2019年06月03日
左から アドビシステムズ 田中玲子氏、明石ガクト氏、あさぎーにょ氏、サムスン電子ジャパン 大越一博氏
Premiere Rush、Android版がついに登場
アドビは、ビデオ編集アプリ「Adobe Premiere Rush」のAndroid版を5月21日に提供開始。これに合わせ5月29日には、最新のGalaxy製品が体験できる「Galaxy HARAJUKU」のイベントスペースにて、「Adobe Premiere Rush」製品説明会と、「令和元年”一億総クリエイター時代”の到来!?」と題したトークイベントを開催した。
2018年10月のリリース時にはiOS版のみだった「Adobe Premiere Rush」。発表直後から「Android版はまだ?」との要望が絶えなかっただけに、まさに満を持しての登場となった。
この夏の最新Androidスマートフォン「Galaxy S10」を使い、さっそくアドビシステムズの田中玲子氏がプレゼンとデモを行なった。使いたい動画素材を指先で移動、カットの順番を入れ替えたり長さを調節したり、すべての動作が直感的。タイトルやテロップの追加、色調整、BGMやノイズ除去などオーディオ調整もタップ1つで簡単にできる。
完成した動画は、各種SNSのサイズに合わせたアスペクト比に一発変換。ご存知「Adobe Sensei」が、被写体など動画の内容を判断して適切な処置をしてくれるので、せっかく入れたテロップやタイトルの位置も、切れることなくきちんと移動されていた。
また、豊富なモーショングラフィックステンプレートもユニーク。日本語ならではの縦書き表示やコミックス的な集中線などが追加され、さらにAdobe Stockからも数百点のテンプレートがダウンロードできるそうだ。
これからの動画クリエイターに必要なもの
後半のトークイベントには、動画クリエイターの明石ガクト氏とあさぎーにょ氏が登場。まずは本日の主役「Premiere Rush」と「Galaxy S10」の印象から。
「かつてはデバイスが高いハードルでしたが、今ではスマホ1つという手軽さ。撮影後も録画したテープからPCに取り込んだり大変だったのが、とても簡単になりました」(明石)
「Galaxy S10の広角にびっくりしました。デジカメがいらなくなるんじゃないですか? 私は広角が撮りたくて一眼レフを買ったのに」(あさぎーにょ)
動画を撮影・公開することが手軽になり、これからも動画作品を発信していく人々はますます増えていくことだろう。その中でどう差別化を図るかは、誰もが気になるところだ。
「動画は日々たくさんアップされていますが、それでも自分らしさはまだまだ出せるし、見せ方もまだまだあると思います。TikTokを見ると、小学生でもすごい動画を上げています。皆さんも『これはパクリかな?』なんて気にせず、どんどんアップすればいい」(あさぎーにょ)
「こだわる人ほど1本目が出せないんですよね。とにかく1本出さないと、自分らしいと思えるものも撮れない。たくさん出すから撮りたいものがわかる。筋トレが必要です」(明石)
作品に個性を出すには、数を撮って出すしかない、というのが2人の共通した考え。最近の新しいチャレンジについて聞かれると、明石氏は「地方出張フード系のYouTuberというこだわりのキャラになりきって食レポを撮影」、あさぎーにょ氏は「TikTokでVlogに挑戦中。撮ってすぐに出そうという時、Premiere Rushのようなアプリは便利」とのこと。すっかり有名になった2人でも、日々の挑戦を怠らず、未来を見て走り続けているということだ。
「TikTokやYouTubeを補うような、新しいものはこれからも出てくるはず。どんな時代になっても共通するのは、どんな世界観で切り取るか、自分らしい目線を持つことです。アドビのツールはそれを助けてくれました。ツールにお金を使いたくないという人もいるかもしれませんが、イメージを実現するための自己投資を惜しまないことです」(明石)。
Android版 Premiere Rushは、Google Play StoreならびにSamsung Galaxy App Storeから提供。
無償
デスクトップ版、モバイル版ともにフル機能使用可能。作成できるプロジェクトは無制限で、3プロジェクトまで書き出し可能
> ダウンロードはこちら
Premiere Rush単体
個人版:月額980円(税別)
※Creative Cloudコンプリートプラン、Premiere Proの単体プランおよび学生版に含まれ、100GBのCCストレージ付き
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