2014年10月10日
よしもとアール・アンド・シー THE BOOM「星のラブレター」
陽が落ちたビルの屋上で撮影。このシーンは4Kで収録。
昼から夜まで、町を歩く女優の姿をEOS-1D Cで撮影した
2014年12月での解散を発表したTHE BOOM。メンバーにとっても思い入れの深い初期の代表作「星のラブレター」がニューシングルとして再リリースされた。今年はTHE BOOMがデビューしてから25周年という節目でもあり、そこでバンドと同じ25歳の女優・多部未華子さんを起用したミュージックビデオを制作することになった。
彼女が彼との思い出を振り返りながら町を歩き、ブランコに乗り、歌を口ずさみ、ラブレターを投函する 。映像は谷中や恵比寿など町を散策するシーンが主体。しかも一緒に歩く恋人の目線で撮りたいという狙いから、カメラをMoVIという3軸フルデジタルカメラジンバルにセットして撮影することになった。そこでDSLRのような機動性に加えて、4KやCanon Logでも撮影できるEOS-1D Cが選ばれた。
人物撮影は1日で終わらせなければならないという制約があった。しかも設定上は何シーンも撮らなければならないのだが、外の光がどんどん暗くなっていく。
既に何度か1D Cで作品を演出しているスミス監督は、4K撮影や高感度設定など、1D Cの特性を活かして様々なシチュエーションを収録している。
上のシーンは地明かりとLEDパネルで撮影。
Interview スミス(ディレクター)
映像演出家。
2000年より演出を開始。氣志團、フジファブリック、いきものがかり、斉藤和義、マキシマム ザ ホルモン、ザ・クロマニヨンズ等のMVを演出。
技術の向上によって演出の幅が
拡がっていくのを感じています。
──1D Cを使おうと思ったのはMoVIの使用が決め手になったのですね。
スミス それ以外にももちろん画質がいいということと、1080/60Pが撮れることですね。キヤノンの絵の感じが好きで、DSLRやC300も使って来ましたし、場合によっては自らBカメを担当することもあったので、そういった経験値を活かせるなとも考えました。狭いスタジオでも引きの絵が撮れるというのとセンサーが大きいのでワイドレンズが使えるのも助かります。
今回は1080/60P(最終のフレームレートは24P)で撮影しています。撮った映像を拡大したりすることもあります。その点4Kが撮れるのはいいですね。夕方、だんだん暗くなってきて、寄りと引き、両方撮っている時間がなくなってきたので、とりあえず4Kで撮っておけば、編集時にもう少し寄ったり、拡大もできます。後で寄れるという計算ができれば、引き、寄り、ミドルと3つ撮らなきゃいけないところを短縮できます。最近はこういう作り方が多くなっていますね。
──4Kなどサイズが大きくなることは、演出にも役立っていますか。
スミス 今回は多部さん以外の出演者の顔を見せたくなかったので、通常通り撮っておいて、編集時にトリミングしました。フレームワークにしても単に上下するのではなく、トリミングすることでズームしたように見せることもできる。短いカットだったらそんなに気にならないし、あたかも寄ったように見せられるので、それだけで被写体に感情移入しやすいカットを作れるんですね。
データはどんどん重くなっているので全てのシーンというわけにはいかないですけど、CGと合成する際にも大きなデータで撮っておいた方が後々拡大縮小することになっても対応できますし。
またCanon Logで収録することにより、夜の屋外など、以前は人物に強い光を当てて、抜けも見せられるように撮っていたんですけど、手前の光を落としたままでも見えるようになった。ノーライトで薄暗くなっていてもディテールは残っているし、顔もつぶれない。しかも階調も残っていることがわかってきた。もっと暗いところでもLEDのパネル程度の光で充分撮れる。技術の向上によって演出の幅が拡がっていくのを感じています。
神聖かまってちゃん「フロントメモリーfeat.川本真琴」
「池袋など日中の町中で撮っても目立たない。その機動性もいいですね」(スミス)。
協力:キヤノンマーケティングジャパン(株)
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