左:外付けセンサー X-Rite i1Pro 2
下右:ハードウェアキャリブレーションに対応していないモニター(写真はApple Thunderbolt Display)

一口にモニターといっても、RGBの表示特性が比較的素直な製品から、かなり癖のあるものまで様々です。癖のあるモニターでソフトウェアキャリブレーションを行なうと、RGBのゲインを調整する際にかなり無理をすることになるので、本来きれいな階調をもっているはずの画像がガタついて見えることもあります。そのような状態のままPhotoshopなどで画像を編集すると、本来きれいなものを不必要に崩してしまうケースがあるので注意が必要です。

ソフトウェアキャリブレーションのモニターでもある程度色を見ることはできますが、グラフィックデータを正しく見るにはハードウェアキャリブレーションできるモニターを使うのがおすすめです。

写真:小島勉

小島勉 Tsutomu Kojima

株式会社トッパングラフィックコミュニケーションズGA本部 GA部所属、インクジェットによるアートプリント制作(プリマグラフィ)のチーフディレクター。1987年、旧・株式会社トッパンプロセスGA部入社。サイテックス社の画像処理システムを使った商業印刷物をメインとしたレタッチに従事。1998年よりインクジェットによるアート製作(プリマグラフィ)を担当し現在に至る。イラスト、写真、CGなど、様々なジャンルのアート表現に携わっている。

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