【ライティングで浮遊感を出すアイデア】
高さ15cmほどのクリスタルの置物を一発撮り。
宙に浮いているように見えますが、テグスで吊った訳でも、
後からPhotoshopで合成した訳でもありません。
クリスタルは撮影台の乳白アクリルボード上に直置きしています。
ポイントは下からの透過光で作った被写体の影。
乳白アクリルボード上の被写体は下から透過光を入れているため影は出ませんが、
アクリルボードの裏に、丸く切った黒い紙を輪にしたセロテープで留めて
フェイクの影を作ると、このように浮遊感のあるイメージが作れます。
![](https://shuffle.genkosha.com/wp-content/uploads/2023/12/T31-01--1024x802.jpg)
![](https://shuffle.genkosha.com/wp-content/uploads/2023/12/T31-03ill-1024x839.jpg)
乳白アクリルボードは被写体が映り込まないようにマット面を上にしている。
乳白アクリルボートBをアーチ状に湾曲させ、被写体を覆うようにセット。
その上からライト❶❷を打つ。
黒ペーパーはBのアーチに合わせてカット。
ライト❶❷の光が背景に影響しないようにしている。
ライト❸はポリカラー(舞台照明用カラーフィルター)をつけて、背景に色を入れた。
ライト❹❺で下からの透過光を入れる。ライト❹にはポリカラーをつけている。
乳白アクリルボードAの裏側に、丸く切った黒紙を貼って影を作ることで被写体が浮いて見える。
その際、セロテープで輪を作り、ボードと黒紙との間を空けることで、自然な影ができる。
黒川隆広
くろかわ・たかひろ/amanaにて、30年間、商品撮影を中心に活動。2016年退社後、アライアンス社員として連携。現在は大手ECサイト商品撮影講座講師、写真の学校特別講師他、セミナー、イベントなどで写真の学びの場を提供。プロからアマチュアまで、また企業から個人向けまで、プライベートレッスンも受け付けています。
kuro1868@icloud.com
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黒川隆広「商品撮影」基礎レッスン ReEdit バックナンバー 一覧
04 円形のカラーサンプル撮影方法/同じ形の「こぼれカット」を撮る
10 ライティングが上達するコツはモノクロで確認すること/写真を見るときの背景色に注意
12 クリップを使い、小さな被写体を斜めにセットする/耐震マットで小物を吊して撮影
13 指輪の背景にシルバーマットを使う/ビーズクッションを背景として利用
14 スープの具材を液面に並べる/被写体を傾け真俯瞰のアングルをつくる
![](https://shuffle.genkosha.com/wp-content/uploads/2024/07/4910038470842-726x1024.jpg)
コマーシャル・フォト2024年8月号
【特集】視点を変える。記憶に残す。「ブツ撮り2.0」
「ブツ撮り」には2種類ある。ひとつは誰がどう見てもその被写体だとわかるもの。被写体に正面― あるいはその被写体がもっとも美しいとされる位置―から捉え、被写体の質感や色を正しく写す撮影。そしてもうひとつは、視点を変えて、被写体に新しい価値を見出すもの。今回は後者の「ブツ撮り」を特集。見慣れた物の見方を変えて、静物に新しい命を吹き込む6名のフォトグラファーのアイデアの源泉を探るため、誰もが1日に一度は目にする「ティッシュ」という同一テーマを撮り下ろしてもらい、被写体との向き合い方、こと〞ブツ撮り〝への考え方について聞いた。
泊 昭雄/Kaz Arahama/水野谷維城/瀧本幹也/望月 孝/李 有珍
【FEATURE 】 須藤絢乃「Fragment」/岡 祐介「ジンシャリ(JinShari)」」/HIRO KIMURA Yohji Yamamoto POUR HOMME × ISAMU KATAYAMA BACKLASH「HEROES」
【別冊付録】 スタジオデータブック 2024
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