イベントレポート

ソニープロフェッショナルムービーアワードの受賞作品が決定!

img_eventreport_sony_20170131_1.jpg 受賞者、審査員をはじめ表彰式の参加者。ソニープロフェッショナルムービーアワードのWebサイトはこちら

ソニーが主催する映像作品コンテスト「ソニープロフェッショナルムービーアワード」の受賞作品が決定し、1月27日に上映会&表彰式が開かれた。このコンテストは昨年の9月から11月まで「感動」をテーマにした2分以内の実写映像を募り、応募作品の中から審査員が優秀作品を選出するというもの。応募総数は259作品、審査員は映像作家/株式会社マリモレコーズの江夏由洋、映像クリエイター/フォトグラファーのカツヲ、映画監督/脚本家の熊澤尚人の3氏が務めた。

img_eventreport_sony_20170131_2.jpg グランプリを受賞した長濱さんには副賞としてXDCAMメモリーカムコーダー PXW-FS5Kが贈られた。

グランプリは長濱えみなさんの「君が、教えてくれたこと。」が受賞した。主人公の男性がインタビューに答えて「妻が妊娠して11週目で2つのことがわかって、一つめは99.9%の確率で女の子、二つめはお腹の中にいる女の子は左足がない四肢欠損」と語る。そこから仲睦まじい夫婦や、産院での様子、生まれてきた赤ちゃんを祝福する家族など、優しく美しい映像へとつなぐ。「自分が今何を持っているかって見るほうが絶対幸せになるし、何かがないからなんでやと思うのは絶対幸せにならない」「足がないから何ができるんやっていうのを考えてほしい」と語る男性の言葉が心に残る。

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長濱えみなさん

準グランプリはHappilmさんの「響子先生への家族授業」。教師である響子先生が、教室で生徒の席に座っている。彼女はこれから何が起こるのか知らない様子だ。そこへ「はい、授業始めます」と現れたのは響子先生の両親、兄弟、従姉妹たち。彼らが先生となって、彼女が小さい頃から今までの思い出をもとに授業をしていき、最後にこれから夫となる男性が登場。彼は今日の授業のまとめのテストを行なうというが、さて、そのテストとはいったい…。テレビのバラエティー番組のような構成と感動的なブライダルビデオの要素をうまく組み合わせて作られた、心温まる作品だ。

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Happilmさん

また審査員の3名からそれぞれ審査員賞が贈られた。江夏由洋氏は笹本正喜さんの「End Of Asia〜アジアの端の不思議な帽子屋〜」を、カツヲ氏は百野健介さんの「地上にて」を、熊澤尚人氏は坂野彰太郎さんの「親父の背中」をそれぞれ選んだ。

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笹本正喜さん
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百野健介さん
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坂野彰太郎さん

受賞した作品はどれも撮影、編集、音声、構成のレベルは高く、プロフェッショナルアワードにふさわしいクォリティだった。応募はプロアマ問わずということだったが、受賞者は大半がすでにブライダルやウェブCM、企業VP、ミュージックビデオなどの映像関係の仕事をしている20代から30代。

ただ、応募できる自分の作品として頻繁に作っている人はそれほど多くないようで、このムービーアワードへの応募がいいきっかけになったようだ。また、普段の映像制作の仕事ではクライアントありきになるが、自分の作品は全くのフリーハンド。また予算をかけてチームで制作をするということもなく、自分でカメラを回し、自分で編集するという作品が大半だったようだ。

上映会&授賞式後は大半の出席者が参加して懇親会が開かれたが、応募者からは、作品を作る機会そのものを与えてくれたこのムービーアワードに感謝する声が数多く聞かれた。また、映像制作者どうしで情報交換、制作意図、スタイルなどの話も盛り上がっていた。

今回選ばれた作品は、どの作品もレベルが高く、今後、αシリーズやFSシリーズなどを使用した一人もしくは少人数でのビデオグラファースタイルでの制作が広がっていくこと、そして数分の尺のウェブに向いたコンテンツの作り手が育ってきたことを象徴するアワードになった。

img_eventreport_sony_20170131_8.jpg ソニープロフェッショナルムービーアワードのWebサイトでは、受賞作と審査員のコメント、259本の応募作品を見ることができる。

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