イベントレポート

世界的なFlameアーティスト、ビーコ・シャラバニ氏にきく

2014年11月19日〜21日に開催された国際放送機器展 Inter BEE 2014のために来日した、世界的なFlameアーティストのビーコ・シャラバニ氏に、Flameを核にしたビジネス展開について話を聞いた。

Flameには映像制作に必要なものが全て入っている

ボブ・ディランやビヨンセ、ニッキー・ミナージュのMV、フォードやメルセデス・ベンツのCMなど、数多くの映像作品を手がけているビーコ・シャラバ二(Vico Sharabani)氏が11月に来日。Inter BEE 2014 オートデスクブースでの講演の合間を縫って、世界的なFlameアーティストのシャラバニ氏に話を聞いた。

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左:David Guetta ft. Nicki Minaj「Turn Me On」MV。シャラバニ氏は合成のスーパーバイザーを務めた。
右:Coldplay & Rihanna「Princess of China」MV。シャラバ二氏はVFXスーパーバイザー兼CD。

──経歴を教えてください

95年からFlameを使い始めて、98年にNYでポスプロのオーナーになりました。その後、これからの時代に合った会社のあり方を模索するようになり、Exective MBAを取得して、現在の会社The Artery VFXを起こしました。

我々のコアビジネスはVFXですが、作品のプロデュースから演出、編集、グレーディングまで、トータルなパッケージで提供しています。CMやMVの他に、映画、インタラクティブ、アートインスタレーション等を手がけており、ボブ・ディランの「Like a Rolling Stone」ではカンヌ、クリオ、ONE SHOWで多くの賞を受賞しました。

──米国ではVFXアーティストの起業は多いのですか?

VFXのツールにもいろいろありますが、中でもFlameのアーティストが会社を作ることが多いと思います。Flameアーティストはチームの管理やクライアントの交渉など、ビジネスのニーズを広く高い視点から見ることが要求されるので、ビジネスオーナーを志す人が多いのでしょう。

──Flameを使う理由は?

Flameには映像制作に必要なツールが全て入っています。常に全てを使うわけではありませんが、いつ何が必要になるかはわからない。いつでもベストなサービスを提供できるのがFlameなんです。

Flameの特長は、インタラクティブな操作性とスピードの速さだと思います。大規模な作品の場合、他のツールでは人を増やして作業する必要がありますが、Flameは少数精鋭のアーティストで、柔軟性を持って仕事ができます。

私はFlameを使い始めて20年近くなりますが、これまでの実績やFlameコミュニティへの貢献などが認められて、2013年にはFlame Award最優秀賞もいただきました。

──今後の展望を。

これからは個々のキャンペーンだけでなく、クライアントの会社全体のソリューションを提供したいと思っています。そのために弊社とコラボレーションしてくれるパートナーを世界各国で探しているんですが、まだ日本では見つかっていません。ポスプロでも、プロダクションでも、撮影の会社でもいいですし、フリーランスの個人でも構いません。The Artery VFXと一緒に仕事をしてみたいという方は、ぜひ連絡を下さい。

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2013年度Flame Award最優秀賞を受賞したシャラバニ氏。

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カンヌライオンズやONE SHOWなど様々な賞のトロフィー。

The Artery VFX www.thearteryvfx.com/

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